エイリアンの地球侵略開始から半年後。生き残った人類は市民軍を各地で組織し、侵略者に対する抵抗と反撃を始めていた。一致団結して戦いに挑みたい彼らだったが、ハイテクを駆使した敵の大規模な攻撃に悪戦苦闘。そればかりか食糧不足や活動拠点の確保などの問題に悩まされ、さらには身勝手な人類同士の争いが戦いの足を引っ張る。スピルバーグ製作作品らしいスケールの大きな世界観に加え、｢プライベート･ライアン｣でアカデミー賞候補になった脚本家ロバート･ロダットらによるダイナミックなストーリー展開が緊張感を盛り上げていく。

エイリアンは人類の大人を片っぱしから虐殺する一方で、子どもばかりを生け捕りにして連れ去っていく。しかも、拉致された子どもたちの背中には奇妙な装置（ハーネス）が埋め込まれ、エイリアンの意のままに操られている様子だ。果たして、その理由と目的は一体何なのか……？　そもそも、なぜ彼らは地球を侵略しにやって来たのか？　徐々に明かされていく真実の一つ一つが、観る者を戦慄（せんりつ）させることとなる。

軍人と民間人で構成されたマサチューセッツ市民軍第2連隊で、民間人の代表として副隊長に任命された元大学教授のトム･メイソン（ノア・ワイリー）。エイリアンに妻を殺され次男を奪われた彼は、同じような境遇に置かれた人々の心の支えとなっていく。また、温厚で思慮深いインテリ肌の人格者ゆえに、厳格で荒っぽい軍人気質のウィーヴァー隊長（ウィル・パットン）とは対立することも多い。さらに、拉致された次男を捜し求めて焦る気持ち、そして残された２人の息子を守らねばならないという強い責任感が、人知れず彼を悩ませるのだ。