中島哲也監督『時には懺悔を』完成披露に登壇 1年以上の延期を経て公開へ

中島哲也監督が29日、都内で行われた映画『時には懺悔を』(8月28日公開)の完成披露試写会に登壇した。本作は2025年6月の公開を予定していたが延期となり、1年以上を経ての公開となる。中島監督は2025年1月、自身をめぐる一連の報道について説明と謝罪を公表していた。冒頭のあいさつでは、公開を待っていた観客に向けて改めて謝罪の言葉を述べ、頭を下げた。
本作は打海文三のミステリー小説を映画化。探偵の米本(佐藤二朗)が殺害された事件の真相を追う元同僚の探偵・佐竹(西島秀俊)と助手・聡子(満島ひかり)は、過去の新生児誘拐事件にたどり着く。米本は死の直前、9年前に失踪して現在は父親の明野(宮藤官九郎)と暮らす少年・新のことを調べていた。重度の障害がありながらも今を懸命に生きるその新は、傷ついた大人たちの心を動かしていく。
中島監督は「ご存じの方もいらっしゃると思いますけど、わたくしのことで映画の上映が随分伸びる……。この映画の完成と上映を楽しみに待ってらっしゃったお客様にすごく迷惑をかけたことを心から本当にお詫び致します。どうも申し訳ありませんでした」と謝罪し、頭を下げた。続けて、「今日はやっと、これだけ多くの人に観ていただける。これがもう信じられないくらい嬉しくて。ごゆっくりご覧になってください。宜しくお願いします」と呼びかけると、会場には拍手が響いた。
18年の構想を経て完成した本作。中島監督は「原作と出会った20年前は、シリアスすぎる話や障がい児の方に出ていただく映画は不可能と否定されました。それがこの時代になって、若いプロデューサーやキャスト、スタッフの人たちが企画を面白いと感じ、やるべきだということで、映画化に向かってちょっとずつ進んでいった印象です」と振り返る。
実際に障がいを持つ子供や、その家族と接した中島監督は「せっかく出ていただいているわけですから、彼ら彼女たちの魅力がカメラ前で半減しないことだけを考えていました。彼らが一番リラックスした状態で伸び伸びと動いて、顔を作ってくれる環境を作ることだけ(を考えていました)」と話し、「周りにはお母さまをはじめとした障がい児のスペシャリストたちがいて、完璧な状態でケアをしてくれていた」と感謝の言葉も口にしていた。
この日は、西島秀俊、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、片岡鶴太郎、スペシャルニーズスーパーバイザーの安田一貴も来場した。(錦怜那)



