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ゾンビ映画だけれど、えも言われぬコメディー感『ゾンビと花束 / Over My Dead Body』

10分の極上無料短編映画体験

ブリリア ショートショートシアター オンライン × シネマトゥデイコラボ企画

 新型コロナウィルスの感染防止から、例年とは姿を変えたお盆休み、皆さんはどのように過ごしただろうか? 「#水曜夜はわたし時間」を合言葉に毎週ショートフィルム(短編映画)を配信している Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE(BSSTO) では8月もこの季節にぴったりな以下の作品をラインナップ。残暑苦しい夏の日こそ、暑さを忘れるショートフィルムを体験していただきたい。

少女の清々しい成長ストーリー『ミスター・ガスパッチョ / Mr Gaspacho』

ミスター・ガスパッチョ
『ミスター・ガスパッチョ / Mr Gaspacho』より

『ミスター・ガスパッチョ / Mr Gaspacho』
監督 ギヨーム・トルジマン
製作年 2016年
製作国 フランス
上映時間 15分
配信期間 8月5日より

 BSSTOでは8月から一般のユーザーが配信作品の選定に携わる「ユーザー選考会」を実施している。候補作品の中から、大多数のユーザー審査員から強い支持を得て選ばれたのが本作だ。

 夏休みまで残り一週間。女子高生の主人公・メリーヌは恋心を抱く男子学生に思いを打ち明けられずにいる。父子家庭に育った奥手な彼女にとって、幼いころから話し相手になってきたのは鞄の中の友達・ガスパッチョ。ガスパッチョや級友の助けも借りて、メリーヌは思いを伝える決心をする。

 夏の季節にぴったりの甘酸っぱいひと時。ただし、よくある青春物語に終わらないのが本作の魅力だ。登場人物たちの心の温かさと、さまざまな苦難を抱えるメリーヌが自分自身の殻から脱皮をする清々しさ。まれにみる良作ショートフィルムだ。

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ゾンビ映画だけれど、えも言われぬコメディー感『ゾンビと花束 / Over My Dead Body』

ゾンビと花束
『ゾンビと花束 / Over My Dead Body』より

『ゾンビと花束 / Over My Dead Body』
監督 ティモシー・プレイン
製作年 2015年
製作国 アメリカ
上映時間 約7分
配信期間 8月12日より

 ゾンビが街を襲い、終末を迎えた世界。夜中、マリーの家を訪ねてきたのは、彼女に気のある男性(ゾンビ)だった……。

 夏といえばゾンビ映画。ショートフィルムでも数多く制作されているが、本作はなかなかクセの強い作品だ。出てくるゾンビは、女性に花を贈る、ジョークを言う、悲しそうに笑う

 「ゾンビ映画」というフォーマットで、さまざまな監督がユニークな作品を作っているが、本作のようにちょっぴり笑えて悲哀に満ちたゾンビはショートフィルムならではだろう。

孤独な老人と訳アリ女性の小さな旅『百万粒の涙 / Millions of tears』

百万粒の涙
『百万粒の涙 / Millions of tears』より

『百万粒の涙 / Millions of tears』
監督 ナタリー・ベーダー
製作年 2015年
製作国 フランス
上映時間 約23分
配信期間 8月19日より

 ガランとしたロードサイドのカフェテリア。ボックス席に腰を掛け、老人が一人物思いにふけっていると、夕立でびしょぬれになった若い女性が一人入ってくる。彼女は所持品のすべてを、テーブルに広げ、着替えをしている間、荷物をみているように老人に頼む。そんな出会いから、老人は女性をオンボロセダンに乗せて小さな旅に出る。

 ショートフィルムとしては長めの23分の作品。ほとんどBGMのない淡々とした静かな作品だ。それだけにラストシーンの“百万粒の涙”が強く老人の心境を描き出す。フランス映画の不思議な世界に浸りたい方にお勧めの一本だ。

 並べてみると、悲しさと優しさが同居した淡いテイストの作品が並んだ8月のラインナップ。暑い夏にこそ、日常から一歩踏み出した映画旅行に出かけてみたい。その入り口は自宅のPCや今持っているスマートフォンの中にある。(大竹悠介)

今回紹介した各作品は「Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE」で配信予定。

Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE公式サイト

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