『スーパーマン』メタモルフォ役、特殊メイクに約6時間「最後の1時間が一番大変」

DC新作映画『スーパーマン』(全国公開中)で超人メタモルフォを演じている俳優アンソニー・キャリガン。若き日の殺人鬼ビクター・ザーズを演じたドラマ「GOTHAM/ゴッサム」以来のDC作品出演となったキャリガンは、約5~6時間かかる特殊メイクを施してメタモルフォに変身した。キャリガン自身が Entertainment Weekly で裏話を明かしている。
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エレメントマンとも言われるメタモルフォは、あらゆる物質に姿を変えることができる特殊能力を持つキャラクター。映画では、スーパーマンの宿敵レックス・ルーサーにとある弱みを握られてしまっている。
特殊メイクの大ファンだというキャリガンは、約6時間イスに座りっぱなしのメイクアップも「やる価値はあるんです」とノリノリで挑戦したという。「実際に(メタモルフォの)質感を感じられますし、脳がその違いを察知するんです。とてもやりがいがあります」
メイク後は「冗談抜きで、本当に貼りつけられ、縫いつけられ、完全に包まれていました。文字通り縛られ、ロープで固定されてるような状態でした」とある程度動きに制限があったとキャリガンは振り返っている。変身するまでの約6時間は「とても穏やかな状態で、楽しい時間を過ごせました」と意外と苦痛ではなかった。
というのも、キャリガンは2人の姉に囲まれて育ち、彼女たちによって勝手にメイクアップされた経験があるといい、固定された状態には慣れているそうだ。ちなみに、メタモルフォのメイクで一番大変なのは「最後の1時間です」と明かしている。
キャリガンは幼少期から脱毛症に悩んでおり、「(脚本・監督の)ジェームズ・ガンが私を起用してくれたのは、人間的に“違う”と感じることや、“自分に起きたことが呪いのように感じる”という感覚を真に理解していたからだと思います」と苦悩を抱えるメタモルフォと共通点があると語る。
「それは、ジェームズと私の間で言葉にしなくてもわかっていたことです。そして私が彼にいくつか質問をした時、彼は苦しみを抱えた人物を求めているんだと感じました。この役には、苦悩を人間味あふれる形で表現できることが重要だったんだと思います」
キャリガンによると、映画にはメタモルフォが追いこまれる瞬間があるそうで「悪役の手先として動かなければならない。同時に、善人でいたいという葛藤もあります」と説明。「この映画は、“彼に選択肢がない”という状況を描いているところが素晴らしい。彼は行動しなければなりませんが、それがいかに苦痛かも理解できるはずです」とメタモルフォの見どころを語っている。(編集部・倉本拓弥)


