「仮面ライダーガヴ」シータ&ジープは相互補完の関係性 川崎帆々花x古賀瑠、“双子”の大切な絆

特撮ドラマ「仮面ライダーガヴ」(テレビ朝日系・毎週日曜朝9時~)で敵組織「ストマック家」の次女・シータを演じる川崎帆々花(崎はたつさきが正式表記)と、三男・ジープ役の古賀瑠。「双子」設定の難しさと真摯(し)に向き合い、時にフォローし合いながら、数々の苦難を乗り越えてきた。テレビシリーズも佳境に突入し、1年間の集大成となる映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』の公開を迎える2人がインタビューに応じ、シータ&ジープのこれまでを振り返りながら、唯一無二の絆を深めた2人の関係性を語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥、写真:中村嘉昭)
性格が違うからこそ、生み出せる芝居
Q:テレビシリーズが佳境に入りましたが、現在の心境はいかがですか?
川崎帆々花(以降、川崎):(シータとしての)実体はありませんが、最終回へと向かうクライマックスの撮影は、感極まるような瞬間があって、すごく思い入れがあります。寂しくもありますが、「仮面ライダーガヴ」の結末を観ていただけるのは嬉しいです。
古賀瑠(以降、古賀):ジープとしては、シータにお別れが言えないまま来てしまったのもありますし、彼がどんな結末を迎えるのかぜひ注目していただきたいです。倒すべき敵もたくさん残っていますので、どういった形でまとまるのか、楽しみにしていてください。
Q:双子のシータ&ジープをここまで演じてきて、手応えはいかがですか?
古賀:ありがたいことに、シータ&ジープのセットがすごく好きって言ってくださることが多いと実感しています。
川崎:ジープの結婚相手・リゼル(鎌田英怜奈)が登場しても、この2人が並ぶと「沸く!」って言ってくれる方がいらっしゃるので「よしっ! 忘れられていない!」と嬉しくなります。
古賀:相方が変わり、自分自身も2つのキャラクターを演じている感じがするんです。序盤のシータ&ジープと、(第29話「ジープの電撃結婚!」以降の)ジープ&リゼルは、口調や雰囲気が変わっていたりします。
Q:撮影期間を重ねて見えた、お互いの共通点はありますか?
川崎&古賀:結局、なかったよね……。(笑)
古賀:双子役ということもあり、最初に会った時から仲良くしたいなと思って、共通点を探して、性格診断テストとか一通りやったんだけどね……。最初は、2人とも相性最悪だったんです。「これから大丈夫かな? 2人やっていけるかな?」って思っていたら……。
川崎:あっ、でも性格診断テストの結果は一緒だったよね!
川崎&古賀:(ハモって)最後、一緒になったんだよね!
古賀:性格が違うからこそ生み出せるお芝居がありますし、できないことを補い合えるのは2人の強みで、相方がほのちゃん(川崎)で良かったと思います。
川崎:テレビシリーズのかなり序盤から、息を合わせるシーンでも「せーの」と言わずに、合わせられるようになりました!
クビ宣告、相方の退場、まさかの結婚
Q:シータ&ジープの印象的なエピソードについてお伺いします。第8話「デュアル チョコレイト」では、ストマック家の長男・ランゴ(塚本高史)からクビと宣告され、SNSでは「双子ちゃんクビ」がトレンド入りしました。
古賀:Xのトレンドに表示されるには4文字以上でないといけないので、「シータ」「ジープ」で話題になっても入らないなと思っていたら……「双子ちゃんクビ」とまさかの2人セットで入っていて、ビックリしました。
川崎:「双子ちゃん」は何度か見たことがあったけど、「クビ」まで付くとは思わなかった。(笑)
古賀:悪役として、これからカリスマ性を見せていくのかなとか、格好いい感じでいくのかなと思ったらクビになって……。「早すぎない?」って思ったよね。
Q:第14話「奇跡の覚醒!ケーキング」では、シータがケーキングフォームに覚醒した仮面ライダーガヴに破れてしまい、まさかの退場となりました。
川崎:「早くないですか?」と思いました(笑)。ただ、ケーキングフォームは(シータが)退場した後も何度か登場していますし、“いざという時のケーキング”なんです。
古賀:グロッタ姉さんを倒した時も、ガヴはケーキングフォームだったしね。
川崎:それは納得する強さだよ!(笑)
Q:第29話「ジープの電撃結婚!」では、タイトルの通りジープが結婚相手のリゼルを連れて再登場しました。
古賀:本当にビックリしました。僕も1クール丸々登場しなかったので、「どうしたものかな……」と思っていたら、急に「古賀さん! ジープ出ます!」と電話がかかってきて、内容を聞いてみたら「結婚します」と言われて……。「結婚!?」って3回ほど聞き直しました。(笑)ストマック家の政略結婚は、テレビシリーズで少し言及されていていたので、まさかあれを掘り下げてくるとは思ってなかったです。
映画では「素の笑顔が見られるはず」
Q:ここからは映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』についてお伺いします。台本を読んだ時の率直な感想を教えてください。
古賀:「お菓子の家」なので、可愛らしさ全振りの映画かと思っていたら、「ガヴ」要素満載のエグさもあって……怖かったです。(笑)
川崎:私もビックリしました! 予告編でも流れる(カリエス役の)世界さんの「変身」って声もすごく怖いですよね。
Q:劇場版におけるシータ&ジープの見どころは?
川崎:闇菓子がない世界が舞台なので……私たち、何も悪いことしてないってことだよね?
古賀:2人の素の笑顔が見られるはずです! 予告編から笑顔だったから、今作のストマック家は優しい路線なのかな?
川崎:確かに、無邪気な瞬間が多かった気がします。
古賀:映画では「闇菓子という存在が無かったら、ストマック家はこうだったのかも」という、違った一面が見られるかもしれないです。
Q:では、ストマック家として注目してほしい点は?
古賀:そもそも、ストマック家が全員集まっているシーンってかなり珍しくないですか? 5人が並んでいるカットもすごい貴重ですし、オープニング映像と同じ立ち位置だから、ゾワーッて来たよね。
Q:そんな中、グロッタ(千歳まち)はなぜか丸太を担いでいますが……。
川崎:あれは、私たちもよくわからないんです。(笑)
古賀:杉原(輝昭)監督が気づいたら(グロッタに)持たせていたんです。丸太が少し動いたら、隣の人に直撃するから、どうしたものか……って。(笑)グロッタは鎌の方が絶対に強いはずなので、なぜそうなったのかは、劇場で確認してみてください。
映画『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』は全国公開中


