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朝ドラ「あんぱん」あらすじ【随時更新】

あんぱん
(C) NHK

 今田美桜が主演する連続テレビ小説の第112作「あんぱん」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)のあらすじを、まとめて紹介する。(随時更新)

 「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルとした「あんぱん」は、激動の時代を生きた二人がさまざまな苦難を乗り越え、“逆転しない正義”を体現したアンパンマンにたどりつくまでの物語を描くオリジナル作品。脚本は、「花子とアン」(2014)以来2度目の朝ドラ脚本となる中園ミホが手掛ける。主題歌はRADWIMPSの「賜物」。語りを林田理沙アナウンサーが担当する。

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第1週(3月31日~4月4日)「人間なんてさみしいね」

あんぱん
「あんぱん」第1回より

 昭和初期、高知の町中をものすごい勢いで走る少女、「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(幼少期:永瀬ゆずな)がいた。朝田家はのぶの祖父・釜次(吉田鋼太郎)が石屋を代々営んでいるが、継ぐ気がない父・結太郎(加瀬亮)は商事会社で国内外を飛び回り、のぶに「女子も大志を抱け」と語る。

 一方、幼い時に父・清(二宮和也)を病気で亡くした柳井嵩(幼少期:木村優来)は、母・登美子(松嶋菜々子)に連れられて御免与町にある柳井医院を営む伯父・寛(竹野内豊)の家に引き取られ、転校先の小学校でのぶに出会う。そんな矢先、朝田家に激震が走る。

第2週(4月7日~11日)「フシアワセさん今日(こんにち)は」

あんぱん
「あんぱん」第6回より

 のぶ(永瀬ゆずな)の父・結太郎(加瀬亮)が亡くなり、石工である祖父・釜次(吉田鋼太郎)も不慮の事故で腕に怪我をしてしまう。のぶはなんとかしようと、草吉(阿部サダヲ)を朝田家へ連れていく。一度は釜次に追い返されるが、羽多子(江口のりこ)の力添えにより草吉は朝田家で「あんぱん」を焼いて商売をすることになる。

 一方柳井家には、しばらく音沙汰のなかった嵩(木村優来)の母・登美子(松嶋菜々子)から便りが届く。熱を出して母に会いたがっている弟・千尋(平山正剛)のためにも、登美子を探しに行く嵩だったが……。

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第3週(4月14日~18日)「なんのために生まれて」

あんぱん
「あんぱん」第11回より

 昭和10年、のぶ(今田美桜)は高等女学校5年生、嵩(北村匠海)は、漫画が好きな中学5年生になった。朝田パンも細々ではあるが続いている。のぶは、高等女学校に来ていた貴島中尉(市川知宏)と再会し、町内で行われるパン食い競走のパン作りの依頼を受け、朝田パン開店以来の大仕事に朝田家は活気づく。

 パン食い競走当日、ひょんなことから嵩の代わりに走ることになったのぶ。のぶは男子たちを追い抜き一等になるが……。そんな折、8年間音沙汰のなかった嵩の母・登美子(松嶋菜々子)が御免与町に帰ってくる。

第4週(4月21日~25日)「なにをして生きるのか」

あんぱん
「あんぱん」第16回より

 自分のしたいことに気が付いたのぶ(今田美桜)は、「女子師範学校」合格へ向けて勉強をし始めていた。一方、進路に悩む嵩(北村匠海)は自分への苛立ちから千尋(中沢元紀)と喧嘩をしてしまう。その晩、千尋と寛(竹野内豊)と話した嵩は、高知第一高等学校を目指すことを決める。

 年が明け、のぶと嵩の受験の日。のぶは受験票を忘れた嵩のために走り、ギリギリで試験会場に滑り込む。

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第5週(4月28日~5月2日)「人生は喜ばせごっこ」

あんぱん
「あんぱん」第21回より

 昭和11年、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入るため朝田家から巣立つ。教壇に立つ軍国主義の黒井雪子(瀧内公美)に圧倒されるのぶとうさ子(志田彩良)。一方、浪人生の嵩(北村匠海)は、医者になる自分が想像できず……千尋(中沢元紀)に自分が本当にしたいと考えていることをぶつけ、嵩は美術系の学校に進むことを決意する。

 そしてのぶの居ない朝田家では、次女の蘭子(河合優実)にある話が舞い込んでくる。

第6週(5月5日~9日)「くるしむのか愛するのか」

あんぱん
若き石工・原豪(細田佳央太)

 東京高等芸術学校に入学した嵩(北村匠海)は、型にはまらない自由な発想の図案科教師・座間晴斗(山寺宏一)の指導のもと、新しくできた友人・健太郎(高橋文哉)とともに刺激的な日々を送っていた。

 同じころ、女子師範学校の二年生となったのぶ(今田美桜)とうさ子(志田彩良)は、指導に一層力が入る黒井(瀧内公美)から忠君愛国の精神を叩き込まれる毎日。うさ子が黒井に心酔していく中、のぶはなかなか納得できないでいた。そんなある日、朝田家で働く豪(細田佳央太)に召集令状が届く。それを知った蘭子(河合優実)は……。

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第7週(5月12日~16日)「海と涙と私と」

あんぱん
「あんぱん」第31回より

 すっかり妄信的な軍国少女となったのぶ(今田美桜)は、慰問袋を作る活動が新聞に載ったことで「愛国の鑑」として注目されるように。夏休みになり、のぶは卒業後の就職先を探すため久しぶりに帰省する。

 同じく夏休みで御免与町に帰ってきた嵩(北村匠海)は、健太郎(高橋文哉)を連れてくる。電話でのぶを怒らせてしまったことが気になる嵩だが、のぶは嵩と会おうとしない。見かねたメイコ(原菜乃華)と健太郎は、千尋(中沢元紀)の協力も得て、のぶと嵩それぞれを海に連れ出す。ようやく仲直りできた2人だったが……。

第8週(5月19日~23日)「めぐりあい わかれゆく」

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「あんぱん」第36回より

 のぶ(今田美桜)が母校の御免与尋常小学校の教師になって一年半。のぶは生徒たちに愛国の心を教え込んでいた。もうすぐ二十歳になるのぶのもとにはいくつもの縁談が持ち込まれるが、本人にその気はない。しかし、父・結太郎(加瀬亮)と親交があったという上品な婦人(神野三鈴)が現れて……。

 一方、嵩(北村匠海)は卒業にむけて作品制作に精を出すはずが、ため息ばかりの日々を送っていた。健太郎(高橋文哉)は原因がのぶであることを指摘し、さっさと忘れるようあえてキツイ言葉をぶつける。

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第9週(5月26日~30日)「絶望の隣は希望」

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「あんぱん」第41回より

 朝田家ではのぶ(今田美桜)の祝言の話が進み、釜次(吉田鋼太郎)たちは胸を弾ませる。同じころ、嵩(北村匠海)は卒業制作を仕上げたらのぶに自分の気持ちを伝えようと、作業に没頭していた。

 嵩は徹夜で絵を描き上げて、御免与町へ帰省するが、のぶに結局思いを告げられないまま、東京へ戻ることに。帰り際、嵩が朝田家の前を通りかかると、そこに次郎(中島歩)がやってきて……。

第10週(6月2日~6日)「生きろ」

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「あんぱん」第46回より

 草吉(阿部サダヲ)が朝田家を去っていった。のぶ(今田美桜)は、釜次(吉田鋼太郎)から草吉のつらい戦争の記憶を聞いて言葉を失う。その後、戦争はさらに激化し、小麦粉が配給になったことで朝田パンは閉めざるを得なくなる。

 そんな中、次郎(中島歩)が航海から戻ってくる。しかし、楽しい時間も束の間、次郎はカメラをのぶに預けてまた旅立ってしまう。一方、嵩(北村匠海)は東京の製薬会社に勤めて一年が過ぎようとしていた。

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第11週(6月9日~13日)「軍隊は大きらい、だけど」

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「あんぱん」第51回より

 嵩(北村匠海)は高知連隊から小倉連隊に転属。そこで謎めいた雰囲気の八木信之介上等兵(妻夫木聡)と出会う。先輩兵士からの厳しい制裁を受けながら過酷な日々を送る嵩の前に、先に入隊していたとある人物が現れる。思いがけない再会に、嵩は心が救われる。

 一方、高知ではのぶ(今田美桜)のもとに次郎(中島歩)から手紙が届く。手紙の最後の一文に、言いようのない不安を覚えるのぶ。そして、戦況は悪化の一途をたどっていく。

第12週(6月16日~20日)「逆転しない正義」

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「あんぱん」第56回より

 中国福建省に上陸した嵩(北村匠海)は宣撫(せんぶ)班勤務を命じられ、健太郎(高橋文哉)と共に占領地の民心を安定させるための紙芝居を作ることに。2人が新作の紙芝居を作っては公演する日々を過ごす中、日本の敗戦は決定的となり……。

 そのころ朝田パンは、材料そのものがなくなり休業に追い込まれていた。そして、子どもたちも勤労奉仕となり、のぶ(今田美桜)は生徒たちと働き手がなくなった農家の手伝いをしながら教壇に立っていた。

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第13週(6月23日~27日)「サラバ 涙」

あんぱん
「あんぱん」第61回より

 終戦から5か月後、のぶ(今田美桜)は入院中の次郎(中島歩)の見舞いに、海軍病院に通っていた。努めて明るく振る舞っていたのぶは、次郎にあることを打ち明ける。話を聞きながら、ノートに速記で何かを書く次郎。速記の文字を不思議がるのぶに、今度教えてあげると言う次郎だったが……。

 それから1週間ほどたったある日、無精ひげに軍服姿の嵩(北村匠海)が御免与駅に降り立つ。

第14週(6月30日~7月4日)「幸福よ、どこにいる」

あんぱん
「あんぱん」第66回より

 高知新報に戦後初の女性記者として入社したのぶ(今田美桜)は、初日から取材現場に出され圧倒される。翌日から闇市で取材した記事を書いては、東海林(津田健次郎)に何度も突き返されるが、ようやく初めての記事が朝刊に載ることが決まる。そんな折、のぶは夕刊の編集局員となり……。

 一方、嵩(北村匠海)は健太郎(高橋文哉)と共に、廃品回収した雑貨を売っていた。ある日、ガラクタの中にあったアメリカの雑誌を手にした嵩は、最先端のデザインを見て久しぶりに心が躍る。

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第15週(7月7日~11日)「いざ!東京」

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「あんぱん」第71回より

 のぶ(今田美桜)は高知新報の入社試験を受けに来た嵩(北村匠海)と久々の再会を果たす。そんな中、翌日の新聞に穴があき、夜遅くに編集局に連れて来られた嵩は言われるがまま挿絵で埋めることに。のぶが心配そうに見守るなか無事に描き上げた嵩は、一週間後、高知新報に採用される。

 一方、のぶは雑誌の「月刊くじら」創刊号の発刊に向け大忙しの日々。順調に記事が埋まっていくが、入稿日にまさかの事態が……。

第16週(7月14日~18日)「面白がって生きえ」

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「あんぱん」第76回より

 東京出張最終日。のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は「ガード下の女王」こと薪鉄子(戸田恵子)を見つける。鉄子に質問しながら、速記でメモを取るのぶ。速記のメモに興味を持ち、のぶに関心を示した鉄子は、あることを言って去っていく。その帰りに、嵩は戦友だった八木(妻夫木聡)と思いがけない再会を果たす。

 取材を終えて高知に戻って来たのぶは、鉄子ではなく八木の記事を書き始める。そうして、なんとか「月刊くじら」の最新号が発売された2日後、編集部に一本の電話が。この電話がのぶの運命を大きく変えることに……。

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第17週(7月21日~25日)「あなたの二倍あなたを好き」

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「あんぱん」第81回より

 のぶ(今田美桜)は嵩(北村匠海)に「先に東京に行って待っている」と言って高知新報を去る。その夜、琴子(鳴海唯)からのぶに気持ちを伝えないままでいいのかと聞かれた嵩は、思い立って飛び出していく。翌朝、赤いハンドバッグを抱えた嵩が若松家にやって来るが……。

 東京に着いたのぶは、そのまま鉄子(戸田恵子)に同行する。せわしなく動き回る鉄子に必死についていくのぶに、鉄子は徹底的に浮浪児の話を聞いて回るよう命じる。こうして東京での生活が始まるが……。

第18週(7月28日~8月1日)「ふたりしてあるく 今がしあわせ」

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「あんぱん」第86回より

 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)が気持ちを確かめ合ってから3か月後、のぶが鉄子(戸田恵子)の選挙運動で高知にやって来る。鉄子は再選を果たし、しばらくたったある日。嵩が新聞社を辞めて上京する。

 嵩から手紙で状況を聞いていた登美子は、就職してのぶを安心させるのが男の務めだと言い、嵩に三星百貨店の採用試験を受けるよう勧める。

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第19週(8月4日~8日)「勇気の花」

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「あんぱん」第91回より

 のぶ(今田美桜)は鉄子(戸田恵子)の秘書として忙しく働いていた。三星百貨店の宣伝部で働く嵩は、芝居のポスターを任される。カフェで打ち合わせをしていると、いせたくやと名乗る青年(大森元貴)が話しかけてきて……。

 そんな中、ある漫画を読んで焦りを感じる嵩。のぶが漫画の懸賞に応募してみてはと背中を押すと、嵩はみるみる意欲を取り戻す。2か月後、蘭子(河合優実)とメイコ(原菜乃華)が東京に引っ越してくる。

第20週(8月11日~15日)「見上げてごらん夜の星を」

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「あんぱん」第96回より

 百貨店を退職した嵩(北村匠海)は、独創漫画派という集団に所属し、そこで割り振られた仕事をこなしていたが、決して順調とは言えなかった。嵩を支えるため、のぶ(今田美桜)は鉄子(戸田恵子)に秘書を続けさせてほしいと頭を下げるが、鉄子から思いもよらない言葉を告げられる。

 それから7年の月日が流れ、嵩が漫画家として売れる気配は……まだ、ない。ある日、柳井家にいせたくや(大森元貴)が六原永輔(藤堂日向)を連れてやってきて、ミュージカル「見上げてごらん夜の星を」の舞台美術装置を手がけてくれないかと相談される。

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第21週(8月18日~22日)「手のひらを太陽に」

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「あんぱん」第101回より

 いせたくや(大森元貴)は嵩(北村匠海)が書いた詩を読み、メロディーをつけ始める。そうして生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹介され、子どもたちにも広く歌われるようになる。

 作詞家としてはヒット作が出た嵩だったが、肝心の漫画は未だに鳴かず飛ばず、漫画家として壁にぶち当たっていた。

第22週(8月25日~29日)「愛するカタチ」

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「あんぱん」第106回より

 八木(妻夫木聡)は嵩(北村匠海)の詩の才能を見抜き、八木の会社「九州コットンセンター」で出版部を作って詩集を出さないかと声をかける。最初は断る嵩だが、八木の熱意に押されて詩集「愛する歌」を出版することになる。

 みんな売れないと思っていたが、想像を覆しヒットする。ある日、「愛する歌」に救われたという小学生の女の子が柳井家にやってきて……。

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第23週(9月1日~5日)「ぼくらは無力だけれど」

あんぱん
「あんぱん」第111回より

 ラジオドラマ「やさしいライオン」は、放送後大きな反響を得るが、嵩(北村匠海)は登美子(松嶋菜々子)の反応が気になっていた。のぶ(今田美桜)から事情を聞いた羽多子(江口のりこ)は、登美子を柳井家に連れてきて……。

 数日後、週刊誌の漫画懸賞の募集要項を目にした嵩は、のぶの勧めもあり挑戦することに。嵩はこれでダメだったら漫画家をやめると宣言する。

第24週(9月8日~12日)「あんぱんまん誕生」

あんぱん
「あんぱん」第116回より

 再び“おじさんアンパンマン”を描き始めた嵩(北村匠海)。手嶌治虫(眞栄田郷敦)の映画のキャラクターデザインの納期が迫る中、作業が一息ついた嵩は、のぶ(今田美桜)に頼みがあるという手嶌を連れてくる。手嶌は嵩の力を借りたいのだと言う。

 その夜、のぶはひとりおじさんのアンパンマンの絵に話しかける。「いつの日か…飛べ」──。半年後、映画『千夜一夜物語』は大ヒットとなる。手嶌は大ヒットのお礼にと、嵩にある提案をして……。そして「アンパンマン」も、ようやく日の目を見ることになる。

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第25週(9月15日~19日)「怪傑アンパンマン」

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「あんぱん」第121回より

 絵本「あんぱんまん」は低空飛行のまま。それでものぶ(今田美桜)は変わらずアンパンマンを信じ、愚直に子どもたちへの読み聞かせを続ける。

 嵩(北村匠海)が編集長を務め、八木(妻夫木聡)の会社から出版した「詩とメルヘン」の売れ行きは好調で、ますます忙しくなる嵩。たくや(大森元貴)はのぶから嵩の新作「怪傑アンパンマン」への思いを聞いて感激し、ミュージカルとして舞台化を目指すことになる。舞台は成功したものの、何かが足りないと感じる嵩は……。

最終週(第26週、9月22日~26日)「愛と勇気だけが友達さ」

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「あんぱん」第126回より

 ある日、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)のもとにテレビプロデューサーの武山恵三(前原滉)がやってくる。アンパンマンをテレビアニメ化したいというのだ。最初は断る嵩だったが、諦めない武山の熱意と、のぶからの後押しもあって引き受けることにした嵩は、主題歌の歌詞も担当することになる。歌詞に込められた想いとは──。

 そしてアニメ化をきっかけに、アンパンマンとやないたかしの名は日本中に広がっていくことになる。

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「あんぱん」あらすじ

あんぱん

 昭和初期、高知の町中をものすごい勢いで走る少女“ハチキンおのぶ”こと、朝田のぶがいた。一方、幼い時に父を病気で亡くし、伯父の家に引き取られた柳井嵩は転校先の学校でのぶと出会う。

 戦争の足音が近づく頃、のぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女になっていた。やがて戦争が始まり、嵩は出征。のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と高知の新聞社に女性初の記者として就職する。

 戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩が新聞社に入社してきて二人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安だった。のぶはそんな嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待っているわ」と告げ、新聞社を辞め上京。のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活が始まる。

 お風呂はなくトイレは共同。天井には穴があき、雨の日は傘をさして入らなければいけないが、晴れた夜には星が見える。そんな暮らしをおもしろがり、「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と二人は結婚する。

(清水一)

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