「ガンダムSEED」キラ・ヤマト役・保志総一朗、劇場版アフレコに感慨「今の僕としてのキラを演じました」

　アニメ「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」シリーズの特別総集編となる「スペシャルエディション」 HDリマスターの連続上映を記念する前夜祭が24日、東京・新宿ピカデリーで行われ、主人公キラ・ヤマトの声を担当する保志総一朗が登壇、放送当時を振り返りながら、新作劇場版『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』（2024年1月26日全国公開）について語った。

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　『SEED FREEDOM』の公開決定後、保志が公の場で、ファンに向けてシリーズについて語るのはこの日が初めての機会となり、客席には熱烈なファンが集結。「キラ・ヤマト、ストライク、行きます！」の台詞と共に保志が登壇すると歓声が沸き上がり、イベントがスタート。「歴史の重みを感じますね。帰ってきました！」と呼びかける保志に、盛大な拍手と声援が贈られた。

　約20年前に演じたキラについて、保志は「キラというキャラクターは、はじめは繊細で、その後（周囲から）揉まれて、成長しました。アフレコ現場でも、（キラの行動が）僕の責任かのように言われたんですよ（笑）。でも、悩みながら、自分も毎週アフレコで成長していました」と当時を懐かしむ。また、放送当時は視聴者目線でも作品を見守っていたといい「キラって、めっちゃ良い奴ですよね。過酷な環境を、良く乗り越えたなと。暖かく見守っていました。僕はキラを信じていました」と明かした。

　当時のアフレコは「すごい緊張感」だったといい、「戦場のような雰囲気で、みんなで戦っている感じでした。みんな運命共同体で、一緒に頑張りました」と振り返る保志。新しい台本が渡されるたびに「自分が生き残るかわからないという緊張感もあり、（他のキャストからの次週ストーリーについての）ネタバレを回避する戦いでもありました！」と告白して笑いを誘った。

　この日は、そんな保志へのサプライズとして、ラクス・クラインの声を担当する田中理恵のメッセージが流される一幕も。「皆様、保志さん、こんばんは！　盛り上がっていますか？　ラクス・クライン役の田中理恵です。今日はご来場ありがとうございます！　いよいよ『スペシャルエディション』連続上映が始まりますね！　『SEED』『DESTINY』そして来年公開の最新作『FREEDOM』まで、一緒に楽しんでまいりましょう！　では、このあとの上映もお楽しみ下さい」というメッセージに保志は「びっくりした！　本人が登場するのかと思った！」と驚きを隠せず、客席のファンからも歓声があがった。

　そこから『SEED FREEDOM』における田中との共演について触れられた保志は、ネタバレを警戒しつつも「アフレコで田中さんとは会いました。掛け合いもしましたよ。それぐらいは良いのかな？」と明かし、自身のアフレコパートはすでに終了していることを報告。

　さらに「感慨深いですね。これまで、毎年ゲームなどでキラの台詞を言う機会はあったのですが、（シリーズ以降の）その先のキラの台詞は初めてでした。どのくらい大人にしようかなと。今のキラ、今の僕としてのキラを演じました。ただ懐かしさも感じてほしいですね」と語った保志は「僕のアフレコは終了していますが、今、完成に向かって、スタッフの皆さんが仕上げて下さっています。きっとアフレコの時に見た映像の印象とは全く違ったものになりそうな気もします。おそらく完成版は、色々と覆されるような作品になると思います」と期待を寄せた。

　最後は「こうして劇場で、『SEED』『DESTINY』が楽しめること、連続上映してもらえることがうれしいです！　来年の劇場版に向けてのイベントもあります。色々と楽しみにしていただきつつ、劇場版の公開はすぐだと思いますので、ぜひ、『SEED』、『DESTINY』を見て、『SEED FREEDOM』に向けて想いをぶつけてほしいと思います。楽しみにしていてください！」と熱く呼びかけ、観客からの大きな拍手の中、舞台挨拶は幕を下ろした。

「機動戦士ガンダム SEED」「機動戦士ガンダム SEED DESTINY」スペシャルエディション HD リマスターは8月25日より３か月連続で劇場上映開始