『侍タイムスリッパー』金ローで地上波初放送!たった1館から日本アカデミー賞受賞の快挙

第48回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を獲得し、社会現象を巻き起こしたインディーズ映画『侍タイムスリッパー』が、7月18日放送の日本テレビ系「金曜ロードショー」(午後9時~11時29分※放送枠35分拡大)で地上波初放送されることが決定した。
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『侍タイムスリッパー』は、幕末から現代の時代劇撮影所にタイムスリップした会津藩士・高坂新左衛門が、時代劇の「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く時代劇コメディー。昨年8月に池袋シネマ・ロサのみで上映がスタートすると、観客の口コミで話題を呼び、上映館数は大手シネコンを含めて全国380館規模に膨れ上がり、興行収入10億円を超える大ヒットを記録。その年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされるなど社会現象を巻き起こし、日本アカデミー賞では、インディーズ映画初となる最優秀作品賞受賞の快挙を成し遂げた。
メガホンを取ったのは、ビデオ撮影業のかたわら農業を営む安田淳一監督。『拳銃と目玉焼』『ごはん』に続く長編映画3作目で、自主製作ゆえに監督が自ら資金調達に奔走するも、「自主製作映画で時代劇を撮る」という無謀さと、コロナ禍の真最中ということで難航していた。そんな中で「脚本がオモロいから、なんとかしてやりたい」と監督に救いの手を差し伸べたのが、時代劇の聖地で知られる東映京都撮影所だった。半年に及ぶ製作期間の末、映画は無事完成したものの、初号完成時の口座残高はわずか7,000円だったという。
“伝説の斬られ役”福本清三から着想を得た主人公・高坂新左衛門役には、俳優歴26年の山口馬木也が抜てきされた。1998年に日中合作映画『戦場に咲く花』でデビュー以来、数多くのドラマや映画に出演し、初主演を飾った本作で第67回ブルーリボン賞の主演男優賞、第48回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞を獲得している。
新左衛門の敵役・風見恭一郎を演じたのは、現代劇&時代劇共に数多くの作品に出演する冨家ノリマサ。ヒロインの助監督・優子役は、安田監督と20年来の付き合いである沙倉ゆうのが務めており、撮影現場では実際に助監督の役目もこなしている。キャストにはその他、峰蘭太郎、紅萬子、福田善晴、井上肇、田村ツトム、安藤彰則、庄野崎謙が名を連ねる。(編集部・倉本拓弥)


