【ネタバレ】「相棒25」亀山退場への伏線か…初回からサルウィン絡み、会話劇が光る輿水脚本の妙

連続ドラマ「相棒 season25」(テレビ朝日系・毎週水曜よる9時~)の初回拡大スペシャル「PMクライシス~総理の秘密と密約の罠」が、21日に放送された。現行連続ドラマで日本歴代最長記録を打ち立てた記念すべき今シーズンは、開幕前から波乱の予感。杉下右京(水谷豊)の初代&5代目相棒として活躍している亀山薫(寺脇康文)が、今期のどこかで2代目相棒だった神戸尊(及川光博)に交代すると発表されているのだ。第1話は、薫が特命係を離れて旅立った国・サルウィンが絡みの物語。「ここで退場フラグを立てるのかねえ」「神戸さん大好きなんだけど、亀山さん去るのは悲しすぎてやっぱりムリ…」とSNSでは、早くも相棒交代劇に注目が集まっている。(以下、第1話の内容に触れています)
【画像】国家の闇×亀山の過去が交錯…「相棒25」波乱の幕開け
薫と妻・美和子(鈴木砂羽)がサルウィンで作った学校の一期生、ラ・ミン・タンダー(一宮レイゼル)。日本に留学中の彼女は、探偵を雇って薫たちに連絡をしてきた。久々の再会を喜ぶ薫と美和子、同席する右京。だが、一時は民主化したが、再び軍事政権に戻っているサルウィンは自由な国ではなく、民主化運動のリーダー格だったミンの兄・トゥーラは軟禁状態だという。
ミンに人探しのアドバイスをしたのは、ミンいわく「優秀すぎる助手」の光屋大二郎(木村了)だった。プログラムやネットについて詳しい彼はギャンブルにはまっており、怪しい男に脅されている。何らかの不正アクセスに手を染めているのかもしれない。
赤坂の高級料亭で総理補佐官の仲井戸秀敬([松村武)が刺殺された。捜査に当たった捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、出雲麗音(篠原ゆき子)は、防犯カメラに怪しいホームレスらしき男を見つけるとともに、特命係の2人がちゃっかり捜査に参加しているのも発見する。右京らは、凶器の出刃包丁の情報も益子桑栄(田中隆三)から仕入れていた。
仲井戸は、現職の総理大臣・溝口飛駒(筒井道隆)の盟友だったという。彼の自宅を調べた右京と薫は、娘から総理の背中を押すのが被害者の役目だったと聞く。ヘビースモーカーだった仲井戸は、禁煙の交換条件に総理と何かを約束していたらしい。大臣経験者だった仲井戸だが、溝口就任にともなって補佐官となっていた。
伊丹が総理に3名で面会申請したところに、勝手に合流した特命係。階級が上だと右京がその場を仕切り、右京、芹沢、麗音が総理に会うことに。総理は被害者について、思想信条も馬もあったかけがえのない存在だったと証言。仲井戸が国交省大臣時代、竜宮緑地公園の再開発を行った際にホームレスともめたことがあるいうが、なぜ今になったのかと右京は疑問を呈する。
週刊誌・フォトスに、日本国民がびっくり仰天するというネタの持ち込みがあったが、編集長と美和子は待ちぼうけ。総理の秘密を暴露するという話に、編集長は乗り気だったが……。
伊丹ら捜査一課の聞き込みの結果、防犯カメラのホームレスは「小鼓さん(吉岡睦雄)」と呼ばれている男だと判明した。事件の前日から姿を消しているという。凶器の出刃包丁を購入したことも確認できた。
そんな中、光屋が行方不明になった。右京は、「猿も木から落ちる」と光屋からミンへの間違った指摘は、ミンのスマホをかすめ取って密かにどこかに電話するためだったろうと推理する。それは、行方不明の解明に大きな手がかりになるだろう。
光屋の家を訪れた特命係は、あやしい男とはちあわせし、光屋が借金を抱えていたことを知った。部屋に入ると、彼が総理の支持者であり、仲井戸と面識があったことが判明。パソコンがまだあたたかく、別の侵入者がいたようだ。特命係は、ボスである甲斐峯秋(石坂浩二)を動かし、中園参事官(小野了)に光屋の調査をうながした。
光屋の部屋に潜入していたのは、社美彌子(仲間由紀恵)の配下の者だった。美彌子は深町亜夏葉(菅野莉央)からの報告で特命係が光屋に接触していることを知り、光屋がキーパーソンだと考えた。大使が急遽帰国したと報道されていた北大西洋に面した大国・ハドリア連邦の関係者も、光屋の家を見張っていたようだ。
ミンのスマホから光屋がかけた先は、フォトスの編集部だった。総理の秘密を売ろうとしていたのは光屋だったようだ。土師太(松嶋亮太)の情報から光屋がサルウィンの大使館に拘束されているのではないかと判断した右京は、美彌子に大使館の捜査を頼んだ。「タダでわたしを動かせると思う?」という美彌子に、右京は「引き換えに何をご所望でしょう」。美彌子の返答は「杉下さん、あなたを……」だった。
「相棒」の生みの親である輿水泰弘の持ち味である、軽妙な会話が随所にあふれている今作。しれっと現場にいた特命係に伊丹が「さらっと捜査に参加して、聞いてもないことペラペラしゃべりやがって」と突っ込むと、「礼はいらないよ」と薫。右京も「乗り掛かった船、我々も全力を尽くします」と薫と同じポーズで決意を表明する。その背中に「我々は断固乗船拒否します。二人とも速やかにおりなさーい!」と伊丹が叫ぶという、コミカルなやり取りが展開された。
さらに、芹沢が「とうとう伊丹先輩、匙投げましたよ」と拍手をし、「抵抗は無駄だと、みんなを諦めの境地においやった、お二人の粘り腰の勝利ですね」。「俺ら、褒められてます?」と言う薫に、「褒め殺しですかね」と応える右京。SNSでも「イタミン、ついに25年たって特命係に匙をなげる。」「なんだこの展開(笑) 」「特命に情報教える芹沢くん、なんか懐かしいな、、、いちいちエモく感じてしまいつらい」「ペラペラ喋るセリー」「右京さんのカワイコぶりっ子ガッツポーズ可愛いwww」と大盛り上がりだった。
「褒め殺し」繋がりは角田課長(山西惇)にも続く。総理から話を聞きたいという右京に角田は「おまえさんがたはお呼びじゃないだろう」と言いつつ、「お呼びじゃなくても果敢に突撃するのが、おまえさんがたの真骨頂だけどな」と言って去る。「褒め殺し」と薫が言えば、「ですね」と右京も同意。特命係が「褒め殺し」と表現するのは珍しい展開だ。
また、総理と面会できなかった薫が「なんで芹沢」とぼやくと、「若手に貴重な経験の機会を与えるのも、階級組織の上位者のつとめだって言ってたじゃないか」と伊丹。「芹沢って若手か?」と返した薫に、「んなもん、どうだっていんだよ。おまえより役に立つから選ばれたんだろうがよ。みなまで言わすな、鈍亀」と伊丹。「こんにゃろ」とけんか腰になる薫。「イチャイチャ」「仲良し~」と微笑ましく見守る声と、「階級マウントきた!!!!」「右京さん階級を盾にずるい」と右京へのツッコミが見られた。
すねる薫は「バランスを欠く。あの場合、君ではなく芹沢くんを選んで正解でした」と右京に叱られ、伊丹は総理に好意的な伊丹と麗音に「どういうわけか、俺は会いそびれたもんで、さっぱりわかんね、畜生」と愚痴る。ネットには「亀山くんもイタミンも拗ねないで」となぐさめの声もあがっていた。緑の土手を歩く画に「夏の草原と一課トリオ」「青春ドラマのような場所を歩いてる」という微笑ましい感想も見られた。
さらにフリージャーナリストの美和子の辣腕ぶりを、「生き馬の目を抜くどころか、死んだ馬のタマだって抜いちゃう天下の亀山美和子」とフォトス編集長が表現。「旦那使ってうまく切り込めないかな」と、正面から薫を利用しろと言われることは、これまであまり見られなかった展開だ。「どんな二つ名なんやそれは」という声もあがっている。
なお、「旦那って杉下右京と2人して警視庁のはぐれモンなんでしょ? はみだしもんか? とにかくあぶなっかしい刑事(デカ)でしょうが。トラックなくてもボーダレスしちゃってんだから」という編集長には、「はぐれ刑事? はみだし刑事? あぶない刑事? ボーダレス?」「トラックなくてもボーダレスってww」と過去のほかの刑事ドラマを思い出したファンから大量にツッコミが。
「カタギには見えないと思ってた」と借金取りに言われてしまう特命係ににんまりとしつつも、「というか右京さんまさかの国家情報局引き抜き? そっち?」「不正アクセスって時事ネタだなあ、さすが相棒」「サルウィンの現状、どこかを思い出す。。」と視聴者は後編への期待を膨らませている。総理の闇が暴かれるという来週を、楽しみに待とう。(文・早川あゆみ)



