『バレリーナ』続編構想あり!ノーマン・リーダスが重要人物に「彼について計画がある」

『ジョン・ウィック』シリーズ初のスピンオフ映画『バレリーナ:The World of John Wick』(全国公開中)には、早くも続編の構想が存在するという。メガホンを取ったレン・ワイズマン監督が、その内容を Entertainment Weekly に明かした。(以下、映画のネタバレを含みます)
暗殺者とバレリーナを養成するロシア系犯罪組織「ルスカ・ロマ」で育てられた女性イヴ・マカロ(アナ・デ・アルマス)が、幼い頃に殺された父親の復讐を果たすため、1000年にわたって続く暗殺教団に迫る本作。組織の命令を背いた彼女に迫るのは、「ルスカ・ロマ」が生み出した伝説の殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)だった。
イヴは途中、教団の手がかりを握る男ダニエル・パイン(ノーマン・リーダス)と知り合う。ダニエルは、娘のエラ(アヴァ・ジョイス・マッカーシー)を連れて逃亡を続けており、彼女こそ教団の指導者である主宰(ガブリエル・バーン)の標的だった。
ノーマンは主要キャストの一人だが、蓋を開けて見ると、彼の出番はイヴと知り合ったシーンとエラと再会するラストのみで、それ以外は全く活躍どころがなかった。しかし、ワイズマン監督は「ノーマン・リーダスをキャスティングしたのは、彼について計画があるからです」と続編を見込んでの起用だったと明かしており、「ダニエルが戻ってきて、今度はイヴに借りを作るような形で描けたらと思います」と再登場のアイデアについても語っている。
また、劇中ではあまり語られることのなかったダニエルとエラの親子関係も、続編で掘り下げるつもりだ。「彼がどのように結びついているのか、彼の家族が(教団の主宰と)どんなつながりがあるかも描きたいです」
さらに、ワイズマン監督にはイヴの出自の真実に関する続編構想もあると語っている。劇中では、主宰の右腕だったレナ(カタリーナ・サンディノ・モレノ)が行方不明だったイヴの姉だったことが判明。二人が拳を交え、レナは命を落とした。続編では、イヴの別の家族=母を登場させ、彼女にさらなるトラウマを植えつけるつもりだという。
というのも、本作の脚本には、途中までイヴが母親と再会する展開が含まれていたという。ワイズマン監督は「撮影する可能性もあったのですが、叶いませんでした。劇中では常に“母親は死んでいる”と言及されますが、この世界では、本当に死んでいるかどうかはわかりません」と『ジョン・ウィック』ワールドのあるあるを交えながら語り、「イヴが最後に懸賞金をかけられる場面がありますが、彼女に懸賞金をかけたのが誰か、明確にはわかりません。そして、もしもその道筋が母親につながっていたとしたら……彼女の母親が殺しを依頼した可能性もあるわけです。そうだったら残酷ですよね」とアイデアを膨らませている。
ワイズマン監督は、『バレリーナ』のシリーズ化について「続けられたら素晴らしい」と前向きだ。『ジョン・ウィック』ユニバースでは、キアヌが続投するシリーズ第5弾も進行しているが、「彼女がジョン・ウィックに代わってフランチャイズの主役になるとは思っていません。あくまで『バレリーナ』の世界で追うべき新たなキャラクターだと思います」とイヴの本シリーズへの合流は今のところ考えていないと明かしている。(編集部・倉本拓弥)


