夏生大湖、初の主演作が地元・大分で公開に感無量! シンガーソングライターLeinaの主題歌初披露に興奮!

「立命館アジア太平洋大学(APU)」(別府市)を舞台とする別府短編映画プロジェクト第6弾映画「Veil」の公開記念舞台挨拶が5月10日に同大学で行われ、主演の夏生大湖、新人のジェシー・プリシラ、毎熊克哉、監督の萩原健太郎が登壇、映画の主題歌「veil」を書き下ろしたLeinaのミニライブも行われた。
大分県別府市にある小さな映画館 別府ブルーバード劇場。94歳の女性館主・岡村照が守り続けてきた劇場で 上映するたった一つの物語。別府の街を舞台に、さまざまな監督が完全オリジナルの短編を制作する「別府短編映画 制作プロジェクト」の第 6作品目となる本作は、「マイクロアグレッション(微細な攻撃)」をテーマに、恋愛に悩む大学生コータとヒジャブ(頭や体を覆う布)を着けたイスラム教徒の留学生プトゥリの出会い、異文化への偏見と理解、切ない恋と成長を描いた作品。APUの学生や教職員100人以上がエキストラで出演した。映画「ブルーピリオド」などを撮影した萩原監督がメガホンを取り、20人を超える学生が撮影・制作スタッフとして参加した。
萩原監督は「こうして映画を上映することができて、そしてまた別府に帰って来れて嬉しいです」と話し、「Veil」というタイトルについて「いろんな意味があると思いますが、日本は単一民族の国なので相手のことを簡単にわかったつもりになってしまうことが多い。だからこそ想像力を持って、相手の気持ちを考えることが重要だと思い、今回はこのタイトルにしました」とタイトルへの思いを話した。
主演の夏生は「大分県出身で、いつか大分で撮影ができたらいいなとずっと願っていましたがこんなに早く願いが叶ってすごくうれしいです」と笑顔を浮かべた。また、意図せずに相手を傷つけてしまうというマイクロアグレッションを体現するという難しい役柄への挑戦については、「正直、この役柄を演じるまでマイクロアグレッションのことを知りませんでした。でも、台本を読んだとき、コータがすごく自分に近いキャラクターだと思えました。知らないうちに誰かを傷つけてしまっていることは日常でもあるかもしれない。この映画の出演をきっかけにそんなことを普段から考えて、気をつけて行動するようになりました」と役柄への思いを語った。
恋愛に悩むコータに寄り添うAPUの教員ソラを演じた毎熊は「3年前に映画祭で別府に来させていただいたご縁で、こうして素敵な映画に出演できて本当に嬉しいです。APUの職員ということで、自分なりに生徒に寄り添い、コータに寄り添う気持ちで演じることができました。」と話した。
その後、主題歌を歌ったLeinのサプライズライブが行われ、キャスト陣は1列目の特等席で鑑賞。Leinaは、満員の拍手の中、「マイクロアグレッション」、そして失恋をテーマにした「veil」を初披露、圧巻の歌声で観客を魅了した。舞台袖で聞いていたキャスト陣は、夏生が「最高でした! ありがとうございました!」と話し、プトゥリ役を演じたジェシーも「プトゥリの気持ちを歌ってくださっていてすごく感動しました」、毎熊は「心がものすごく動かされました!」と感動を隠せない様子でライブの感想をLeinaに伝えた。また萩原監督は「自分がファンでずっと聞いていたLeinaさんにこうして書き下ろしを書いていただいて、本当に嬉しいです!」と喜びを語った。
本作は同プロジェクト6作目で、別府ブルーバード劇場で公開中。撮影地となった立命館アジア太平洋大学では、劇中に登場したメニューをカフェテリアにて展開していたり、写真展を開催中で一般客も訪問可能。映画鑑賞後は、ロケ地を訪れて学生気分を楽しみながら映画の世界を堪能できる。(板橋りな)


