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「ばけばけ」蛇&蛙に阿佐ヶ谷姉妹を起用した理由 “語り”ではなく「登場人物の一人として見守ってほしい」

「ばけばけ」阿佐ヶ谷姉妹が声を当てる蛇&蛙
「ばけばけ」阿佐ヶ谷姉妹が声を当てる蛇&蛙 - (C) NHK

 高石あかり(高=はしごだか)が主演を務める連続テレビ小説「ばけばけ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜は1週間の振り返り)第1週の放送が始まった。第1回の冒頭には、お笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹渡辺江里子木村美穂)が担当する蛇(ヘビ)と蛙(カエル)が登場。制作統括の橋爪國臣チーフ・プロデューサーと演出の村橋直樹が、蛇と蛙に阿佐ヶ谷姉妹を起用した経緯や、作品における二人の役割について語った。

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 連続テレビ小説の第113作「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツがモデルの主人公・松野トキ(高石)の人生を描くオリジナルストーリー。西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本を舞台に、「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語をフィクションとして描く。脚本のふじきみつ彦は、阿佐ヶ谷姉妹が出演したNHKよるドラ「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」などの脚本を執筆したことでも知られる。

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 渡辺ふんする蛇、木村ふんする蛙がナレーションを担当することについて、橋爪は「朝ドラは15分の世界なので、何かしらナレーションは必要だろうなと思っていたんです。でも、今回の作品に関しては登場人物が一人称でナレーションを語るような感じでもないと思っていました。コメディータッチで描かれてはいますが、時代を生きる中、辛いこともたくさん起こっている。そこを明るく、応援してくれるようなスパイスが必要だと思い、ふじきさんと相談をしました」と振り返る。

 蛇と蛙のアイデアは、ふじきが提案したのだという。「小泉八雲さんの家に蛇と蛙がけっこう住んでいたらしいんです。(小泉が)残した文章とかを調べると、『池にいる蛙を蛇が食べようとしていて、それがかわいそうだから自分の食事を蛇の前に置いて、その間に蛙が逃げられるようにしてあげた』というようなストーリーも残っています。セツも八雲も二人とも蛇と蛙を気に入っていたようなんです。八雲さんの自画像も蛙だったりします。だから、蛇と蛙に(語りを)託して、物語を、二人を見守ってくれるような存在になるといいなと思ったのが、蛇と蛙にした理由です」(橋爪)

 阿佐ヶ谷姉妹の起用について、橋爪は「あの二人が担当することで、ドラマを楽しく観られるし、一緒に視聴者も寄り添ってくれるのではないかと思ったんです」と二人の雰囲気や人柄を評価。「ふじきさんとも若い頃から一緒にやっているし、よく知った間柄。蛇と蛙がどっちかということに関しても、二人の漫才の立ち位置を見ていて、自然とそうなりました」と紹介する。

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 クレジットでは、二人は「ナレーション」や「語り」でもなく、「登場人物」の一人として扱われている。これについても橋爪は「連続テレビ小説は歴代、例えば1回目の『娘と私』にしてもほとんど半分くらいナレーションで進んでいく紙芝居のようなドラマから始まっていて、代々語りを使ってきました。でも、今回は語りというよりは物語の中にいて、登場人物の一人として見守ってほしいと思ったんです。あえて語りとはしませんでした」と説明する。

 CGという奇抜なスタイルでの登場について、演出の村橋も蛇と蛙に期待を寄せているといい、「これからも時々CGという形で出てきます。この蛇と蛙は何年生きているんだろうとか……そこはあたたかく見守ってください」と笑顔で話していた。(取材・文:名鹿祥史)

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