香港・日本合作映画で中山美穂&WANDSのヒット曲起用の理由は?ジェフリー・ガイ&リョン・コイイン監督来日

香港のトップスターであるジェフリー・ガイが3日、新宿バルト9で行われた映画『殺手#4(キラー・ナンバー4)』(公開中)初日舞台あいさつに南沙良、草川拓弥、リョン・コイイン監督とともに出席し、日本の観客から熱烈な歓迎を受けた。
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香港と日本の合作となる本作は、仕事で日本に飛んだ香港の暗殺者No.4(ジェフリー・ガイ)と、その依頼主を名乗る少女・雲(南沙良)の絆を描くアクション。ヤクザに殺された弟の復讐(ふくしゅう)に燃える少女とその請負人である香港の暗殺者が、強大な敵に立ち向かう。
日本へ来日するのは本作の撮影時以来、そして日本での舞台あいさつは初だというジェフリーは日本語で「皆さん、こんばんわ。ナンバー4役のジェフリー・ガイです。この映画に参加させていただいてありがとうございます」とあいさつし、観客からの熱烈な歓迎を受けた。
ジェフリーは「初めて殺し屋の役をやらせてもらって、とてもうれしかった。この場を借りて、監督たちにお礼をさせていただきたい」と感激の思いを語り、「これまで僕はいろんなアクション、演技の経験があるけど、今回は今までと違った試み、挑戦となりました。特に南さんをはじめとした、日本の俳優の皆さんとも共演することができて、自分にとっても新しい体験となりました」と撮影を振り返る。
劇中では、スマホの翻訳アプリを通じてコミュニケーションを行っていたジェフリーと南だが、撮影現場でのコミュニケーションに言及。ジェフリーが「確かに言葉は通じなかったですけど、現場ではまったく問題はありませんでした。つまりお互いに何をやるべきか、何を感じているのかというのは、言わなくてもコミュニケーションをしっかり取ることができるんです」と語れば、南も「それこそ喋らなくても、伝わらなくてもなんとなく伝わってました。コミュニケーションはしっかりとれてましたね」といい、映画を通じて信頼感を深めていった様子。
映画を鑑賞した人から“クライマックスのアクションシーンはクエンティン・タランティーノのオマージュではないか”という指摘を受けるというコイイン監督だが、「実はオマージュを捧げたのは黒澤明監督なんです」と明かす。「黒澤監督はどちらかというと言葉を使わずに、画面の時間経過とか雰囲気を使って独自の世界を築き上げるクリエーターだと思うんです。それが彼の映画が名作たる所以だと思うんです。だからクライマックスのアクションシーンは、黒澤映画にオマージュを捧げたいと思ったんです。この映画のラストシーンに関しては、そうした雰囲気をどうしたら醸し出すことができるのか、制作の初期段階でプリビズ(前もって準備するテスト映像)を用意したりして、いろいろと準備をして考えました。皆さんにもそれが伝わることを願っています」と続けた。
また劇中では、登場人物が聴く音楽として、中山美穂&WANDSのヒット曲「世界中の誰よりきっと」が印象的に用いられている。「この曲はサミー・チェンやアンディ・ホイなど、香港の歌手もカバーして歌っているくらい有名な曲だったんです。でも当時はこの原曲が日本の曲だと知らなかったんです。ですからこの曲を何かのきっかけで聞いた時に、『ああ! 元はこの曲だったんだ!』となりました」と語るコイイン監督は、この曲こそこの映画にピッタリだと思い、使用を熱望したという。それゆえ、楽曲の使用許可が下りた際には、会社の誰もがバンザイしながら飛び上がって喜んだとのことで、その時の様子を再現してみせるコイイン監督の姿に、会場は笑顔に包まれた。
イベント最後のコメントを求められたジェフリーは、日本語で「皆さん、好きだよ!」とあいさつ。コイイン監督は「僕たちは一生懸命頑張って日本語を勉強しているんですけど、まだまだなので。だから皆さんに広東語でこの映画の題名を言ってもらいたいんです」と懇願。タイトルとなった『殺手#4』の広東語読みとなる「サッサオウセイ! イエー!」の大合唱し、会場は終始大盛り上がりとなった。(取材・文:壬生智裕)


