「踊る大捜査線 THE MUSEUM」14年ぶりに日の目を見た逸品も 本広克行監督&亀山千広P「記憶力が試される」

プレス内覧会に出席した亀山千広プロデューサー(左)&本広克行監督(右)
プレス内覧会に出席した亀山千広プロデューサー(左)&本広克行監督(右)

 映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(9月18日)の公開を記念して、銀座三越で現在開催中の展示イベント「踊る大捜査線 THE MUSEUM~事件は銀座三越で起きている!~」。30年の歴史を誇る『踊る大捜査線』シリーズの劇中衣装や小道具、最新作『N.E.W.』の息吹を感じるセットの一部が展示されている。同イベントに多くの展示品を提供している本広克行監督と亀山千広プロデューサーがプレス内覧会でインタビューに応じ、『踊る』の歴史を堪能できるイベントの注目ポイントを明かした。

【画像】最新作の衣装も一挙展示!「踊る大捜査線 THE MUSEUM」

展示会で見逃さないでほしいもの

「踊る大捜査線 THE MUSEUM~事件は銀座三越で起きている!~」キービジュアル

 テレビシリーズから劇場版各作品の書き込み入り台本や、アイデアノート(複製)など、本広監督の保管していた資料にはファン垂涎の印象的なものが多い。監督自身が「見逃しがちだけど見逃さないでほしい」と語ったのは、湾岸署の看板だ。会場の入り口を入ってすぐ、初代青島コートの横、目線よりも下にあるので確かに気づきづらいかもしれない。

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 「湾岸署の受付の奥にあったこの看板は、とにかくでっかいので、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012)以降、一切箱を開けたことがなくて。今回14年ぶりに日の目を見ました」と本広監督は紹介。いろいろな美術小物や資料など『踊る』関連物は自宅に置ききれず、倉庫を借りていると明かした。

 亀山プロデューサー(以降、亀山P)も「僕は『強行犯係』のプレートをもらいました」と嬉しそう。さらに本広監督が「神田署長(北村総一朗)たちが作った陶芸の茶碗が、倉庫のどっかにあるはずです」と言えば、「僕は袴田課長(小野武彦)のが手元にある。取っ手のないやつ」と亀山P。残念ながら、今回はプレートと茶碗は展示されていないが、撮影後、セットや小道具などを記念に持ち帰ることはよくあったという。

 「欲しいと言うと美術スタッフが喜ぶんです。実際、本当に欲しいですしね」と語る亀山Pの言葉に、本広監督も「彼らにとっては作品ですから」と同意する。映像の場合、セットや小道具類は、基本的には撮影が終わると処分されてしまうのだ。「壊したくない気もしますが、こういうものは残らないからいいのかもしれません」と亀山Pはロマンを語るが、『踊る』は長く続く分、スタッフが個人的な愛着で保管していたものが多いのだろう。

オブジェと化していた『OD3』の爆弾

 本広監督は、展示物の中で印象深いものについて『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』(2010)で旧湾岸署に仕掛けられていた爆弾を挙げ、「ずっと亀山さんの社長室にオブジェとして置いてあったんですよ。光っていました」と茶目っ気たっぷりに明かした。亀山P曰く「電池が切れてからは光らせてなかった」というが、今回の展示のために新たな電池をセット。ピコピコ光る様子は日向真奈美(小泉今日子)の衣装やベアとともに展示されている。

 さらに、『THE MOVIE 3』の新湾岸署の壁と、主人公・青島俊作(織田裕二)がその壁を叩いた際の杭(複製)も、会場内に設置されている。劇中、閉じ込められた恩田すみれ(深津絵里)ら署員たちに、救助の希望を音で伝えるために壁を叩いたという設定だったが、当時、観客からは青島が無駄なことをしているように見えてしまったという。「失敗したなと思いました」と亀山Pは振り返るが、本広監督は「これを作ろうと企画してくれたこのイベントのプロデューサーには響いたんだなと思って、嬉しかったです」。「僕、壁作りますって聞いて『え、大丈夫?』と聞いたよ」と笑う亀山Pに、本広監督は「ひどい(笑)」と応えていた。

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 今回の展示会では、多くのグッズが製作されており「どれも可愛い。FLOG EXPRESS の緑のTシャツがお気に入りです。家に持って帰ったら子供が着てました(笑)」と本広監督。亀山Pはスリーアミーゴス(北村、小野、斉藤暁)がサングラスをかけたデザインのTシャツやブランケットなどの一連が人気なことに驚いたといい、「スリアミおそるべし。もうすでに、そういうクリーチャーとして人気ということでしょうね。お三方が面白がってくださるのもありがたいです」

最新作『N.E.W.』は伏線張りまくり

『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』メインビジュアル - (C) 2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー

 また、最新作『N.E.W.』にも登場しているマスコットキャラクター“湾岸君”のデザインを担った漫画家でイラストレーターの岡崎能士が、さきごろ発表された第78回エミー賞で、アニメーション個人部門審査員賞を受賞したことも話題に。短編アニメシリーズ「スター・ウォーズ ビジョンズ VOLUME3」のキャラクターデザインが評価されたものだ。

 「湾岸君は、岡田くんがほぼ全部描いていますからね。僕、授賞式用のタキシードを貸してあげました」と本広監督が明かすと、亀山Pは「湾岸君から『スター・ウォーズ』でエミー賞でしょ? すごいよ。ここの展示にも『エミー賞受賞者デザイン!』って大きく貼りだしたらいいと思う」と興奮気味。『踊る』には多くの才能が集まっている一例であり、「だから面白いんですよ」と本広監督は満足そうだった。

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 最新作について、本広監督は「映画本編でそうとう伏線を張りまくっていますし、全部繋がっていますから、小道具とかも細かく見てくれると嬉しいです」とアピールする。「観た方の記憶力が試されるかもしれませんが(笑)、そこを楽しんでくださる方もたくさんいますよね。映画で気づいたことを、このイベントで再度チェックしてもらったら、より楽しめると思います」

 さらに亀山Pが「青島くんの捜一のデスクは、その上に置いてある資料を見るだけで、泣ける方もいらっしゃるかもしれませんね」としみじみと語れば、本広監督も「確かに」と同意していた。(取材・文:早川あゆみ)

「踊る大捜査線 THE MUSEUM~事件は銀座三越で起きている!~」は10月12日(月・祝)まで銀座三越 新館7階 催物会場にて開催中(午前10時~午後8時、最終日は午後5時終了)

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