八木勇征、狂気の演技で「第1回アジアショートドラマアワード」最優秀俳優賞受賞

ダンス&ボーカルグループ・FANTASTICSの八木勇征が、5月28日に韓国・釜山で開催された「第1回アジアショートドラマアワード」で最優秀俳優賞を受賞した。
受賞作は、日本テレビ制作のオリジナルショートドラマ「最期の授業-生き残った者だけが卒業-」。2024年11月26日よりショートドラマ配信アプリ「UniReel」で一挙配信された。本作は、八木演じる音楽教師の丸山武が同僚であり恋人の今泉理恵(堀未央奈)を死に追い込んだ未来高校3年F組の生徒たちを卒業式前日に音楽室に集め、“最期の授業”の名のもとにデスゲームを仕掛ける物語。八木は主演として全43話に出演し、狂気の演技が話題を呼んだ。
「アジアショートドラマアワード」は、日本・中国・韓国が共同で立ち上げた国際アワード。再生数やSNSでの話題性、海外展開の実績などをもとに、ショートドラマの優れた作品や俳優、配信プラットフォームを総合的に評価する。短尺コンテンツの可能性に光を当て、アジア発エンタメの新たな基準をつくることを目的としている。表彰式では、2025年4月までに制作された日中韓3カ国の作品と出演者を対象に、15の国と地域で配信された約1000本の中から、「大賞(ベスト作品賞)」や「最優秀俳優賞」など、全10部門の受賞作・受賞者が発表された。
最優秀俳優賞を受賞した八木は「素晴らしい賞をいただき本当に光栄です。ありがとうございます」「とても驚きましたし、第1回ということで記念すべき最初の受賞者に選ばれたことを心から嬉しく思っています」と感謝。撮影現場ではカメラが回っていない間も生徒役の俳優たちと距離を置き“狂気に堕ちた教師”を演じきったことが話題となっているが、「僕自身、新しい引き出しが生まれた作品だったと思います」と撮影を述懐。「この作品に携わったすべてのみなさんに感謝し、僕自身これからも、1人の人間として、1人の俳優として、1人のアーティストとして誠実にひとつひとつの作品と向き合っていきたいと思います。これからも応援をよろしくお願いします」とメッセージを寄せた。
脚本・プロデュースした鈴木努は「映像を通してこの世の中に生きた証を残そうと誓って作った「最高にパンクな作品」。素敵な賞を受賞できたこと、心から嬉しく思います。八木勇征さんが“教師であり怪物である”主人公を圧巻の集中力で演じてくれました。八木さんのあの“狂気”の演技は、現場で見ていても鳥肌が立つほどで、その覚悟の芝居が、作品のリアリティを生み出しました。そこに呼応した若い俳優の皆さんの熱いお芝居がまた一段、作品を押し上げてくれました。“俳優・八木勇征”さんの覚悟と情熱に、心から敬意を表します。受賞、おめでとうございます」と八木の演技を高く評価。
松永洋一監督は「八木さん、受賞おめでとうございます。今でも、あの短くも濃密な時間が忘れられません。この受賞は、あの時この作品に携わった全ての人にプライドと勇気を与えてくれます。それはこの作品に魂を込めてくれた八木さんのお陰です。「先生」の目の芝居や息遣いに見える深い悲しみ、体全身から湧き出てくる怒りに恐怖しないヒトはいないでしょう。観て頂く方々に、この作品が映画やテレビに負けないコンテンツだと証明出来たのがたいへん嬉しいです」と八木に祝福の言葉を贈った。
八木は2022年と2023年に、ドラマ「美しい彼」(MBS/TBS)の演技でソウルドラマアワード「アジアスター賞」2年連続受賞の快挙を成し遂げた。今年5月に主演映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』が公開。現在、齊藤京子とダブル主演を務めるドラマ「あやしいパートナー」(MBS・TBS)が放送中。8月には福本莉子とダブル主演を務める映画『隣のステラ』が公開される。
八木のコメント全文は下記の通り。(石川友里恵)
八木勇征
FANTASTICSの八木勇征です。この度は、「第1回アジアショートドラマアワード」で「最優秀俳優賞」という素晴らしい賞をいただくことができ、とても光栄です。ありがとうございます。受賞の知らせはマネージャーさんから聞いたのですが、とても驚きましたし、第1回ということで記念すべき最初の受賞者に選ばれたことを心から嬉しく思っています。『最期の授業』という作品では、命や生徒たちと向き合いました。演じる前も、演じているときも、作品が終わったあともすごく考えさせられる役だったなと改めて感じています。1人1人の命に対して向き合う1人の人間としてのあり方や、なぜこういう経緯に至ったのかなど、役に対してのアプローチやどういうバックボーンがあって挑むのかということをすごく考えた作品でした。僕自身、新しい゛引き出し”が生まれた作品だったと思います。なので、今思い返してもあの日々をすごく新鮮に感じます。
撮影中のエピソードなのですが、プロデューサーの鈴木努さんと生徒役の子たちとの距離感について話し合い、カメラが回っていないときの接し方で今までと違ったアプローチをしました。楽屋や待機場所も先生役の僕と生徒役の俳優のみなさんを別々の場所にしてもらい、あえて話をする環境を作りませんでした。もちろん、撮影が終わったあとは楽しく話しましたが、撮影期間は話しませんでした。それが作品にいい緊張感を生み出せた理由のひとつだと思います。生徒役の子たちには、あのとき怖い思いをさせてしまって申し訳なかったなと思います(笑)
この作品に携わったすべてのみなさんに感謝し、僕自身これからも、1人の人間として、1人の俳優として、1人のアーティストとして誠実にひとつひとつの作品と向き合っていきたいと思います。これからも応援をよろしくお願いします。


