「べらぼう」カモ平“ハニートラップ”の伏線回収にほっこり 地獄展開の救世主に

横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の5日放送・第38回では、歌麿(染谷将太)の愛妻きよ(藤間爽子)を巡る地獄展開となり、そんななかかつては“カモ平”の愛称で親しまれていた長谷川平蔵(中村隼人)の活躍が視聴者の心を癒やした(※一部ネタバレあり)。
第38回「地本問屋仲間事之始」ではきよがそう毒(梅毒)に冒され、歌麿がつかんだ幸せがあっけなく失われていく過程が克明に描かれ、容赦ない残酷な展開に視聴者は悲しみに沈んだ。その中で、蔦重ら出版業界の者たち、視聴者にとって“救世主”となったのが平蔵。松平定信(井上祐貴)からめんどうな役目を押し付けられ、「えっ?」「それは火付盗賊改方のお役目では……」としり込みする平蔵だったが、「悲願だった町奉行も考えぬではない」と揺さぶりをかけられる。
一方、蔦重は自身の失態のせいで出版ができない事態となり、地本問屋や戯作者、版木屋、摺師らからやり玉にあげられることに。平謝りするもそこで弱気にならないのが蔦重で、「お上のふれを変えさせる」とある奇策を提案。その計画に巻き込まれるのが平蔵だった。
蔦重は平蔵を吉原に招いて手厚い接待。「まいない代わりのもてなしなら受け取ることはできぬぞ」と警戒する平蔵だが、ちゃっかりシケを出してしゃれこんでおり、「長谷川様をお慰めしたいだけ」という蔦重に乗せられて酒を一口飲むなり「やはり吉原はよいのう」とあっさり。かつて吉原で豪遊していた頃の姿がよみがえり、ネットでは「シケ復活www」「カモ平リターンズ」「長谷川様!チョロい」「お楽しみの長谷川さま」「そういえばこの人カモ平」と爆笑。
そこへかつての河岸見世・二文字屋の女将きく(かたせ梨乃)が、新たに女将となったはま(旧ちどり/中島瑠菜)を連れて現れると「どうぞお受け取り下さい」と平蔵に金を差し出した。慌てて「受け取れぬ」と拒否する平蔵だったが、聞けば「まいないではなく返金」だという。きくは「長谷川様が“だまされてくださった”おかげで河岸は食いつなぐことが出来ました」、はまも「わたしも今日この日を迎えられております」と口々に長谷川に救われた感謝を口にした。
しかし当の本人は「俺がいつ騙された?」とポカンとした様子で、蔦重は「花の井(小芝風花)のために入銀した五十両、ありゃそのまま河岸に流して米買いました」とからくりを“説明”。まんまとだまされたわけだが、平蔵は怒るどころか「だから花の井の花の絵はなかったのか!」と腑に落ち、「そうだったのか~」とニヤニヤしながらシケをフッと拭いて「花の井、さすが俺の金蔵を空にした女だぜ」の決めゼリフ。
蔦重と花の井にカモられたハニートラップの伏線回収。一部始終に「騙されてくださったw」「気が付いてなかったw」「長谷川様が散在した金かw」「ここでネタばらし」「伏線回収」「今ごろ気付いたかw」「やっぱり良い人すぎるよ…!」「笑って許す長谷川様はおとこまえ」「粋なんだかバカなんだかw」「カモ平ポジティブすぎるw」「長谷川様チョロすぎw」「情に厚い長谷川様」「相変わらずうまく使われてるけど好き」「本当に優しい」とw(笑い)マークを付けたコメントで盛り上がっていた。
駿河屋(高橋克実)にも“どうか再び吉原を救ってほしい”と泣きつかれた平蔵は「わかった、わかった!」と音を上げ、蔦重の「越中守さまからある一言を引き出していただきたいのです」というミッションへ。“上方の本屋がのしてきている”という平蔵に焚きつけられた定信はムキになってまんまと蔦重の思惑通りにふれを変えることとなり、平蔵の一世一代の芝居に「鬼平グッジョブ」「長谷川様役者やのうw」「カモ平、上手いねぇ」「オタク心理を利用してきたw」「長谷川様、渾身の芝居」と絶賛の嵐。
また、同エピソードではきくとはまのほか久々の登場となった人気者が多数。北尾重政(橋本淳)、勝川春章(前野朋哉)、西村屋(西村まさ彦)、鱗形屋(片岡愛之助)らが姿を見せ、視聴者を喜ばせた。(石川友里恵)


