阿部寛、いわれのない炎上に「なんなんだよ!」映画『俺ではない炎上』主演 特報映像が公開

阿部寛が、作家・浅倉秋成のミステリー小説を映画化する『俺ではない炎上』(9月26日全国公開)で主演を務めることが発表され、特報映像とティザービジュアルが公開された。
【動画】でっち上げ炎上からの逃亡劇『俺ではない炎上』特報映像
本作は、全く身に覚えがないにも関わらず、世間から追いかけ回される炎上状態に巻き込まれた男を描く“炎上逃亡エンターテインメント”。阿部は、ある日突然、SNS上で殺人事件の犯人として個人情報を晒されてしまう、大手ハウスメーカーの営業部長・山縣泰介を演じる。
原作は、第36回山本周五郎賞候補にもなった浅倉の同名小説。SNSで根拠の乏しい情報が真実として扱われやがて大きな事件へと発展する、現代の冤罪の恐怖を描いた意欲作を、『AWAKE』(2019)の山田篤宏監督が映画化する。
阿部は、本作について「非常にチャレンジングでやりがいのある作品」とコメント。「逃げながら人間性を取り戻していく男の姿は、シリアスであればあるほど滑稽でもあり、演じるうえで細やかな感情の起伏が求められた。人間としての弱さ、強さ、そのどちらも丁寧に表現したいと思いました」という言葉の通り、特報映像では、根拠のない誹謗中傷に「なんなんだよ……なんなんだよ!」と毒づく山縣の姿がどこか笑いを誘う。
原作者の浅倉は「今作を映画にしていただけると聞いたとき、きっと主演の方は主人公と同様、とんでもなく苦しい思いをされるに違いないと予感しました。阿部寛さん、申し訳ありません。本当に本当に、完成が楽しみで仕方がありません」と期待を寄せる。
SNSの投稿画面を模したデザインのティザービジュアルでは、予期せぬ瞬間を撮影され驚いた表情を見せる山縣の姿が収められており、現代社会の問題を扱いながら、阿部のコメディー演技を堪能できる一本となることを期待させる。キャスト、スタッフのコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
<主演:阿部寛>
オファーをいただいたとき、まず「この物語には現代社会の問題が色濃く反映されている」と感じました。SNSでの無責任な拡散、根拠のない炎上、そして家族との絆の再構築ーーこれらが一つのドラマとして融合していて、非常にチャレンジングでやりがいのある作品になると感じました。逃げながら人間性を取り戻していく男の姿は、シリアスであればあるほど滑稽でもあり、演じるうえで細やかな感情の起伏が求められた。人間としての弱さ、強さ、そのどちらも丁寧に表現したいと思いました。この作品を通して、家族や人とのつながりの大切さを改めて感じてもらえたら嬉しいです。
<監督:山田篤宏>
本格的なサスペンス・ミステリーでありながら、どこかユーモアのある原作の世界観の中で、国民的スターである阿部さんの魅力をどうやって丸裸にしようかと考えて撮影に臨みました。SNSという現代的なテーマを扱っていますが、決して敷居の高くない、誰にでも楽しんで頂けるエンターテイメントに仕上がりつつあると思います。ご期待ください!
<原作者:浅倉秋成>
現代で起こりうる最悪の悲劇って何だろう。考えた結果、私が辿りついたのは、無実の罪を着せられたことによる大炎上でした。まったく心当たりがない。なのに、巧妙に犯罪者に仕立て上げられている。助けを求めても、弁明をしても、誰も手を差し伸べてくれない。どころか、状況はひたすらに悪くなっていくばかり。
肉体的にも精神的にも限界まで追い詰められていく主人公を書こうと奮闘したものですから、今作を映画にしていただけると聞いたとき、きっと主演の方は主人公と同様、とんでもなく苦しい思いをされるに違いないと予感しました。阿部寛さん、申し訳ありません。本当に本当に、完成が楽しみで仕方がありません。
<筒井竜平プロデューサー>
ある日突然【殺人犯】として世間に個人情報が晒されてしまった主人公、山縣泰介。
身に覚えは全くないが、逃げる他なくーーー。
浅倉秋成さんの書かれた小説「俺ではない炎上」は、現実と地続きで圧倒的にリアルな掴みで始まります。瞬く間に犯人と断定され、身近な人だけでなく、赤の他人からも好き放題に言われる、いわゆる炎上状態に。「俺は悪くない」「誰が俺をハメたんだ?」仕事も家庭も真面目に一生懸命やってきたはずの主人公が「もうどうなってもいい...」
というところまで追い込まれていく様は、サスペンスを超えて、もはや滑稽にも見えてきます。しかし、我々はそれを笑っている場合なのでしょうか?
明日は我が身!? ノンストップ炎上エンターテイメント開幕! 今回、主人公、山縣泰介を阿部寛さんが演じて下さいました。
映画化企画立ち上げ当初からの念願が叶った次第です! 映画館でご覧いただける日を楽しみにしております。


