ノーランも心酔!ブラザーズ・クエイ19年ぶり新作長編『砂時計サナトリウム』7月公開

アニメーション作家ブラザーズ・クエイ(クエイ兄弟)による、19年ぶりの新作長編『砂時計サナトリウム』が、7月12日にシアター・イメージフォーラムにて公開されることが決まった。併せて、メインビジュアルと予告編が公開された。
【動画】まるで夢の中にいるよう…『砂時計サナトリウム』予告編
本作は、ポーランドの作家ブルーノ・シュルツの短編集をベースに、クエイ兄弟が人形アニメと実写を融合し、記憶の迷宮をさまようような感覚を生み出した長編作品。緻密に造形された美術セットと独自のライティングによる映像美、クラシックから現代音楽まで幅広い楽曲によって織り上げられるサウンドスケープにより、時間と記憶、幻想と現実が交錯する映像世界を描き出す。青年ヨゼフは、死の床にある父を見舞うため遠方のサナトリウムを訪れるが、そこで怪しげな医師から、この場所では時間が遅れており、ヨゼフの国では亡くなった父がここではまだ生きていると告げられる。やがてヨゼフは、サナトリウムが現実と夢の狭間に漂う世界であることに気づき、この場所では、時間も出来事も、目に見える形をとって存在することができないと理解する。
本作で監督、脚本、美術などを務めるクエイ兄弟は、斬新なストップモーションアニメで知られ、多くのアーティストに多大な影響を与える存在。映画監督のクリストファー・ノーランも、クエイ兄弟についての短編映画を制作するほど、彼らに強く影響を受けていることで知られている。(加賀美光希)


