「VIVANT」河内大和、嵐の曲に救われた過去 「なかったら僕は終わっていた」

2023年に放送されたTBS日曜劇場「VIVANT」で注目を浴びた河内大和が22日、livedoor URBAN SPORTS PARKで行われた映画『8番出口』(8月29日公開)の国内初のイベントに、主演の二宮和也をはじめ小松菜奈、川村元気監督と出席。河内は嵐の大ファンであることを明かすと、「VIVANT」で二宮と共演したときは「抱きつきたかった」と思っていたことを明かしていた。
本作は、ゲームクリエイターの KOTAKE CREATE が制作した異変探しゲームを原作に、プロデューサー、小説家、映画監督の川村元気が映画化。どこにでもありそうな地下通路をさまよう名もなき男(二宮)が、無限にループする世界で出口を探すために奔走する。河内は、主人公が地下通路で何度もすれ違う男を演じた。
川村監督は、河内の起用理由について「キャスティング担当のプロデューサーから紹介していただいて『こんなに似ている人がいるんだ』と思ったんです」とゲームに登場するキャラクターにそっくりであることを挙げるが「でもそれだけじゃダメ。重要なのは、歩くお芝居が9割の役なので、その部分」と歩き方の芝居が重要であることを強調する。
そんななか川村監督は、舞台で活躍する河内がずっと「歩くこと」をトレーニングしてきたことを知り「何度歩いても機械のように歩く特技を持っていることが、この作品にとって本当に助けられました」と“似ている”だけではなく、培われた技術に裏打ちされたキャスティングだったことを明かす。
河内は「元気監督から『こういう歩き方ができますか?』と言われたとき、本当に舞台で歩くことをかなり研究してきたので、僕だったらお役に立てるかもと思ったんです」とオファーを受けたときのことを明かすと「最初の撮影のときには、これで合っているのかという不安がありました。でも実際の映像を観て、CGみたいに映っていたので、これまでちゃんと舞台をやってきてよかったなと思いました」と笑顔を見せていた。
そんな河内だが、社会現象になった大ヒットドラマ「VIVANT」ではバルカ共和国・外務大臣・ワニズを演じ、ノゴーン・ベキ(役所広司)の右腕として動くノコルを演じる二宮と共演している。河内は「若いころ新潟で新聞配達のアルバイトをしていたのですが、雨が降ったり雪が降ったりすると、滑って新聞が地面に落ちてぐちゃぐちゃになることもあったんです。そういう時に嵐の曲を聴いて頑張っていたんです」と明かし、「嵐の『Happiness』という曲がなかったら、たぶん僕はあそこで終わっていたと思います」としみじみ語る。
憧れだった嵐のメンバーである二宮と「VIVANT」で再会した時、河内は「本当は抱きつきに行きたかったのですが、敵対する役だったので気持ちを収めていたんです」と恥ずかしそうに語っていた。(磯部正和)


