実写版『リロ&スティッチ』撮影現場には実際にスティッチがいた!

ディズニー実写版『リロ&スティッチ』のスティッチはCGIだが、子役のマイア・ケアロハ(リロ役)が演技をしやすいように精巧なスティッチのパペットも作られ、パペッティアと呼ばれる操り人形師が撮影現場で動かしていた。レガシー・エフェクツのセス・ヘイズ(パペッティア)がインタビューに応じて舞台裏を明かした。
スティッチのパペットを作成したのは、特殊効果製作スタジオであるレガシー・エフェクツの面々だ。3Dプリンターで骨組みを作って組み立て、1本1本毛を植え、2体の精巧なスティッチを作り上げた。
マイアはパペットのスティッチに夢中で、初めて交流したその瞬間から「すでに二人は親友同士のようだった」とヘイズは目尻を下げる。マイアがスティッチの鼻によくキスするために鼻の色がはげてしまい、スティッチが修復に出されたことも。戻ってきたスティッチとの撮影が始まると、気付くとマイアの口が黒くなっているという事態が発生。スティッチを愛するマイアがまたキスし始めたため、染めたばかりの鼻の染料が移っていたからという笑い話もある。
長年レガシー・エフェクツで働いているヘイズは、「ここではさまざまな種類のクリーチャーやキャラクターを組み立てていて、僕は内部のメカニカルな部分を担当しているんだけど、それこそ僕がパペッティアをやっている理由。自分で組み立ててどういう仕組みかを知っていなければ、動かすのが難しいんだ」と明かす。生き生きと動かすためには練習あるのみだといい、「僕は1999年からパペッティアをやっていているからね。あとは運も必要かな」と語った。撮影現場でのスティッチの声は、マイアの演技コーチが担当していたのだという。
精巧なパペットのスティッチはマイアのために作られたが、後にCGIスティッチを合成するインダストリアル・ライト&マジック(ILM)の面々の役にも立った。ヘイズは「実際、みんなのためになった。マイアが演技しやすいのはもちろん、毛、色、目など、スティッチが実際にその環境、そのライティングの下にいたらどう見えるかという点は彼ら(ILM)の助けになった」と振り返っていた。(編集部・市川遥)
ディズニー実写版『リロ&スティッチ』は公開中


