池脇千鶴、朝ドラ「ばけばけ」ヒロイン母役は「サザエさん」フネをイメージ

俳優の池脇千鶴が8日、渋谷・NHK放送センターで行われた2025年度後期 連続テレビ小説「ばけばけ」の試写会に出席し、撮影エピソードや国民的アニメ「サザエさん」のキャラクター・フネをイメージしながら役づくりに挑んだことなどを語った。この日は、ヒロインの高石あかり(高=はしごだか)、共演のトミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、制作統括の橋爪國臣チーフ・プロデューサーも来場した。
連続テレビ小説の113作目「ばけばけ」は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルとしたオリジナル作品。外国人の夫と共に怪談を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語をフィクションとして描く。
高石演じるヒロイン・松野トキの母・フミを演じる池脇は「フネ役をやっております池脇千鶴でございます」とあいさつするが、「フネじゃない、フミなんですけど。『サザエさん』のフネさんとごっちゃになって……」と照れ笑い。というのも「フネさんみたいになれたらいいな」と思っているからで、「穏やかで朗らかで、ときには誰かが間違ったことや野暮なことを言ったりすると、ちょこっとたしなめるみたいな。そういう風な家族を支える床になれたらいいな」と役づくりについて語る。するとトキの父・司之介役の岡部が「波平をイメージして演じてましたから、一緒のことを考えていてよかったです」と同調。池脇は「通じ合ってました。よかったです」と喜ぶが、高石からは「娘的には全然わかんなかった」とツッコまれた。
また、池脇は「十何週(分を)撮っていて思うんですけど、わたし動いてない……と思って。(セツは)小っちゃいときは学校に行ったり、大人になって働きに行ったり、何かしらある。わたし、ずっと家にいるなと思って……」と少し恥ずかしそうに笑う。しかし、「何もないけど、みんなが『ただいま』と帰って来るところにいる人なんだなぁと思って。そういう小っちゃなことだけども描いてくれている」とふじきみつ彦の脚本が持つ優しさにも触れた。一方で、「台本はいいところのラインを攻めて書いてくださっている」と言うものの、「十何週目とかやっていると、だいぶぶち壊しているんじゃないかというくらい、自由に暴れてます」とフネをイメージしているとは思えない発言も飛ばした。
本作については、池脇は「堅苦しい話じゃなくて、朝の15分垂れ流して、肩の力を抜いて観てもらえたら嬉しいなと思っていた」そうだが、「出来上がりを観たら集中して観ちゃうな。次の話が気になるなという期待が持てる面白さに仕上がっていました」と自信を持ってアピールした。(錦怜那)


