三石琴乃、セーラームーンストアに通うも声かけられず「店員さんも何も言わない」

　声優の三石琴乃が31日、新宿バルト9で行われた『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」《前編》』の公開直前イベントに井上麻里奈と登壇し、一人で「セーラームーンストア」に通うも、誰からも声をかけられないことを明かした。

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　本作は、セーラー戦士と宇宙の支配を目論む“シャドウ・ギャラクシア”の戦いを描いた「セーラームーン」シリーズ最終章の前編。三石は、主人公・エターナルセーラームーンこと月野うさぎ役、井上はセーラースターファイター／星野光役を務める。

　イベントには、コスチュームに身を包んだファンの姿も見受けられるなど、大勢の「セーラームーン」ファンが集結。会場が熱狂的な雰囲気に包まれる中、三石たちが登場すると大歓声が飛び交い、中には思わず泣き出してしまうファンも見受けられるなど、冒頭から最高潮の盛り上がり。三石は、「2年前に収録したので、ようやく皆さんに観ていただけるということで。感無量でございます」と晴れやかな表情で切り出すと、涙を流すファンの姿を見て「あんまり泣くとわたしも泣いちゃうから。今日は笑顔で過ごしましょう」と呼びかけた。

　井上は会場のファンと同じく、幼少期をセーラームーンと共に歩んできた直撃世代。それだけに、本作への思いも大きいようで「2023年6月の公開は先のことのように思っていたので、ついにこの時が来るんだなという実感が、皆さまの顔を見て沸いてきました」と続けた。

　武内直子による「セーラームーン」原作コミックは1991年から1997年にわたって連載されており、シリーズは多くのファンに愛されてきた。「皆さんが待っていたということが伝わります。どうもありがとう！」と呼びかけた三石は、「こういう時に（グッズを）持ち寄って、共有して、ワーッと盛り上がるのが大好き」と笑顔。井上が「セーラームーンは女性が手に取りやすいコラボ商品やグッズがたくさんあるじゃないですか。普段履くのは……でも飾っておきたい（からほしい）と思ったりするんですよね」と語ると、三石は「迷っているとなくなるよ」とアドバイス。

　その流れで、三石が「セーラームーン」グッズを販売する公式ストアをしばしば訪れることが発覚すると、会場から驚きの声が。「三石さんお一人で行かれるんですよね」という井上の言葉に、三石は「でも絶対にわからないと思う。店員さんも何も言わないから。（はしゃぐことなく普通に）『いらっしゃいませ。クレジットですね』みたいな感じで」と笑いながら返した。

　うさぎたちセーラー戦士の戦いも、最終局面に突入する。「成長という意味では、月野うさぎという女の子はあまり成長はしてないですよね。持っているものは割とそのまま。ドジでおっちょこちょいで泣き虫でというのは変わらず、ピンチになったり、敵が攻めてきたり、仲間が奪われたりという時には、やはり泣いて動揺してしまう」と語る三石だが、「今回の前編後編を通じて、地球を守るプリンセスとしての強さというか、『わたしは今まで頑張ってこれたんだから、この戦いもちゃんと終わらせる』という思いがしっかりと自分の中にあり、人に助けられつつも、一人になっても道を選べるようになった」とうさぎの変化を感じているという。

　イベントでは、二人がSNSで募集したファンからのお悩み相談に挑戦する一幕も。「子どもが早起きできません」というお悩みに、三石は「疲れているんだから寝かせてあげよう」と返答。「かなわぬ恋をしていますが、どうしたらいいですか？」という質問には「恋をして悲しいという気持ちや、好きな人を見つめているドキドキとか、それ自体であなたが美しいので、いいなと思います」と真摯に回答し、「恋をすると景色が変わってくる。恋をするってステキ！」と笑顔を見せた。

　最後のメッセージとして「8年前からはじまった新シリーズ。前のシリーズを含め、愛のある役者さん、監督をはじめとしたスタッフの皆さんが、いろんな思いを込めてつくってくれました。今回の最終章、わたしも、いろんな思いを込めて、後編につなげるよう演じさせていただきましたので、その思いを少しでも受け取ってもらえたら」と力を込めた三石。「『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」《前編》《後編》』続けて応援してくれないと、月に変わっておしおきよ！」と決めセリフで締めくくると、会場からはため息交じりの歓喜の声が上がっていた。（取材・文：壬生智裕）

『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」《前編》』は6月9日全国公開（後編は6月30日全国公開）