「べらぼう」福原遥、初大河で当代一の花魁に 「苦労を乗り越えた強さを大事に」

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の4日放送・第17回に、福原遥演じる花魁・誰袖(たがそで)が初登場。同作が大河ドラマ初出演となる福原が、出演が決まった際の心境や誰袖の人物像についてコメントを寄せた。
4月27日の放送休止を挟み、2週ぶりの放送となった「べらぼう」第17回「乱れ咲き往来の桜」は第2章の幕開け。蔦重(横浜流星)は青本など10冊もの新作を一挙に刊行し、耕書堂の認知度は急上昇。いまや蔦重、耕書堂を目当てに吉原を訪れる客も多い。そんな中、蔦重はうつせみ(小野花梨)と足抜けした新之助(井之脇海)と再会し、話の中で、子どもが読み書きを覚えるための往来物と呼ばれる手習い本に目を付ける。
誰袖は、吉原の新興勢力・大文字屋(伊藤淳史)の女郎。第17回では、禿(かむろ)上がりの振袖新造(ふりそでしんぞう)だった誰袖が花魁となり、キャストも稲垣来泉から福原遥にバトンタッチ。振袖新造時代には「かをり」と名乗り、蔦重にまとわりついてはお目付け役の志げ(山村紅葉)に説教されのが常だったが、そのお約束は健在。しかし、第17回ではその志げを攻略している様子が映し出され、誰袖の成長を感じさせた。
誰袖は吉原当代一の花魁となったのち、老中・田沼意次(渡辺謙)の懐刀ともいえる勘定組頭を務めていた幕臣・土山宗次郎(柳俊太郎)に莫大な金額で身請けされ、江戸中にその名を広めることとなる。しかし、その金の出どころについてある疑惑が生まれ、やがて吉原と江戸幕府、そして蔦重と誰袖の人生を揺るがす大事件へと発展していく。
誰袖を演じることが決まった時の心境について、福原は「とてもびっくりしました。昔から時代劇をやってみたくて、特に大河ドラマは家族も好きで、「いつか出られたらいいね」って話しながら一緒に見ていたので、うれしかったです。最初に母に伝えたのですが、泣きそうになりながら、「おめでとう」と言ってくれました。とても楽しみにしてくれています」と述懐。
演じる誰袖の印象を「最初は、天真爛漫で無邪気でかわいらしい女の子という印象だったのですが、台本が進むにつれて、したたかで、とにかくこれがしたいと思ったら突き進む、強烈なキャラクターだということがわかりました。脚本の森下佳子さんの作品が大好きで、私自身も、誰袖は次は何をするんだろう? とワクワクしながら台本を読んでいます。今まで、花魁として苦労して、それを乗り越えてきたからの強さだと思うので、そこを大事に、魅力的に演じられたらと思っています」と語り、誰袖が蔦重に惹かれる理由について「蔦重は、昔からずっと甘えられて、頼れる存在です。せりふにもありますが、最初は見た目が素敵ということで興味を持って、蔦重の心のあたたかさと包容力に引かれていったのだと思います。蔦重が好きという気持ちが原動力になって、誰袖はがんばれているのではないかなと思います」と解釈を述べている。(編集部・石井百合子)


