「ダウンタイム」研ナオコの若返り&老けメイクに3時間!激変の裏側をAmazing JIROが明かす

松岡茉優主演・仲里依紗共演により美容整形業界の内幕を描くNetflixシリーズ「ダウンタイム」(配信中)。本作では豊胸や鼻整形、エラ削り、フェイスリフト、全身整形などの様々な美容整形手術を受ける患者が登場するが、その特殊メイクを手掛けたのは映画『国宝』やNetflixシリーズ「地獄に堕ちるわよ」の老けメイクなども記憶に新しい特殊メイクアップアーティスト・Amazing JIRO 率いるチーム。特殊メイクによるキャストたちの驚くべき変貌の裏側を、Amazing JIROが語った。
本作は、美容整形業界を舞台に、美を追い求める人々の希望や葛藤、そしてその裏側に潜む光と闇を描き出すオリジナルストーリー。天才的なオペ技術を持ちながら「医療で命を救う」という信条に従い行った緊急オペが原因で大学病院を去ることになる主人公の形成外科医・沼田文(松岡)と、彼女をスカウトする、「美で人を救う」ことが信条のカリスマ美容外科医・遠山凜(仲)。価値観の異なる2人がそれぞれの信念をぶつけ合い、激しく対立する。脚本を、映画『孤狼の血』シリーズやNetflixシリーズ「極悪女王」などの池上純哉、監督をドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」で注目を浴び、先ごろ「薬屋のひとりごと」実写ドラマ版の制作が発表された Yuki Saito が務める。
Amazing JIRO が制作したのは整形後のメイクに加え、施術後の腫れや内出血などの症状が自然な状態に落ち着くまでの回復期間を指す“ダウンタイム”、そして整形後の変化を際立たせるために整形前にも施した。さらに、手術シーンではメスを入れたり縫合することが可能なダミーの顔や体を制作している。安達祐実、天野はな、ヴァニラ、景井ひな、風間俊介、研ナオコ、Koki,、武田創世、長井短、松岡茉優、古川凛、渡部篤郎に加えシークレットキャスト1名を含めた計13名のメイクを手掛けた。
「患者のビフォア→ダウンタイム→アフターは、俳優さんのお顔や体に合わせてデザインしたシリコン性の擬似皮膚パーツを制作し、それを部分的に肌に貼り付ける特殊メイクを行いました。特殊メイクのデザインは実際の手術動画や資料などもいただき参考にしましたが、美容整形クリニックのサイトやSNSなどに掲載されているビフォア・アフターの写真がとても役に立ちました。おかげさま?で、僕のSNSのおすすめ画像はAIによって美容整形にまつわるものばかりになってしまいました(汗)。リアルな整形に対して、特殊メイクの擬似整形でどこまで近づけることができるのか心配でしたが、クリニックの先生方に見ていただき太鼓判を押していただけたので、自信が持てました」
特殊メイクの中でも大きな課題となったのが「若返り」。とりわけ皮膚のたるみを引き上げる施術リフトアップの表現は最も難度が高かったという。
「特殊メイクは基本的にパーツを足すことで顔を変化させる技術ですので、老化により垂れた頬肉や顎下や瞼を足すことは出来ても削り取ることは出来ません。リフトアップにおいては、医療用テープでご本人の皮膚を引き上げ、その上から擬似皮膚パーツを貼り付ける方法で、張りのある肌感を足す表現を試みましたが、引き上げる強さや方向によって顔の形が変わってしまい、その調整が非常に難しいです。この作品で美容整形に関して触れることが出来、リフトアップの整形技術を知ったことで、肌をどのように引き上げるのが効果的かが少しわかってきた気がします」
そして、キャストの中でも特に時間を要したのが、全身美容整形に臨む75歳の患者・坂下ゆり子を演じた研ナオコ。「ビフォア」「アフター」で10数のパーツが必要となり、費やした時間は3時間を超えた。
「研ナオコさんの場合、アフターから入りましたが、若返りに関しては鼻、口、目に加え、頬や額といった広い範囲のパーツが必要になりました。特殊メイクの目的としては形を変えるのではなく、研さんの美しい骨格は変えずにご自身の皮膚を引き上げること。パーツはあくまでも補助的な役割でした。ビフォアに関してはご本人の肌に特殊な素材を直接塗ることで深いシワを作る技法を用いています。研さんご自身は驚くほどシワがないので、この技法によりシワを足すことでビフォアとしての大きな変化をもたらすことが出来ました。ビフォア・アフターの大きな変化についてどうしても触れておきたいのが、研さんのチャームポイントである鼻についてです。当初、鼻を変えることへの抵抗が少なからずありましたが、『坂下ゆり子』として美しく変化させるためには、鼻の特殊メイクは重要な要素でした。メイクさんのビューティーメイクのおかげもあって、最終的に素敵なアフター像を完成することが出来たと思います」
長時間に及んだ特殊メイクだが、研本人の前向きな姿勢に助けられたとAmazing JIROは当時を振り返る。
「研さんのアフターメイクに関しては、全キャストの中でも最多のパーツを用いての特殊メイクが必要となり、それに伴いメイク時間も3時間超という過酷さでしたが、研さんが常に前向きの姿勢で臨んでくださったことがとても救いになりました」
これまでドラマや映画、CM、広告、ファッションなどで多くの特殊メイクを手掛けてきた Amazing JIRO だが、本作では「過去1番多くの人数をこなした」といい、初の試みもあったという。
「本作では特殊メイクだけでも過去1番多くの人数をこなしましたが、特殊造形の数もとても多く大変な現場でした。具体的にいうと、手術シーンに使われた頭部や体のダミーです。今まで医療ドラマや映画に参加した経験がほとんどなかったので、手術シーンに用いるこれらの造形は初の試みでした。初とはいえ、リアルな演出に応えないわけにはいかないので、いろいろと試行錯誤して制作しました。手術シーンも本作の見どころだと思いますので、ぜひ注目していただきたいです」と自信を見せた。(編集部・石井百合子)



