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オダギリジョー、まさかのライバル映画もPR その真意は…

オダギリジョー
オダギリジョー

 俳優のオダギリジョーが5日、都内で行われた主演映画『夏の砂の上』の公開記念舞台あいさつに登壇し、同じ7月4日に公開した吉沢亮の主演映画『ババンババンバンバンパイア』をPRし、会場の笑いをさらった。この日は、共演者の高石あかり(※高=はしごだか)、玉田真也監督も登壇した。

【画像】オダギリジョー&高石あかり、七夕に願い事…舞台挨拶の様子

 松田正隆の戯曲を映画化した本作は、夏の長崎を舞台に、幼い息子を亡くした喪失感から抜け出せない主人公・小浦治(オダギリジョー)と、彼の妹・阿佐子(満島ひかり)が預けていっためいの優子(高石)との共同生活の行方を描くストーリー。

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 先日閉幕した第27 回上海国際映画祭のコンペティション部門に招待され、日本映画として23年ぶりの快挙となる審査員特別賞を受賞した本作。オダギリは「もちろんうれしいですし、審査員長がジュゼッペ(・トルナトーレ)さんだったんですね。『ニュー・シネマ・パラダイス』を撮った伝説的な方で、その方がイチオシしてくれたということだったので、とても光栄だし、まさか本当に賞をもらえるとは思っていなかったので……。ただの賑やかしで呼ばれているのかなと思っていたので、うれしかったです」と笑顔を見せる。

また、MCから「抑制の効いた役者の芝居で繊細な感情を表現されている」という点が評価のポイントであったことが伝えられると、オダギリは「芝居は国によって表現の差があるので、海外で日本の繊細な芝居がどこまで伝わるのか疑問を持っていたところもあるので、『抑制の効いた』とおっしゃってもらえると伝わっているのだなと実感できます」と喜んだ。一方で「でも、『抑制の効いた』ですもんね。だから、『ちょっと足らない』みたいな。外国人的なレベルで見ると『足らない』のニュアンスもあるんじゃ……」と一抹の不安ものぞかせて会場の笑いを誘った。

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 締めのあいさつでは、「『ババンババンバンバンパイア』も観てください。いろんな映画が世の中にはありますけど、向こうもいいし、こちらもいいし、ということで」とまさかのライバル作品をPRするオダギリ。その真意は「土壌の豊かさみたいなものが必要だと思います。文化として」と日本映画の発展を願うもので、「メジャーなエンタメ作品はなかなか海外の映画祭には行けないんですよ。そうなると海外から『最近、日本の映画なかなか来ないね』『面白いの少ないね』と言われることがあって寂しい気持ちになっちゃうので、少しでもこういう作家性や芸術的な作品も海外に届けられるように、これからも作って行けるような土壌の豊かさを持てればと思っています」と説明すると、観客から盛大な拍手が送られた。(錦怜那)

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