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『デーヴァラ』主演NTR Jr. 日本の人々は「美しい」『RRR』 ヒットがもたらした新たな視点

 日本でも大ブームを巻き起こしたインド映画『RRR』 のN・T・ラーマ・ラオ・Jr (以下、NTR Jr.)が主演最新作『デーヴァラ』(現在公開中)のプロモーションのために再来日、アクションやダンスなど、見どころたっぷりの新作について語った。

【動画】『デーヴァラ』NTR Jr.にインタビュー!

 『デーヴァラ』の舞台は、凶悪な密輸団の拠点として恐れられ、長年むごたらしい抗争が続く土地。本作は、その場所に伝わる、荒ぶる波を越え、巨大鮫を操る海の勇者・デーヴァラをめぐる伝説を描いたノンストップ海洋バトルエンターテインメント。NTR Jr.にとって、世界的大ヒットとなった『RRR』 に続く主演最新作となる。

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 海洋バトルをベースとした『デーヴァラ』のアクションは、映画の最大の魅力のひとつ。「『デーヴァラ』ではトップレベルのアクションが要求されました。この映画は戦士の物語なので、非常に力強く、激しい」というNTR Jr.は「特に水中シーンはわれわれにとっても新たな試みで、VFXで水を表現するのは最も困難な部分でした。今回、われわれはサメを創造しましたが、すべての水中シークエンスを約30日間かけて撮影したことは、これまでのキャリアで最も困難なことのひとつ。撮影は大変でしたが、最終的に観客の皆さんに良い印象を与えることができたとき、私たちは最も幸せを感じます。日本の皆さんも同じように興奮してくださることを心から願っています」と語る。

「NTR Jr.もサメには勝てませんからね」

 劇中に登場するサメについて「もちろんVFXです。さすがのNTR Jr.もサメには勝てませんからね」と笑いつつも、「ただ『RRR』 の時に(S・S・) ラージャマウリ監督が、虎との戦いを訓練してくれたので、そこで鍛えられたということはあります(笑)」。

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 また本作のもうひとつの見どころとなるがダンスシーンだ。『RRR』 でも劇中歌「Naatu Naatu」(ナートゥ・ナートゥ)での超高速ダンスが話題を集めたが、本作でも印象的なダンスがいくつか登場する。「『デーヴァラ』でもいくつかダンスシーンが登場するんですが、自分のお気に入りは『Ayudha Pooja』という曲です。Tシャツを口にくわえて、髪を振り乱しながら踊るんですが、激しいダンスと美しいリズムのバランスを見つけるのが本当に難しく、振付師のガネーシュ・アーチャーリヤさんがすばらしい仕事をしてくれた。きっとダンスはこれからも自分の人生の一部として続けていくことでしょう」と語りながらも、「ただ自分も少し年を取ってきたので、膝や足、背中を守らないといけない。ずっと踊り続けるためにはそうしなければね」と笑う。

 ちなみにインドでは、ヒンディー語やテルグ語、タミル語といった、各地の言語ごとに独自の映画産業が形成されているが、NTR Jr.はテルグ語圏の大スターである。多くの映画関係者を輩出してきた映画一族の出身であるNTR Jr.は、10代で主役デビューを果たし、インドではスターとして人気を博してきた。そんな彼にとって(※NTR Jr.自身は出演はしていないが)『バーフバリ』シリーズや『RRR』 といったテルグ語映画が日本でヒットしていることは、新たな視点をもたらしたという。

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「日本の人々はとても謙虚であり美しい」

 「ファンの皆さんが向けてくれる愛に、日本とインドの大きな違いはないと思っています。文化的にインドと日本は“謙虚さ”という美しさを共有しています。日本の人々はとても謙虚であり美しい。その日本の観客の皆さんの心が、美しくも新たな扉をテルグ語映画界に開いてくれた。それはただただ驚くべきこと。『バーフバリ』が私たちを日本に近づけただけでなく、われわれのなかにあった、インド映画の線引きをも消し去ったのです。つまりテルグ映画、ヒンディー映画、タミル映画、マラヤーラム映画、カンナダ映画と呼ばれるような別個のものではなく、“偉大なインド映画業界”なのだという自覚を持たせてくれたということ。日本でもそれと同じことが繰り返されてほしい。今日はテルグ語映画、明日はヒンディー語映画、その後はタミル映画が来るといったように。そうしたひとつの産業が形成されることはインド映画にとって素晴らしいことですし、実現を心から望んでいます」。(取材・文:壬生智裕)

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