「アソーカ」シーズン2、アクバー提督は艦隊戦の中心人物!スローン大提督との対決「戦争映画チックに」【来日インタビュー】

実写ドラマ「スター・ウォーズ:アソーカ」シーズン2の製作総指揮を務めるデイヴ・フィローニ&ジョン・ファヴローが、千葉・幕張メッセで開催中の公式ファンイベント「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」の会場でインタビューに応じ、シーズン2への登場が発表されたアクバー提督について語った。
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アクバー提督は、エピソード6『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』などに登場した反乱同盟軍のベテラン司令官。エンドアの戦いでは、反乱軍のクルーザーから攻撃の総指揮をとった。『ジェダイの帰還』で放った「It's a trap!(これは罠だ!)」という一言は、『スター・ウォーズ』史に残る名ゼリフとして、今なお語り継がれている。
フィローニは、「アクバーは本作の時代設定にも合っていますし、レジェンズ(外伝)では、新共和国と帝国残党の戦いにおいて重要な役割を果たしたキャラクターでもあります。だからこそ、今回のタイミングで再登場させるのは絶好の機会だと思いました」とアクバー提督の登場の背景を語る。
「そして何よりも大切だったのは、本当にアクバーらしいアクバーを作れるかどうかという点です。『ジェダイの帰還』に登場したときのような、柔軟で流れるような動き、その質感を実写で再現できるのか。今のところ、その仕上がりにはとても満足しています」
ファヴローも「アクバーが戻ってくるのは大賛成です」と続き、かつて“アクバー”と名付けた犬を飼っていたと明かす。「実は、“エメラルド・アクバー”という名前の犬を飼っていたんです。子どもたちがまだ小さくて、“アドミラル(提督)・アクバー”と言ったのを“エメラルド・アクバー”と聞き間違えてしまった。だから犬の名前がエメラルド・アクバーになってしまったんです。それくらい、私はアクバーが好きなんです」
アクバー提督の前に立ちはだかるのは、シーズン1で実写デビューを果たしたスローン大提督(ラース・ミケルセン)だ。ティモシイ・ザーンの小説で初登場したスローン大提督は、赤目に青い肌が特徴的な帝国軍将校。ディズニーのルーカスフィルム買収によってレジェンズ扱いとなっていたが、アニメ「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン3以降は正史(カノン)設定となった。
フィローニは「私にとってスローンというキャラクターは、『スター・ウォーズ』の歴史において『まだ何かが続いている』という希望の象徴です。プリクエル(エピソード1~3)公開前、『スター・ウォーズ』の新しい物語があまり存在していなかった時期がありました。そんな中で出版されたのが、ティモシイによる小説『スター・ウォーズ 帝国の後継者』をはじめとするシリーズでした。この作品群が再びファンたちの情熱と想像力を呼び覚ましたのです。『スター・ウォーズ』の物語はまだ続けられると思わせてくれた存在の中心にいたのが、スローンでした」とスローン大提督への思いを語る。
フィローニとファヴローは、「この人物は実写に登場させる意味があるのか?」と常に議論しながら正史に加えるレジェンズのキャラクターを見極めているという。「すべては慎重に検討されたうえでの選択です。安易にファンサービスに走ることはしません。間違ったやり方をすれば、逆効果になってしまいますから」
その意味でも、スローン大提督の実写化は「非常に上手くいった」とフィローニは断言する。「彼は今や実在するキャラクターとして、再び舞台に立った。彼が戻ってきた以上、彼はスローンらしいことを始めるでしょう。すなわち、再び銀河に混乱をもたらし、帝国の支配権を取り戻そうとする。それが彼のやり方なのです」
「アソーカ」シーズン2では、アクバー提督とスローン大提督が率いる艦隊同士の激しい攻防戦が描かれる予定。フィローニは「シーズン2を戦争映画のように捉えています。『トラ・トラ・トラ!』『バルジ大作戦』のような大規模で戦略的な戦争映画を参考にして、『スター・ウォーズ』の中で再構築しようと思います。アクバーは、まさにその大規模な銀河戦争の中で、艦隊戦に関わる中心人物として登場します」とアクバー提督の活躍を予告する。
またファヴローも、「『スター・ウォーズ』が本当に面白いのは、一見すると滑稽だったり奇妙に見えるキャラクターも、物語の中では真剣に扱われ、観客も本気で彼らを応援する点です。誰一人として『このキャラクターは変だ』『おかしい』とは言いません。銀河の住人たちは、すべてを当然のように受け入れ、物語が進んでいく。だからこそ、観客もモン・カラマリ(=アクバー)と青い肌の男(=スローン)の戦いを真剣に受け止め、応援してくれる。これこそ、ジョージ・ルーカスが創り出した世界の力だと思います」とシーズン2に期待を寄せていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「スター・ウォーズ:アソーカ」シーズン2は2026年にディズニープラスにて独占配信開始
「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」は4月20日まで幕張メッセにて開催中


