沢尻エリカ、復帰後初の映画出演 成田凌主演『#拡散』で記者役、26年2月27日公開決定

2024年2月に女優復帰した沢尻エリカが、成田凌主演映画『#拡散』(2026年2月27日全国公開)に出演することが明らかになった。『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)以来の映画出演となる沢尻は、新聞記者・福島美波役に抜てき。「久しぶりの映像作品で緊張もありましたが、スタッフ・キャストのみなさんに温かく迎えていただき、とても心強かったです」とコメントしている。企画・監督は『ゴールド・ボーイ』(2023)の製作総指揮を務めた白金(KING BAI)、脚本は『MOTHER マザー』『正欲』などの港岳彦が執筆した。あわせて、遺影を背に歩く男の姿を捉えたティザーポスタービジュアルも公開された。
富山県でオールロケを行った本作は、とある小さな町を舞台に、介護士・浅岡信治が妻をワクチン接種直後に亡くしたことから、深い喪失と疑念に苛まれていく物語。医師を責め、遺影を掲げて訴え続ける彼は、「夫婦愛の象徴」として報じられる。しかし、その姿はいつしか反ワクチンの象徴として利用され、彼は孤立と狂気を深めていく。その姿は愛か狂気か。観客に静かな問いを投げかける。
主人公・浅岡信治を演じる成田は、妻の死により純粋な愛と狂気が混じり合う難しい役どころに挑戦。「かなりチャレンジングな企画。生活の一部となっているものの恐ろしさを改めて感じる作品だと思います」と心境を明かす。
沢尻演じる福島美波は、浅岡と同じように婚約者を医療事故で失った過去を持つ新聞記者。浅岡の遺影を掲げる姿を「夫婦愛の象徴」として紹介する。2024年に上演された初主演舞台「欲望という名の電車」で主人公・ブランチを好演した沢尻は、「なかなか踏み込んだ題材で、今の時代を象徴する作品だと思います」と本作を紹介している。
キャスト&監督のコメントは以下の通り。(編集部・倉本拓弥)
成田凌(浅岡信治役)
魅力的なスタッフ、共演者。
かなりチャレンジングな企画。
オファーを受けていいものか、はじめは少し迷う自分もいました。
ですが、脚本を読ませていただき、即決。
生活の一部となっているものの恐ろしさを改めて感じる作品だと思います。
富山の最高のロケーションのもと、最高のスタッフ、キャストと濃密な時間を過ごすことができました。
映画『#拡散』、お楽しみに。
沢尻エリカ(福島美波役)
今回は記者役で参加しています。
なかなか踏み込んだ題材で、今の時代を象徴する作品だと思います。
久しぶりの映像作品で緊張もありましたが、
スタッフ・キャストのみなさんに温かく迎えていただき、とても心強かったです。
映画『#拡散』、ぜひご期待ください!
白金(KING BAI)監督
この映画は、反ワクチンでも推進でもありません。あの時、誰もが経験した「見えない不安」をどう受け止めるかを描いた作品です。人は時間が経つと、嫌な記憶を少しずつ忘れていきます。しかし、あの時感じた痛みや恐れをもう一度見つめ直すことも必要だと思いました。一つの悲劇を通して、人間の優しさと脆さを描きました。AI時代を迎え、音声も映像もより多くのフェイクが作られるようになるでしょう。だからこそ、自分を信じ、身近な人を大切にしながら生きることが重要になります。情報があふれる社会の中で、「何を信じるか」「どう生きるか」を考えるきっかけになれば嬉しいです。私自身も答えは分かりません。この映画を通じて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。


