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ココが『スター・ウォーズ』にリンク!「マンダロリアン」

(C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 ディズニーの公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」でシーズン2が配信中の『スター・ウォーズ』初の実写ドラマシリーズ「マンダロリアン」には、スピンオフとは思えないほど『スター・ウォーズ』旧三部作に直結するリンクが満載! 現在配信中のシーズン1(全8話)から、本編へのリンクとスター・ウォーズ愛がぎっしりと詰まっている。(文:平沢薫)

 「マンダロリアン」は、『スター・ウォーズ』のなかでも、特に旧三部作に宿っていた胸躍る痛快冒険活劇の感覚をそのまま甦らせたような実写ドラマシリーズ。一匹狼の賞金稼ぎが、フォースの力を秘めた孤児と一緒に旅をすることになる本作は、西部劇や黒澤明の時代劇を意識した雰囲気や物語も、映画1作目にあたる『スター・ウォーズ/新たなる希望』(1977)と同じ。そのうえ劇中の端々に、旧三部作おなじみの種族やガジェットがぎっしり。シーズン2ではさらに心憎い演出が増え、あのアーマーや、意外なキャラクターの活躍、嬉しいカメオ出演が楽しめる。新エピソードが公開される度にファンの熱狂が高まるなか、まずはシーズン1を中心に、映画本編へのリンクの数々と、『スター・ウォーズ』愛を振り返る。

キャラクターがリンク!

登場と同時に世界中のファンの心を打ち抜いたザ・チャイルド (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 本作の時代設定は、旧三部作の最終作スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』から5年後。銀河皇帝は倒れたが、辺境の開拓星では、帝国軍の残党が活動しており、世界観は旧三部作とほぼ変わらない。

 そのためキャラクターにもリンクがある。主人公は、旧三部作で人気の賞金稼ぎボバ・フェットと同じタイプのアーマーを身に着けた、武装集団マンダロリアンの一員。劇中では、シーズン2でボバ・フェットのものらしきアーマーが意外な形で登場している。そのマンダロリアンが共に旅をする謎の子供は、制御できないフォースの力を秘めた、ヨーダと同じ種族。まだ言葉も話せず、大きな瞳でじっと相手を見つめる愛らしさに、世界中のファンがメロメロとなった。名前が不明なので、劇中ではザ・チャイルド(子供)と呼ばれている。

 彼らのほかにも、旧三部作に登場していた多種多様の種族が描かれる。それも、ジャワ族やトワイレックといった有名どころだけではなく、ほとんど背景の一部だったような、知名度の低い種族にスポットが当てられているのも、クリエイターたちの『スター・ウォーズ』愛ゆえだ。

エピソード毎の監督人も超豪華な「マンダロリアン」、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティはIG-11の声でもいい仕事をしている (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 第1話に登場する暗殺ドロイドIG-11は、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』でダース・ベイダーが招集した賞金稼ぎたちのなかにいたドロイド・IG-88と同型。また、第2話ではマンダロリアンの協力者として、叡智に満ちた老練のエンジニア・クイールが登場するが、彼の種族はアグノート。こちらは、『帝国の逆襲』のクラウド・シティでC-3POを解体していた、あの種族だ。他にも、ジャバ・ザ・ハットの手下として登場したニクトやクラトゥイニアンといった種族が続々。チラッと背景にのぞくことも多く、ある星の市場に、ジャバの宮殿にいたコワキアン・モンキー=リザードの丸焼き(!)が売られていたりもする。さらにシーズン2では、旧三部作ではただ凶暴に見えた、あの種族とマンダロリアンたちが手を組む熱い展開も用意されているので見逃せない。

懐かしの舞台がリンク!

タトゥイーンにあの酒場まで登場。ドロイドお断りだったはずが、今やバーテンダーはジャバの宮殿にいたEV-9D9が務めている (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 さまざまな惑星をめぐるマンダロリアンとザ・チャイルドの旅を描く本作には、おなじみの惑星も登場。なんと第5話では、アナキン・スカイウォーカーとルーク・スカイウォーカーが育ったタトゥイーンが舞台になる。しかも『新たなる希望』と同じカンティーナ酒場が出てきて、ハン・ソロが座っていたあの席まで登場する。店内には、見覚えのあるドロイドまで。この第5話の監督は、シリーズの製作総指揮を務める生粋の『スター・ウォーズ』オタク、デイヴ・フィローニで、宇宙港への着陸シーンなど、映画本編と「構図までそっくり」な場面が続出するので全く気が抜けない。

腕っ節ではマンダロリアンを圧倒するキャラ・デューンの故郷も旧三部作にリンク (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 また、登場人物たちが交わす会話にも、おなじみの惑星や地名が登場するので要注意。例えば、第8話で帝国軍の残党を指揮するモフ・ギデオンが語る言葉から、マンダロリアンに協力する女性傭兵キャラ・デューンの故郷が、オルデランだと判明する。それは『新たなる希望』で、ダース・ベイダーの指示により、デス・スターの攻撃で消滅させられた、レイア姫の育った故郷。その背景を知っているだけで、彼女が帝国軍を憎み、マンダロリアンに協力する理由がよくわかるのだ。

ガジェットがリンク!

TIEファイターの翼部分の変形に注目 (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 Xウイング、スピーダー・バイクなど、おなじみの乗り物が続出する「マンダロリアン」だが、ひとヒネリが加えられているところにも『スター・ウォーズ』愛がのぞく。例えば、映画では小ぶりで愛らしい印象だった小型兵器AT-STが、人々を脅かす恐ろしい怪物のようなビジュアルとなって出現。また、帝国軍のシンボル的な戦闘機、TIEファイターは、翼部分を畳んだ、レアな着陸を見せてくれる。もちろんドロイドたちもたっぷり登場。人間形だけでなく、ジャバ・ザ・ハットの宮殿の入り口に設置されていたゲートキーパー・ドロイドなど、小型ドロイドのカメオも見逃せない。

一見、なんの変哲もない金庫だが、実はマニア歓喜のアイテム・カムトノ(中央) (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 そうしたガジェットのなかでも要注目のマニア向けアイテムが、貴重品の保存容器として登場するカムトノ。もともとこのアイテムは、実はただの旧式アイスクリーム製造機なのだが、『帝国の逆襲』で逃げ惑うクラウドシティの市民が抱えて走っていたことで有名になったアイテムだ。「マンダロリアン」では、超重要なシーンで堂々と登場するばかりか、シーズン2でも再登場。細かい小道具に至るまで、本作はクリエイターたちの『スター・ウォーズ』愛にあふれてるのだ。ちなみに、カムトノは一般的に使用されているのか、シーズン2にも登場する。

シリーズ愛がリンク!

 ドラマの陣頭指揮を執る2人のクリエイター、『アイアンマン』の監督ジョン・ファヴローとアニメーションシリーズの製作総指揮担当デイヴ・フィローニは、リアルタイムで第1作を観た時からの『スター・ウォーズ』ファン。なかでもフィローニは、ルーカスフィルム公認の世界的コスチューム団体・第501軍団に所属しており、ファヴローも加入させたほど。そんな2人が、彼らのような『スター・ウォーズ』ファンのために創造したドラマが「マンダロリアン 」なのだ。

映画にほんの少しだけ登場するアグノート族をメインキャラにするなど、製作陣の愛が炸裂している (C)2020&TM Lucasfilm Ltd.

 各エピソードを手がけた監督たちもみな『スター・ウォーズ』ファン。シーズン1の監督には、フィローニに加え、『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ、『DOPE/ドープ!!』のリック・ファムイーワ、オビ=ワン・ケノービの実写ドラマシリーズ監督にも決定したデボラ・チョウ、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のロン・ハワード監督を父に持つ女優のブライス・ダラス・ハワードといった面々。タイカはIG-11の声も担当し、フィローニ、デボラたちは、Xウイングのパイロットとしてカメオ出演もしている。

 昨年配信されたシーズン1は、テレビ界のアカデミー賞と言われる エミー賞において、作品賞(ドラマ部門)を含む15部門にノミネートされ、7部門で受賞。『スター・ウォーズ』ファンに向けた究極のシリーズであると共に、ドラマ界最高峰の評価も獲得した。

 ディズニープラスでは、スター・ウォーズを愛するクリエイターたちがあふれる愛を熱く語り合い、「マンダロリアン」の背景や本編とのリンクの数々を明かすメイキング番組「ディズニー・ギャラリー/スター・ウォーズ:マンダロリアン」も配信中。この番組で、クリエイターたちがとても嬉しそうに元ネタを語ってくれて、それを見るとまた「マンダロリアン」が見たくなる。シーズン2では、マンダロリアンとザ・チャイルドの関係もますます深まっている様子。今後の二人の旅からも目が離せない。

「マンダロリアン」シーズン2はディズニープラスで独占配信中
「マンダロリアン」公式サイト
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