間違いなしの神配信映画『いつかはマイ・ベイビー』Netflix

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ラブロマンス編 連載第1回(全7回)

 ここ最近ネット配信映画に名作が増えてきた。NetflixやAmazonなどのオリジナルを含め、劇場未公開映画でネット視聴できるハズレなしの鉄板映画を紹介する。今回はラブロマンス編として、全7作品、毎日1作品のレビューをお送りする。

気のおけない友情に恋愛感情が芽生えた男女の機微を描く

いつかはマイ・ベイビー
Netflixオリジナル映画『いつかはマイ・ベイビー』独占配信中

『いつかはマイ・ベイビー』Netflix

上映時間:102分

監督:ナーナチカ・カーン

出演:アリ・ウォンランドール・パークジェームズ・サイトウ

 幼なじみだった男女が16年ぶりに再会する。恋人同士になりかけた過去がある2人は、いまや互いの境遇も大きく違っているが、やっぱり気が合う。彼らの関係は今度こそ本物の恋に発展するのか?  『いつかはマイ・ベイビー』はアジア系の人気コメディー俳優のアリ・ウォンとランドール・パークが製作、脚本、主演を務め、30代男女の恋愛を描く。

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いつかはマイ・ベイビー
Netflixオリジナル映画『いつかはマイ・ベイビー』独占配信中

 昨年公開された『クレイジー・リッチ!』の大ヒットを受けて、アジア系への注目度が一気に高まったが、本作も『クレイジー・リッチ!』と同じくロマンチックコメディーの王道を行く展開だ。主人公はベトナム系のサシャ(ウォン)と韓国系のマーカス(パーク)。サンフランシスコで家が隣同士という環境で育ち、それぞれのルーツと実際に生活する国、2つの文化を持って生きている“アメリカ人”のラブストーリーだ。演じる2人と役柄の出自が合わせてある(ウォンはベトナム系と中国系のアメリカ人、パークは韓国系アメリカ人)。

いつかはマイ・ベイビー
Netflixオリジナル映画『いつかはマイ・ベイビー』独占配信中

 2人の物語は、鍵っ子だったサシャを隣家のマーカスと両親が気遣い、夕食をともにするなど家族のように過ごす1996年から始まる。遊びに出かける無邪気な2人のバックにデヴィッド・ボウイの「ヤングアメリカンズ」のカバー曲が流れるのが印象的だ。

 7年後、10代になった2人は相変わらず仲良くつるんでいたが、マーカスの母親の事故死をきっかけに関係が大きく変化する事態が訪れる。そのまま恋愛になだれ込むはずが、会話のボタンのかけ違いから、それっきりになってしまい、あっという間に16年が経過

 2019年、サシャは新進シェフとしてメディアの脚光を浴びるセレブとなり、一方のマーカスは父と空調サービス業の仕事をしながら一緒に暮らし、昔からの仲間と売れないバンド活動(バンド名は「ハロー・ペリル(Hello Peril)」。19世紀半ばから20世紀前半にかけて欧米の白人社会に広まった黄禍論(Yellow Perilにかけてある)を続けていた。レストラン事業で成功を収める婚約者がインド滞在中、新店舗開店準備でサンフランシスコに戻ったサシャは友人の画策でマーカスと再会。気まずさはありながら、すぐに遠慮ない会話が弾み、懐かしさも手伝って2人の距離は縮まっていく。

いつかはマイ・ベイビー
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 格差がある設定は『クレイジー・リッチ!』と同じだが、パワーバランスは男女逆転している。10代だった2人の関係が恋になりかける時のそれぞれの行動も、映画でよく見るパターンとは逆。ロマンチックコメディーの王道を進みながら、恋愛観について、人種について、ジェンダーについてなど、ステレオタイプと違うものにリアリティーを持たせて打ち出し、登場人物たちも知らず知らずに囚われていた思い込みから自由になる。

 アジア系家庭の父親といえば堅物の石頭が定番キャラだが、ジェームズ・サイトウが演じるマーカスの父親・ハリーはカジュアルで人懐っこい。サシャたちと同級生で現在は彼女のアシスタントを務めるヴェロニカ(ミシェル・ブトー)は妊娠・出産するが、パートナーが同性であることを強調することなく、彼らの日常として描く。細部に現代のリアリティーを感じさせる構成がうまい。

 今度こそ恋が成就するかという時に、思いも寄らない闖入(ちんにゅう)者が登場する。予告編にも堂々登場するその人物はキアヌ・リーヴス本人役で、ナチュラルに失礼な映画スターをノリノリで怪演している。父方から中国の血を引く彼もアジア系であり、プロデューサーでもあるウォンは婚約者を演じた韓国系のダニエル・デイ・キムともども、サシャの相手役にはアジア系俳優の起用を希望したと語っている。

いつかはマイ・ベイビー
Netflixオリジナル映画『いつかはマイ・ベイビー』独占配信中

 気のおけない友情に恋愛感情が芽生えた男女の機微を、時間をかけて追うストーリーはロマコメの金字塔『恋人たちの予感』(1989)を思い出させるが、ウォンとパークはそのアジア版を目指したという。愛には、ふさわしいタイミングというものがあるのだ。本作が監督デビュー作となるナーナチカ・カーンはイラン系アメリカ人。パークと『クレイジー・リッチ!』のコンスタンス・ウーが主演のテレビシリーズ「フアン家のアメリカ開拓記」のクリエイターであり、ウォンは同シリーズに脚本で参加している。

 原題『Always Be My Maybe』はマライア・キャリーの1996年のヒット曲「Always Be My Baby」をもじったもの。エンディングにマライアの歌声が重なる。が、その後に控えているハロー・ペリル演奏の「I Punched Keanu Reeves」もぜひお聞き逃しなく。ロマンチックになりきれない、照れ隠しのような最後の1曲までチャーミングだ。(冨永由紀)

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