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91歳・山田洋次監督、90本目の映画完成「いつも初心者のような気持ち」

「決して自慢できることではない」と語った山田洋次監督
「決して自慢できることではない」と語った山田洋次監督

 山田洋次監督の91歳にして90本目の監督作となる映画『こんにちは、母さん』(9月1日公開)の完成報告会見が15日、ホテル雅叙園東京にて開催され、山田監督をはじめ主演の吉永小百合大泉洋永野芽郁、新キャストの寺尾聰宮藤官九郎YOU枝元萌が出席した。山田監督は「数が多いことは決して自慢できることではない。90本の中には駄作もある。威張れたことではない」と作品に臨む心境を語った。

【フォトギャラリー】吉永小百合・大泉洋・永野芽郁らが登壇

 本作は、日本を代表する劇作家で演出家の永井愛の人気戯曲を山田監督が映画化。現代の東京下町を舞台に、大会社の人事部長・神崎昭夫(大泉)と、その娘・舞(永野)、そして母・福江(吉永)といった、令和の時代に生きる等身大の家族を心情豊かに描く。

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 本企画について山田監督は「永井さんの戯曲をみたのは20年以上前。どうしても映画化したくて永井さんと何度も話していたけれど、うまくまとまらなかった。一番は誰を主役にするのかということ」と語ると「僕は、これまで小百合さんとお母さん役でご一緒しましたが、小百合さんの年齢からすると、もうおばあちゃんなのかなと。でも僕らの世代にとって小百合さんはミューズで、おばあちゃんにしてもいいのか悩みました。そこで小百合さんに相談したら、『もちろんです』とおっしゃってくれて、そこから企画が始まった」と説明する。

 吉永は「原作は息子と母親の二人のお話だったのですが、その後『おばあちゃんの役でどうですか?』と言われたんです」とオファー時を振り返ると「『やります』と言ってしまったものの『早まったか』と思ったんです」と率直な胸の内を明かす。しかし吉永は「わたしは子供がいなかったからそう思っていなかったかもしれませんが、もうおばあちゃん役の年なんだよな」と改めて思ったというと「(永野が演じた)舞ちゃんがとても素敵で、おばあちゃんになって良かったなと思っています」と笑顔を見せた。

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 本作が90本目の映画作品となる山田監督は「どんな思いで作品に臨んだのか」との質問に「あまり本数などを考えて作品に入ることはない」と回答。「数が多いということは決して自慢できることではないんです。巨匠と呼ばれる方は、そんなにたくさん映画を作っていないでしょ」と続けると「90本も作ったということは駄作もある。決して威張れたことではない。90本を作ってもこの程度なのかと言われてしまうような気がする。たくさん作ったことは事実ですが、そんなことは考えず、いつも初心者のような気持ちで臨もうと今までやってきた気がします」と話した。

 この日は、吉永演じる福江の恋の相手となる牧師・荻生直文役を寺尾聰、木部富幸役を宮藤官九郎、琴子・アンデション役をYOU、番場百惠役を枝元萌が演じることも発表された。(磯部正和)

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