第4回日本ホラー映画大賞発表!清水崇監督、辛口総評「僕を悔しがらせるような作品を撮ってほしい」

「第4回日本ホラー映画大賞」授賞式が30日、グランドシネマサンシャイン池袋にて開催され、山城研二監督の『chorus(コーラス)』が大賞を獲得した。選考委員長を務めた清水崇監督は本作の受賞を讃えつつも、この日表彰された他作品も含め、「第3回までの大賞作品ほどの作品はなかった」と辛口な総評を述べ、「それを踏まえて次回作を頑張ってもらいたい。僕やゆりやんレトリィバァ(選考委員)を悔しがらせるような作品を撮ってほしい」と呼び掛けた。
日本ホラー映画大賞は、令和の時代の新たなホラー作家の発掘と育成を目的に2021年から開催されている。応募者の年齢、性別、国籍、プロ・アマチュアの制限はなく、対象作品は映像作品3分~60分程度の未発表・完全オリジナル新作(実写・アニメ問わず)。大賞受賞者には賞金20万円が贈られるほか、副賞として製作委員会製作による新作長編映画(応募作品のリメイク版または完全オリジナル作品)監督の権利が与えられる。この日は清水監督の他、選考委員の堀未央奈、FROGMAN、小出祐介(Base Ball Bear)、宇野維正、ゆりやんレトリィバァ(アメリカよりリモート参加)、道尾秀介、井上伸一郎(チェアマン)も登壇した。
『chorus(コーラス)』で大賞を受賞した山城監督は受賞について聞かれると、「こんな立派な賞をいただけて嬉しいです。正月実家で脚本を書き、2月に撮ったんです。周囲の意見をたくさん取り入れて撮った作品で嬉しいです。今日は沖縄から母と叔母が見にきてくれたので、(晴れ姿を)見せられて嬉しいです」と喜びを語った。
清水監督は「1回目から携わらせてもらえて、僕だけが(同業の)ライバルを増やす手助けをしている」とジョークを飛ばしつつ、大賞の選考について聞かれると、「正直、大賞は悩みました。他にも素晴らしい作品がたくさんあったんです。選考委員の中でもけんけんがくがくあったりする中、これはという感じで『chorus(コーラス)』に決まりました」と選考の経緯を回顧。その一方で「比べてはいけないけど、3回目までと比べて、見たことのない、どんとくる感じの作品はなかった」と辛口な総評も述べて会場をどよめかせた。
ゆりやんはリモートで参加したが、「第2回から参加させてもらっているんですが、今回は(自身の監督作の)『禍禍女』の公開の後でホラー監督の一人として参加することができたのが嬉しい」と感慨深げ。「ホラーは人間の脳みその数だけ怖さがあるんだなって、改めて気づかせてもらいましたし、全部面白く見させてもらいました」と応募作品の完成度に関心していた。
なお、第1回大賞受賞・下津優太監督は『みなに幸あれ』にて、第2回大賞受賞・近藤亮太監督は『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』にて商業映画監督デビューを果たし、第3回大賞受賞・片桐絵梨子監督は2027年に商業映画監督デビューを迎える。
受賞結果は以下の通り。(取材・文:名鹿祥史)
■大賞
『chorus(コーラス)』山城研二監督
■選考委員特別賞
『ゴボゴボギュギュ』澁谷桂一監督
■ニューホープ賞
『ヒバリ:序章』田中弘誠監督
■株式会社闇賞
『きしむ椅子』宮本亮監督
■シネマンション賞
『現身(うつしみ)』三重野広帆監督
■PRESS HORROR賞
『誰かと誰かと』金内健樹監督
■豆魚雷賞
『人殺し』早田優太監督
■シネマサンシャイン賞
『きしむ椅子』宮本亮監督
■ギークピクチュアズ賞
『現身(うつしみ)』三重野広帆監督


