声優は誰?ミュージカルアニメ『トリツカレ男』美声響く特報公開 監督は『映画クレヨンしんちゃん』高橋渉

作家・いしいしんじの名作小説を、『映画クレヨンしんちゃん』シリーズの高橋渉監督が映画化するミュージカルアニメーション『トリツカレ男』が秋に公開されることが決定し、主人公・ジュゼッペの歌声が響く特報映像とティザービジュアルが公開された。ジュゼッペの声優は発表されていない。(高橋渉の「高」は「はしごだか」が正式表記)
2001年に刊行された原作小説は、何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかりになってしまうことから、“トリツカレ男”と呼ばれている青年・ジュゼッペが、風船売りの少女ペチカに恋する、一途なラブストーリー。何かに夢中になる素晴らしさを伝える物語にファンも多く、これまでに4度も舞台化されるなど、根強い人気を集めている。
『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』(2014)で大人の涙も誘った高橋監督のほか、脚本は『サマーフィルムにのって』(2020)などの三浦直之、キャラクターデザインは荒川眞嗣が担当。アニメーション制作はシンエイ動画が手掛ける。
特報映像では、カラフルな街並みのなか、さまざまなものに夢中になっているジュゼッペが、ペチカと出会った瞬間、彼女から目が離せなくなる様子が映し出される。ダイナミックで繊細なアニメーションに目を奪われると共に、伸びやかな歌声を披露する声優が誰なのかも気になる仕上がりだ。原作のいしいしんじ、高橋監督のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)
<原作:いしいしんじ>
浅草のせまい一室で、誰にも知られず書き連ねたことばのかたまりが、色を、かたちを、音を、動きを与えられ、こうして世に出てゆく。絵コンテ、アフレコなどの制作過程を途中で覗かせてもらい、スタッフの方々のトリツカレぶりに深く感銘をうけた。動かないはずのものに、みな一心に、あらたな命を吹きこんでいた。アニメ愛をつづった手塚治虫の漫画「フィルムは生きている」のタイトルを借りるなら、まさしく「ものがたりは生きている」と思った。
<監督:高橋渉>
エンターテイメントをやりましょう! とプロデューサーから原作小説を渡されてはや4年が過ぎました。
その間、世の中は悲しく、つらい出来事がたくさん起こり、今も続いています。
この映画は奇妙な男ジュゼッペと風船売りのペチカの愛の物語です。
誰かが誰かを想い、助けることは素晴らしいことだと大きくうたう映画です。
個性あふれるスタッフ、キャストの力で作り上げることができました。
こんなにもまっすぐなお話を皆様にお届けできることを嬉しくおもいます。


