待ってました！ついにシーズン11がスタート！
今週のウォーキング・デッド
待ちに待った「ウォーキング・デッド」シーズン11がスタート！ マギーとニーガンの対決はどうなるのか？ 謎の兵士たちに捕まったユージーンたちはどうなる？ そして、新たな敵“収穫者たち”の正体は？（平沢薫）
※ご注意 なおこのコンテンツは「ウォーキング・デッド」シーズン11について、後半の「もう観ちゃった方向け」はネタバレが含まれる内容となります。ご注意ください。
今週のウォーキング・デッド～シーズン11第1～3話
＜これから観る方向け：ネタバレなし＞祝・配信スタート！冒頭の監督2人はシリーズ初参加！
なかなか観られなかったシーズン11だが、一挙に3話配信されたのはうれしいかぎり。シーズン11は、全24話を3部に分けて8話ずつ配信されることが決定されており、全米ではすでに第8話まで配信済み。日本で始まった配信では3話まで一挙配信され、今後は8話まで毎週水曜に1話ずつ配信される。そして、全米では第9話以降の配信開始日が2022年2月20日に決定済み。9話からは日本でも同時配信になるようお祈りしよう。
さて、いよいよ始まったシーズン11は、タイムリープはなく、シーズン10の直後からスタート。第1～2話のタイトルの「アケロン」とは、ギリシャ神話で、冥界に行くときに渡る川の名前。ダリル（ノーマン・リーダス）たちがアケロンを渡るような体験をする。
ちなみにシーズン11は、監督が連続2話ずつ担当する形式。第1～4話の監督は、このシリーズに初参加の2人。第1～2話は人気ドラマ「13の理由」「トム・クランシー／CIA分析官 ジャック・ライアン」のケヴィン・ダウリング。第3～4話は人気シリーズ「ザ・ボーイズ」「スノーピアサー」「ウォッチメン」にも参加したフレデリック・E・O・トーイが担当。新たな監督たちが手がける新鮮な演出にも注目だ。
＜もう観ちゃった方向け：ネタバレあり＞3つのグループに分かれてドラマが続々、死者も続々！
いよいよラストシーズンを迎えて、さまざまなドラマが続発。グループは3つに分かれ、アレクサンドリアで再建を目指すアーロン（ロス・マーカンド）たち、マギー（ローレン・コーハン）のかつての居留地を目指すマギーたち、コモンウェルスに捕われたユージーン（ジョシュ・マクダーミット）たちのドラマが同時進行。このシーズンは、この3つのグループが、それぞれ異なる環境で、タイプの違う困難に直面していくことになりそうだ。
その中で、ウォーカーや未知の環境と戦うサバイバルのドラマも増えたが、同じくらいに増えたのが、人間対人間の感情のドラマ。マギーもキャロル（メリッサ・マクブライド）も、強い感情から少々身勝手な行動もするので、もはや安心して見ているわけにはいかない。マギー対ニーガン（ジェフリー・ディーン・モーガン）の心理的な対立も簡単には解決しないようだ。そんな間にも、次から次へと人が死ぬ。モブキャラではない名前のあるキャラが、こんなにどんどん死んでいくのは久々では？
その死者の中には、久しぶりの顔ぶれもいるので復習しておこう。まず、地下鉄で悲惨な状況に陥るゲイジ（ジャクソン・ペイス）は、シーズン9でキャロルの義理の息子ヘンリー（マクセン・リンツ）がヒルトップに行ったとき、一緒に夜遊びした仲間の一人。そして、ゲイジと途中ではぐれたロイを演じたのは、かつて『アウトサイダー』(1983)に主演したC・トーマス・ハウエル。彼は赤毛の元軍人エイブラハム役マイケル・カドリッツの友人で、カドリッツが監督したシーズン9第7話「楽器への想い」にカメオ出演し、ヒルトップの住人を演じていた。と聞くと、マギーがかつていた居住地メリディアンの住民アガサ（ローリー・フォーティア）とダンカン（マーカス・ルイス）も、すでにどこかで登場していたのかと気になるが、この2人はこのシーズンからの登場だ。
そんな感情を揺さぶる出来事を連発しながらも、小ネタを忘れないのがこのシリーズ。この番組の関係者が語るトーク番組「トーキング・デッド」によれば、第2話の地下鉄車両の中、ウォーカーたちが次々に襲ってくる緊迫状況の中で、車内広告にはしっかり小ネタが2つあるそう。その1つは、ドウェイン・ジョーンズ・ウィスキー（Duane Jones Whiskey）。これはシーズン10第19話「あと1ヵ所」がでゲイブリエル（セス・ギリアム）が見つけて飲んだウィスキーの銘柄。もう1つの広告は、ゴーベリ食品会社（Gorbelli Foods Company）。これはヒルトップのリーダー的存在となったタラ（アラナ・マスターソン）の父親が勤めていた会社。シーズン4第6話「葬られた過去」で、タラの家の外にこの会社のトラックが駐車されていた。画面が暗くてわかりにくいが、この広告を見つけてみたい。また、このシリーズの製作総指揮と特殊メイクを担当し、監督も手がけるグレッグ・ニコテロが、第3話にウォーカー役でカメオ出演。アガサの腕に噛みつくゾンビを演じている。
そして、まだ正体が見えないのが、このシーズンの新たな敵、“収穫者”たち。今回もゲイブリエルが追跡した彼らの一員が「われわれは祝福された」「祈ってくれ」と宗教の信者のようなことを言うので、カルト宗教的な集団なのだろうか。その正体がわかるのはもう少し先になりそうだ。
