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【ネタバレ】『スーパーマン』おまけシーン、ジェームズ・ガン監督の狙い 背景にマーベル時代の経験

画像は『スーパーマン』より
画像は『スーパーマン』より - (C) & TM DC (C) 2025 WBEI

 映画『スーパーマン』(全国公開中)には、脚本・監督のジェームズ・ガンによって意図的に盛り込まれたおまけシーンが存在する。同シーンについて、ガン監督が Entertainment Weekly にその狙いを語っている。(以下、映画のネタバレを含みます)

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 マーベルやDCのスーパーヒーロー映画では、続編やスタジオの今後の作品につながる伏線を張るおまけシーンが、上映後に挿入されることが通例となっている。『スーパーマン』でも、スタッフクレジットの途中で1つ、エンドロール後に1つと計2つのおまけシーンが収録されている。

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 興味深いのは、どちらもDCユニバースの次なる展開を予告するものではないこと。1つ目は、プロモーション活動で使用されていたスーパーマン&愛犬クリプトの月面での2ショットを映したもの。2つ目は、スーパーマンとミスター・テリフィックが、修復したビルの亀裂を眺め、微妙にズレが生じていることに対してコミカルなやり取りを披露する。

 DCユニバースの責任者でもあるガン監督は、おまけシーンについて、マーベル時代の“過ち”が関係していると話している。DCに移籍する前、ディズニー傘下のマーベル・スタジオで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手がけていたガン監督は、「ポストクレジットシーンというのは、顔面にパンチを喰らわせるような意外性を与えるものだ。単なる次作の布石として使うだけだと、時に自分の首を絞めることになる」と説明。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のエンドクレジットシーンで、次回作で重要な役割を担うアダム・ウォーロックを登場させた経験談を例に、その言葉の意味を補足している。

 「アダム・ウォーロックを『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』に組み込むのは簡単ではなかった。ウィル(・ポールター/アダム・ウォーロック役)と一緒に仕事するのは楽しかったし、キャラクター自体も面白かった。しかし、最終的には“変な形のピースを無理に丸い穴に押し込んだ”ような感じになってしまった」

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 伏線回収が難しくなる展開を無理に差し込むよりも、観客が最後まで純粋に楽しめる要素を盛り込むことが、ガン監督が考えるおまけシーンだという。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』1作目では、ラストにハワード・ザ・ダックがカメオ登場し、ドリンクを堪能するだけのコミカルな仕草で観客を笑わせた。

 もちろん、今後のDCユニバース作品全てが『スーパーマン』と同様のおまけシーンになることはないという。ガン監督は、次回作の布石となるようなおまけシーンの可能性について「本当にうまく機能する時だけ(挿入する)」と明言している。(編集部・倉本拓弥)

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