第3回Beppuブルーバード映画祭開催!涙と感謝の初日レポート

まほの別府ブルーバード劇場日記

 第3回Beppuブルーバード映画祭が行われましたが、今年は特に強い思いがありました。それは、ブルーバード劇場の岡村照館主が88歳、米寿の年だから。この大切な年に開催するからこそ、照さんにとって最高の映画祭にしたい、という気持ちがありました。劇場にいらした多くの観客の皆さん、ボランティアスタッフの方々に大きな感謝を感じながら、駆け抜けた3日間の思い出を書いていこうと思います。(森田真帆)

売れなかったチケット…空席になったらどうしよう!?

別府ブルーバード劇場
番宣活動に励む照館長と仲間たち!

 思い起こせば、映画祭の1週間前。わたしはすっかり青ざめていました。WEBで売り出した鑑賞チケットの売れ行きが、全く伸びない……。新聞やFacebook、Twitterなどで、どんなにプロモーションをしてもなかなか広がらないし、宣伝方法にもすっかり行き詰まっていました。それに加えて本業も忙しく、映画祭ギリギリまで東京で仕事が入っている。毎日見る夢は、お客さんが1人もこない劇場の前で必死にチラシ配りをしている夢。心臓を鷲掴みにされるような感覚で飛び起きては、不安な気持ちでいっぱいになりました。そんな時、たまたまチラシ配りで訪れた別府の居酒屋さんで不安を口にしたら、オーナーさんが「おれが一肌脱ごう!」と動画を撮ってくれて、たった一日でそれがものすごい勢いで拡散したのです。そこから、チケットの売れ行きも急激に伸び、映画祭の開催前日にはついに1,000枚に! たった1週間で900枚も売れるなんて誰が想像したでしょう。本当にうれしいのと同時に、逆に湧き上がってきたのはどうしようもない不安。こんなにたくさんのお客様をお迎えするのはなかなかないからこそ、ドキドキが止まりませんでした。

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初日トップバッターは地元・別府出身の若手俳優さんを応援!

別府ブルーバード劇場
映画祭のトップバッターは地元の星、丞威!

 映画祭初日の11月29日は朝から会場の準備やゲストの送迎などてんやわんや。座席指定もできちゃうような最近の映画館から少しだけタイムスリップした、共通チケットだからこそ、一体どんな配分でお客様が来てくれるかもわかりません! ブルーバードのファミリーたち、そして今年は準備段階から手伝いを買って出てくれた彼氏のひろきくん、そして地元のボランティアさんたちと「もし900人全員金曜日に来たらどうする?」なんて心配していました。だけど、そんな時に頼りになるのは、やっぱり館長の照ちゃんです! 「お客さんが少ないよりは、多い方がいい! 昭和の頃は……」と立ち見客まで出ていたほど、連日満員御礼だった時代の思い出を朗らかに話す声を心地よく聞きながら、満員になりますように! と心の中で祈り続けていました。この日1番の上映は、地元出身の丞威さんの出演作『琉球バトルロワイアル! たくさんの地元の方々が来てくださって劇場は満席! 地元のスターが舞台あいさつに登場すると大歓声が沸き起こりました。

大河ドラマ主演、阿部サダヲの登場に大パニック!

別府ブルーバード劇場
劇場前にできた、人、人、人の大行列!

 そして、映画祭初日の目玉は、大河ドラマ「いだてん」の阿部サダヲさんが主演を務めた『彼女がその名を知らない鳥たち』! 会場は200人収容、ふだんは貸しホールとなっている、この映画館の元メインスクリーンがあった場所。初日は金曜日、平日の15時半とあって、私が悪夢を見るほど不安だったお客様の入りがどうなるかが不安で不安で仕方がありませんでした。『琉球バトルロワイアル』の上映を終えると血相を変えたヒロキくんが待ち構えていて「下がやばいことになっているから来てよ!」と一言。何事かと思って劇場の一階まで降りると、会場の外には人、人、人の山! 開場開始時刻の前からすでにものすごい人だかりができ、近所からは苦情も出て、このままでは警察が来てしまうという大変な事態に

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仲間たちの存在に胸が熱くなる

別府ブルーバード劇場
阿部サダヲさんと照館長、記念のパチリ!

 映画祭が始まって以来の出来事に動揺しまくるわたしの代わりに立ち上がってくれたのが、映画祭の手伝いを買ってくれていたわたしの友人たちでした。「1時間前には並ばないようにお願いしていたのだから、ここで並ばせちゃったら、ちゃんと時間を守ってくれた人たちはものすごく後ろになっちゃうし、不公平になってしまう」と言うわたしに、わざわざ東京から手伝いに来てくれていた友人は「ねぇ真帆、もうこんな大変なことになっちゃってるんだからどうしようもないんだよ。あんたの気持ちもわかるけど、ここは飲み込んで! 我慢して!」と一喝。隣では、「真帆さん! こんなに来てくれたんやで! まずは喜んで、それで反省しよう!」と肩を叩いてくれる彼氏。ふと人だかりを見れば、友人たちやボランティアの人たちが率先して頭を下げ続けて、整列をお願いしている。わたしが心配していた、時間ちょうどに来てくれた人たちからはもちろん苦情も出ていて、友達全員が頭を下げてくれている。いつの間にわたしの周りに、こんなに頼もしくて最高な仲間がいてくれたんだろう。そしてわたしの目の前には、あんなにも夢に見た大行列がある。

 明らかに不満そうなお客様の顔をみて、どうするべきだったのか、いろんなことを考えて、心から反省していたら、「森田さん、最高じゃないですか!」と声が聞こえてきました。この上映に、阿部サダヲさんと一緒に登壇していただく予定の白石和彌監督。気づけば、劇場の下でお客様にタピオカジュースを売っているというミラクルなことに!「ごめんなさい。共通券な上に自由席なので、お客様の入りが当日まで分からないんです」と謝ると「いえいえ、うれしいですよ! もしも入れない方がいらしたら、その方々に向けても阿部さんと少しだけあいさつしましょう!」とスペシャルなオファーをしてくれました。

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満員御礼のお客様…照館長の一言に救われる

別府ブルーバード劇場
別府に渥美清が来た以来の満員御礼でした!

 結果、劇場はパンパンになり、特別な熱気の中で上映が始まりました。夢にまで見た満員の客席に、上映後の拍手。そして、スクリーンの中にいた阿部サダヲさんと、素晴らしいストーリーを紡ぎあげた白石監督が登場すると、また割れんばかりの拍手。満席になった劇場を見て「こんな大入りは、渥美清が寅さんの映画で来て以来よ!」と笑った照ちゃんの言葉が本当に本当にうれしかった。阿部さんは今回、お仕事の関係で数時間しか滞在できなかったけれど「最高だったなぁ……」とつぶやいてくれました。ブルーバード劇場で、この日観た映画を、この光景ごと、体験ごと、感情ごと記憶に刻んでもらいたい。満員の映画館で観たこの熱気を、覚えていてほしい。そんなことを願いながら、この日から3日間を駆け抜けました。本当は1回で全部書こうと思っていたのに、とてもじゃないけど連載1回分じゃ足りません! まだ1日目しか書けてない!

というわけで、次回は2日目からの様子をレポートします!

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