一ノ瀬ワタル、過去2回オーディション落とされた 吉田恵輔監督からのオファーで映画初主演

一ノ瀬ワタルが8日、都内で行われた初主演映画『四月の余白』完成披露舞台あいさつに登壇し、初日を迎えた今の率直な思いや、役同様の熱血ぶりが伝わるエピソードなどを語った。この日は、夏帆、上阪隼人、山崎七海(※崎=たつさき)、吉田恵輔監督(※吉=つちよし)も来場した。
本作は、他者の痛みが理解できない子供たちを取り巻く問題を題材にしたドラマ。全寮制の更生施設「みらいの里」を運営する西健吾(一ノ瀬)は、元犯罪グループのメンバーで受刑者だった過去を持ち、体罰も辞さない更生方針を批判されていた。ある日、中学教師の冬子(夏帆)から暴力を繰り返す生徒・澤海斗(上阪)と少年鑑別所を出た内藤悠(和田庵)について相談され、海斗を「みらいの里」に迎えた健吾だったが、寮生とトラブルを起こして脱走した海斗が、傷害事件を起こして逮捕されてしまう。
公開初日を迎え、一ノ瀬は「嬉しさもあるんですけど、衝撃作でもあるので、皆さんにどう評価していただけるのか楽しみでもあり、不安でもあります」と素直な思いを告白。また、「俺の中で体罰が教育に対して必要なのか疑問があった」と切り出し、空手道場で内弟子をしていた時代を回顧。「先生が少年空手も教えていて、海斗のような急にお母さんの顔を殴っちゃうような子もいて、うわっ! と思っていたけど、空手をちゃんと学んでいくと、俺が見た中では、みんな更生するんですよ。空手は痛みを伴うスポーツでもあるので(自分の中の)疑問が解決したというか、そういうことにも触れさせてくれる作品だと思いました」と自身の経験も交えて本作の感想を語った。
一ノ瀬に主演をオファーしたという吉田監督は「観終わると、“泣いた赤鬼”とか“フランケンシュタイン”というイメージになると思う。今、日本で“泣いた赤鬼”の役者は一人しかいないので自然と一ノ瀬さんに。あったかい雰囲気もあるしイカつい役もいっぱいやっていて、両方持っている方なので一緒にやりたいと思いました」と起用理由を明かす。続けて、一ノ瀬について「昔、2回くらいオーディションで落としている」と明かし「その時はスキンヘッドで、アニメから出てきたようでキャラが濃すぎるので、すいませんと(断った)」と振り返った。
夏帆は、一ノ瀬について「笑顔がとても素敵。人懐っこいチャーミングさもありつつ、どこか物悲しさも感じて、とても素敵」とたたえ、「いつでも全力で真っすぐ。打ち上げの時、誰よりも動いて、スタッフさん全員に声をかけて回っていたのが印象的です」と打ち明けると、一ノ瀬は「嬉しいっす」とはにかんだ。
そして、本作のテーマである「人は変わることができるのか?」にちなみ、「変えたいのに変えられないこと」を問われた一ノ瀬は、街で高齢男性が倒れていた時のエピソードを披露。「周りに人がいっぱいいたから大丈夫。俺が行くところじゃねぇ」と一度はその場を離れるも、「ダメだ。男手が必要な場合があるかもしれないと思って戻った」という。その時には救急隊による救助が行われていたそうだが、一ノ瀬は「常日頃、人助けをする覚悟を持っておこうと思いました」と語った。(錦怜那)
映画『四月の余白』は6月26日より全国公開


