「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3第5話:ニーガン再び窮地に…新たな対立勃発

今週のウォーキング・デッド

 荒廃したニューヨークを舞台に「ウォーキング・デッド」の人気キャラクター、マギーとニーガンのその後を描くドラマ「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3。第5話「帝国主義」では、集団の人数の数が増えたときにおなじみの問題が勃発。それをきっかけに、ニーガンが窮地に陥ることになる。(文・平沢薫)

※ご注意:本記事はネタバレを含みます。「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3第5話をまだ観ていない方はご注意ください。

人間の欲望に限界はない

 前回の地震で倒壊したのは、どうやら食物庫だけで、住居も病院も無事だった様子。それだけでかなりの幸運なのに、住民たちは食料不足に対する不満をあらわにする。リーダーのレナータ(エイミー・ガルシア)を責め、彼女が「もうすぐ畑からの収穫がある」と言っても、マギー(ローレン・コーハン)が「もっと苦しい状況も体験しているはず」と言っても、彼らは耳を貸さない。こうして集団の構成人数が増えると、いろんなタイプの人間が増えて彼らが問題を起こす、というのはこの世界の定番だ。

 そこでマギーは、人々の不満を和らげるため、電力を24時間使い放題にして人々の娯楽を増やし、食糧難を忘れさせる作戦を考案。その電力源となるウォーカーを大量に捕獲する作戦に、ニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)とディラード(ジミ・トンプソン)も協力。彼らとコミュニティーから選んだ適任者たちでチームを結成して、作戦を決行する。作戦地であるビルのフロアの床をびっしり埋め尽くすウォーカーの大群、その群に放たれたネズミを争って食べるウォーカーたち、という光景も見ものだ。そしてマギーの作戦は成功し、人々は深夜も電気を使ってバーやカラオケで遊び、とりあえず不満を忘れたようだ。

ADVERTISEMENT

レナータの判断は正しいのか

 しかし、ここでさらなる問題が発生。彼らの留守中に発生した出来事が、思わぬ事態を招くことになる。その発端は、捕獲チームへの参加を断り、居住区の警備のシフトを希望したファビアン(マイケル・エメリー)が、レナータたちがウォーカー捕獲作戦で不在の間に、食料品を盗んだことだ。集団の構成員が増えると、中にはこういう人間もいてしまう。

 レナータは彼の犯行を見抜き、罰として、彼に全員の前で謝罪させる。それは今後の同様の犯罪を防ぐためだろうが、そのため、ファビアンは家族にも嫌われて孤立してしまい、この島に来たことを悔やみ、島に呼び寄せたマギーを逆恨みし、彼女を殺そうと考えるようになってしまうのだ。やはり人間集団を統治するという仕事は、簡単にはいかない。

 ファビアンの計画は、彼がバーでニーガンに不満を話したことから、ニーガンに気づかれる。ニーガンはファビアンから銃を取り上げ、彼の頭に突きつける。しかし、そこにレナータが登場し、また別のドラマが起きる。その状況を見たレナータは、ニーガンに銃を置くように言うが、ニーガンはそれに応じず、ファビアンの頭部を撃つのだ。

 ニーガンの行動は、ファビアンがマギーを殺すのを未然に防ぐためだろう。彼がダーマ(リサ・エメリー)を殺した時と同じ「災の種子は未然に排除しておく」という考え方であり、彼の「人間は簡単には変わらない」という信念に基づいている。しかし、レナータは人間の善意を信じているので、ニーガンの考え方を認めないだろう。しかもこの場合、まだファヴィアンはマギーの殺害を実行したわけではなく、ニーガンの行動は処罰ではなく殺人だ。

 レナータは、ニーガンを逮捕しようとするが、ニーガンはそれを拒む。レナータは今度は仲間と逮捕しに来ると言うので、そこにはマギーが参加しているだろう。2人の対立はどうなるのか。そもそも、3人の考え方の違いについて、どちらが適正だという判断は可能なのか。次は大波乱の展開になりそうだ。

ADVERTISEMENT

ディラードと“デッド・スクワッド”にも不穏な動きが?

 今回は、ディラードの心理にも変化の予兆が描かれた。ウォーカー捕獲のために結成されたチームは、マギーが「“島に来ると困る”と思っていたような人たち」と言う、生存能力は高いが問題のある人物の寄せ集めで、元ニュー・バビロンで絞首刑を担当したがったケルシー(ジョージア・ライマン)や、自分は神と話ができると信じる牧師アンソニー(ショーン・アンドリュース)たち。彼らは自分が変わり者だからだろうか、ディラードがウォーカーを友人にしていることを受け入れ、そればかりか彼に、ニーガンの言うことなど気にするなと言う。これが、ニーガンと親しくなりつつあるディラードの心理に、何か影響を与えるのではないか。“デッド・スクワッド”の面々の今後の動きも気になる。

 そんな不穏な空気の中、ほっとするシーンもあった。画を描くことが好きなマギーの息子ハーシェル([ローガン・キム)は、病院の壁面に医師ルイスの行方不明の妻の肖像画を描き、彼を喜ばせる。2人が互いに語り合う、「失われた人も、残された人の心の中に存在し続ける」という思いが、この世界に安らぎをもたらしてくれる。

 しかし、今後のニーガンとレナータの対立は避けられない。その結末はどうなるのか。そしてそれがこのコミュニティーにどんな影響を与えるのか。次週はいよいよ、今年のサンディエゴ・コミコンで発表された、マギーの妹ベス(エミリー・キニー)が登場する「もしも」の世界を描くエピソードが登場する。

「ウォーキング・デッド:デッド・シティ」シーズン3はU-NEXTにて独占配信中

(c) 2026 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
  • Googleで優先するソースとして追加
ADVERTISEMENT