『国宝』が第1回映画館大賞受賞!李監督「映画館の発展が映画産業の発展につながる」

全国の映画館スタッフによる投票で受賞作品を決定する「第1回映画館大賞(2026年)」の授賞式が12日、 109シネマズプレミアム新宿にて開催され、映画館大賞に映画『国宝』が選出された。イベントには同作のメガホンをとった李相日監督が登壇し、「本屋大賞を横目にいつ映画の世界にこんな賞ができるのか心待ちにしていた。なので嬉しく思います。第1回ということで、なんでも1回目は嬉しいです」と喜びを語った。
本賞は2025年1月1日から12月31日までに国内で公開された作品を対象に、延べ3,000人を超える映画館スタッフが「映画館で働いているからこそ選べる、そして、より多くの方に映画館で観てほしい作品」を選出し、表彰を行う。
映画館大賞を受賞した『国宝』は、芥川賞作家・吉田修一が歌舞伎の世界を舞台に書き上げた小説が原作。任侠の家に生まれるも、数奇な運命によって歌舞伎の世界に飛び込んだ主人公・喜久雄(吉沢亮)が芸に身をささげ、稀代の女形として才能を開花させていく姿を活写した。
李監督は「スタッフキャスト関係者を代表し御礼を申し上げたい。非常に多くの観客に見ていただいた作品で、『3時間があっという間』、『何十年ぶりか映画館に行きました』という声を聞いて嬉しかったです。制作当初はまさかそんな声をもらえると思っていなかったのです」と受賞の喜びを口にした。
また本賞が生まれたことについても「映画館こそが映画俳優を、映画監督を、映画に関わる人たちを作る」と喜び、「映画館の発展が映画産業の発展につながっていく。自分もいつまでも観客の没入できる作品を作り続け、貢献していきたい」と話した。本作が多くに愛された理由について「歌舞伎は知っていても、奥深くまで知る機会はなかなかない。歌舞伎の美しさの再発見や、人間が何を求めているか、何のために生きるかをキャストを通じて感じてもらえて、そういう作品を待っていてくれたのかなと思いました」と分析した。
李監督は次回作について「いっぱいありますけど『国宝2』ということで……」とユーモアを交えながら、「次の作品へのプレッシャーがないといえば嘘になるけど、それをいい原動力に」と詳細には触れなかったものの、次回作への意欲も話していた。
イベントには本賞のアンバサダーを務めるLiLiCoとLEO(BE:FIRST)、109シネマズプレミアム新宿総支配人・廣野雄亮のほか、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』の声優を務めた下野紘(我妻善逸役)、早見沙織(胡蝶しのぶ役)らも登壇。
下野は「映画館で働いているたくさんの人に選んでいただいて嬉しい。多くの方に何度も見ていただいて、新しい発見があると言ってもらえた作品。私たち二人が代表として来ましたけど、我々キャストだけでなく映像や音楽など、たくさんのスタッフさんが盛り上げていくぞという気合いや気概を持ち、それがたくさんの人に響いたのではと思います」とヒットの背景を分析。早見も「劇場スタッフの皆さんに選んでもらえたことを光栄に思います。この作品のメンバーとなれたことを改めて幸せに感じます」と話していた。
受賞結果は下記の通り。(取材・文:名鹿祥史)
【第1回映画館大賞(2026年)受賞部門及び受賞作品】
映画館大賞:『国宝』
映画館でこそ観るべき!日本映画部門:『国宝』
映画館でこそ観るべき!外国映画部門:『ウィキッド ふたりの魔女』
映画館でこそ観るべき!アニメ映画部門:『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
もっとひろがれ!掘り出し映画部門:『罪人たち』
映画館スタッフイチオシ日本映画部門:『名探偵コナン ハイウェイの堕天使(だてんし)』
映画館スタッフイチオシ 外国映画部門:『プラダを着た悪魔2』


