幻の坂本龍一ドキュメンタリー映画が4K版で劇場公開決定

坂本龍一さんの幻のドキュメンタリー映画として知られる『Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto』の4Kレストア版が、2026年に劇場公開されることが決定した。
1984年にフランス国立視聴覚研究所(INA)が制作した本作は、坂本さんが4枚目のソロアルバム「音楽図鑑」を制作し始めた時期に、東京でわずか1週間という短期間で撮影されたドキュメンタリー映画。スタジオでのレコーディング風景やインタビューを通して、30代だった坂本さんが自身の生い立ち、価値観、音楽哲学、文化について語る姿が収められている。坂本さんは、2023年にがんのために71歳で亡くなった。
本作は1985 年のロッテルダム映画祭、ロカルノ映画祭、サンパウロ国際映画祭で上映され、日本では同年6月9日に第1回東京国際映画祭でのみ公開された幻の1作。最近になって倉庫に眠っていた16mmフィルムが発見され、修復を経てデジタル化が実現した。完成した4Kレストア版は、今年1月17日に開催された「坂本龍一|Birthday Premium Night 2025」で特別上映が行われ、チケットはわずか2時間で完売するほどの話題となった。(今井優)