攻めてると話題…「べらぼう」禁断の恋の代償に「残酷すぎる」「これが吉原」

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の3月2日放送・第9回では蔦重(横浜)と花魁・瀬川(小芝風花)の許されざる恋の行方が描かれ、サブタイトルが表す「地獄」のような展開にSNSでは悲痛の声が相次いだ(※一部ネタバレあり)。
第9回のタイトルは「玉菊燈籠恋の地獄」。瀬川に江戸屈指の大金持ちである鳥山検校(市原隼人)から身請けの話を持ち上がったことから、蔦重は幼なじみだった瀬川への気持ちに気づく一方、かねてから相思相愛だった浪人・新之助(井之脇海)と女郎・うつせみ(小野花梨)は足抜けを企て……と、2組のカップルを通して「女郎は恋愛御法度」とされる吉原のシビアな現実が描かれた。
~以下、第9回のネタバレを含みます~
前半では蔦重がモジモジしながらも瀬川に「頼むから行かねえで…」「わあってる。いい話だってことは。吉原にとってもお前にとっても」「けど…おまえがあいつ(鳥山)のとこに行くのが嫌なんだよ」「俺がおまえを幸せにしてえの」と思いの丈を伝え、瀬川が涙ながらにその思いを受け止める胸キュンの場面で視聴者を魅了。20年も経ってようやく自分の気持ちに気づいたという蔦重のうぶで不器用な恋に「やっと言った!」「最初からそう言えよ」「二人の気持ちがつながった」と歓喜に沸いたと思いきや、瀬川が女郎屋・松葉屋の主(正名僕蔵)と女将いね(水野美紀)に身請けの話を断る場面から暗雲が。
瀬川は「ここで身請けされればしょせん金に転ぶとなりんしょう。逆に1000両でもふりつけたとなれば、瀬川はさすが金では転ばぬと。そのような評判が立つ方が瀬川の値打ちも、ひいては吉原の花魁の値打ちも高まるときづきんした」ともっともらしい理由で松葉屋を説得。一度は承服したように見えたいねだが、「ありゃ男だよ」「間違いない。マブができたんだ」と真意を見抜いていた。
吉原の身内が女郎に手を出すのはおきて破りであり、松葉屋といねはすぐさま蔦重と瀬川の仲を裂くべく画策。その手段が容赦ないもので、中でも注目を浴びたのが松葉屋が「おいねは抜きにして瀬川と3人で話したいことがある」と蔦重を呼び出した時のこと。その時刻は昼見世のときで、松葉屋は「ちょいと長引いているようで…」とふすまを開けると、そこには客をとる瀬川が横たわっており、蔦重の視線を感じた瀬川はショックの面持ち。松葉屋は何食わぬ顔で「気持ちが入っちまうと“聞こえ方”が違うか……?」と蔦重に揺さぶりをかけ、この先身請けするまでずっと瀬川に客をとらせ続けるのか、身請けする前に亡くなってしまう女郎もいるのだと現実を突きつけた。
松葉屋の言っていることはもっともだが、瀬川が一番見られたくないであろう姿を蔦重に見せつけるという非情な手段にSNSでは「えげつない」「うわぁぁぁぁ」「見せつけるか」「やることが汚い」「残酷すぎる」「松葉屋さんの釘の刺し方…」「これはキツい」「これが吉原」などざわつき、「NHK攻めるねえ」と驚きの声も。
冒頭で蔦重が「マブがいなきゃ女郎は地獄」と話していたが、「マブがいても地獄」と言わんばかりの展開となった第9回。うつせみや瀬川を追い詰めるいねには「恐ろしい」「さすが忘八」と戦慄の声があがっていたが、いねがうつせみに突き付けた足抜けした者がたどる末路、瀬川に投げかけた瀬川の名を背負う意味には「正論すぎて耳が痛い」「いねさん先を見てるんだな」と理解を示す声も多く見られた。(石川友里恵)


