ほぼ全編顔出しナシ!『ランニング・マン』殺し屋マッコーン役、マスクに秘めた魅力「全てが計算され尽くしている」

逃げ切れば巨額の賞金、捕まれば即死の“デスゲーム”を描いた映画『ランニング・マン』(全国公開中)で、残忍な殺し屋エヴァン・マッコーン役を務めたリー・ペイスがリモートインタビューに応じ、劇中の95パーセントを黒マスク姿で演じたキャラクターの魅力や、自身が着用したマスクの開発秘話について語った。
【動画】マッコーンの“中の人”はチャーミング!リー・ペイス素顔でインタビュー
「バトルランナー」の邦題で知られるスティーヴン・キングの小説を、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督が映像化した本作。職も金も失い、どん底生活を送る主人公ベン・リチャーズ(グレン・パウエル)が、過去生存者ゼロの“デスゲーム“リアリティショーに参加し、巨額の賞金をかけて殺戮ハンターとの逃亡劇を繰り広げる。
マッコーンは、リアリティショー「ランニング・マン」最強の存在で、挑戦者を執拗に追いかけるハンターたちのリーダー。あらゆる殺人スキルを身に着けており、過去とその素顔を知る者はいない。
リーといえば、マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで特殊メイクを施したロナン・ジ・アキューザーを演じていたことでも知られる。ほぼ全編顔出しナシで挑んだマッコーンについて、「彼は冷酷なキャラクターであると同時に、ショーマンでもあるんです。ものすごく人気のある番組のスターですから、国民に対してある種のイメージを投影したい。いわば“演じられた男らしさ”です。暴力的で、どの角を曲がってもマッコーンが潜んでいそうだと思わせたい。そういう存在でありたいわけです」と語る。
素顔を隠すためのマスクは、マッコーンにとって重要なアイテムだ。リーは、マッコーンが「匿名性を武器にしている」と明かし、「このキャラクターにはミステリーがあり、そこがとても面白い。彼には当然『顔』があり、それを隠しています。だからこそ、彼の振る舞い方はすべてが計算され尽くしているのです。彼はとても頭の切れる男で、戦略的な人間だと思います」と続けた。
マスクの開発には「本当に多くの時間をかけました」とリー。中でも、マスクの「鼻」の部分には特にこだわりがあったという。「マスクを制作する段階で、鼻の周りに少し立体的な仕立てを加えました。そうしないと、顔が平坦につぶれて見えてしまうんです。あの工夫によって、マスクの内側に“人間らしさ”が生まれた。縫い目の処理も含めて、細部までこだわりました」
ハードなアクションシーンにも挑戦したリー。「私はアクションシーンが大好きで、戦いの準備をするのも好きなんです。同じ動きを何千回も繰り返し、振付が『本物の戦い』に見えるように調整する。そして、カメラマンも役者も全員が安全であることに気を配ります。言葉は適切じゃないかもしれませんが、これは“暴力的なダンス”なんです。何度も何度も繰り返すことで、いざ撮影に入ったときには振付のことを忘れ、キャラクターと、そのキャラクターが何をしようとしているのかだけを考えられるようになります」とアクションの醍醐味を熱弁する。
また、主演のグレンとのタッグを「常に1000%のエネルギーを持ち込んでくる共演者と組めたのは本当に楽しかった。撮影は数日間でしたが、本当に楽しくて、やりがいのある時間でした。心から報われる体験でした」を笑顔で振り返り、「だからこそ、暴力的で必死な二人の人間を作り上げることができました。彼らのパンチは『人の命を奪うための一撃』なんです。振付を忘れ、キャラクターとその瞬間を“演じる”ことができた。観客には、洗練されたアクションや振付ではなく、キャラクターそのもの、彼らが何を求め、何のために、どれほど必死に戦っているのかを感じてもらえたら嬉しいです」とアピールしていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


