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MCUで再始動!「デアデビル」マット・マードック戦いの歴史

MCUで再始動するデアデビル - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)にヘルズ・キッチンの悪魔ことデアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)が還ってくる。2015年、Netflixオリジナルシリーズとして配信がスタートした「Marvel デアデビル」は、『アベンジャーズ』シリーズをはじめとするMCUと世界観を共有する作品だった。同作の大ヒットを受け、「Marvel ジェシカ・ジョーンズ」「Marvel ルーク・ケイジ」「Marvel アイアン・フィスト」「Marvel パニッシャー」が誕生。2017年には、彼らが集結した「Marvel ザ・ディフェンダーズ」も制作された。2018年のシーズン3で、惜しくも幕を閉じることとなったデアデビルの物語だが、先日、2024年にMCU版の新シリーズ制作が正式発表。配信中の新作ドラマシリーズ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」にも登場する、デアデビルの戦いの歴史を改めて振り返りたい。(文・構成/zash)

※以下、過去のMCU作品のネタバレを含みます。作品をまだ見ていない方はご注意ください。

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【シーズン1】誕生!ヘルズ・キッチンの悪魔

「Marvel デアデビル」シーズン1でのマードック - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 幼き日に化学薬品を目に浴び、視力を失ってしまったマット・マードック。ボクシングの八百長試合で稼いでいた父のジャックは、負けを約束した試合で勝利してしまったことから、マフィアの制裁を受けて命を落とす。悲劇的な人生を歩んできたマットは成長を遂げ、親友フォギー・ネルソン(エルデン・ヘンソン)と共に、利益を求めない法律事務所を開業する。その一方で、謎の老人スティックから、視覚以外の研ぎ澄まされた感覚を自在に操る術と、卓越した格闘術を学び、ヘルズ・キッチンを守るクライムファイターとしても活動を始める。

 やがて、人々はマットを“ヘルズ・キッチンの悪魔”と呼ぶようになり、ヘルズ・キッチンを腐敗させる犯罪王ウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)と対峙する。当初は黒いバンダナで顔を隠した黒ずくめの姿をしていたが、いつしか深紅のスーツをまとうようになり、フィスクを刑務所に送り込んだことから、マスコミによってデアデビルと命名された。

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【シーズン2】異なる正義の対立…デアデビルの葛藤

エレクトラの登場で新展開へ - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 昼は弁護士として弱者に寄り添い、夜はデアデビルとしてヘルズ・キッチンに蔓延る犯罪と戦い続けるマット・マードック。シーズン2では、様々な新参者の登場に悩まされることになる。ヘルズ・キッチンを牛耳っていたフィスクを追放したデアデビルの前に、街のマフィアを一掃しようとする孤高の復讐者パニッシャー(ジョン・バーンサル)が現れる。彼は血で血を洗う自らの正義を貫こうとしていたが、その前に立ちはだかったデアデビルは、異なる正義を彼に提示する。

 相反する互いの正義が対立する中で、デアデビルはパニッシャーを捕えることに成功。弁護士として彼の弁護を請け負うことになるが、女戦士エレクトラ(エロディ・ユン)の出現により、事態は急変し、謎の組織ヤミノテとの戦いに身を投じていく。深い人間関係を築くことが苦手だったマットであったが、エレクトラには気を許すようになり、二人は次第に恋人関係へと発展していた。しかし、彼女を戦いの最中に失ってしまい、マットは心を閉ざしてしまう。盟友カレン・ペイジ(デボラ・アン・ウォール)に自らの正体を告げ、デアデビルから引退する決意を固めるのだった。

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【ザ・ディフェンダーズ】激化するヤミノテとの戦い

ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストと共闘 - 画像は「Marvel ザ・ディフェンダーズ」より - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ヒーロー業から身を引き、弁護士業務に勤しむマット・マードックだったが、やはり弁護士としての表の顔だけでは、真の平和を築くことができないことを悟る。最愛のエレクトラを失い、失意に暮れる中で、ヒーローとしての存在意義に苦悩し、それでも街を守らなければならないという葛藤。自らの宿命に翻弄されながら、マットは再び深紅のスーツに身を包み、デアデビルとして再起をかける。ところが、戦いが続くにつれて、実はエレクトラは生きていたことが判明。ヤミノテとの戦いは熾烈を極め、最終的にデアデビルは、爆発によるビルの倒壊に巻き込まれ、帰りを待つフォギーやカレンの前から姿を消してしまう。

【シーズン3】キングピン復活、再起のデアデビル

黒い覆面姿で戦うデアデビル - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 ビル倒壊から辛くも生き延びたマット・マードックは、自らが育った教会で身体の回復に努め、自身の気持ちの整理をつけさせようとする。そんな中、宿敵ウィルソン・フィスクが刑務所の外へと出ることになり、フォギーやカレンを巻き込んでしまったこと、エレクトラを死なせてしまったことなどに、罪悪感や行き場のない怒りを抱えながら、再びフィスクを追い詰めようとマットは躍起する。

 自ら深紅のスーツは卒業したと語る通り、シーズン1の頃の黒い覆面姿での戦いとなるデアデビルは、かつての感覚を取り戻すために訓練を重ねながら、フィスクの悪事を暴こうとする。戦いの最中には、フィスクによって操られたFBIの汚職捜査官ポインデクスター(ウィルソン・ベセル)ふんする偽デアデビルまでもが現れ、マットの前に立ちはだかる。フィスクに命を狙われたカレンを救うため、教会を舞台にした激しい死闘を繰り広げた。

 戦いだけでなく、マットを献身的に支えてきたシスターのマギーが実の母親であったことも判明し、マットの精神はかき乱されていく。フォギーやカレンの協力もあり、なんとかフィスクを追い詰めるも、あと一歩というところでフィスクを取り逃す。常に一手先を行くフィスクを殺そうと一度は決意するも、最後は己の信念に従い、フィスクを刑務所送りにすることに成功した。マットはフォギーとカレンと共に、法律事務所「ネルソン・マードック・ペイジ」を立ち上げることを決意。新たな一歩を踏み出すのだった……。

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MCUで再始動!デアデビルの今後

デアデビル&キングピン、MCUで再び対峙へ - Netflix / Photofest / ゲッティ イメージズ

 「Marvel デアデビル」は、2018年のシーズン3をもって物語に終止符が打たれたかに思われた。しかし、2021年にディズニープラスで配信されたドラマ「ホークアイ」にウィルソン・フィスクが登場したり、2022年1月公開の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にマット・マードックがピーター・パーカーの助っ人弁護士としてカメオ登場。18日から配信が始まった「シー・ハルク:ザ・アトーニー」の予告編にもデアデビルが登場するなど、MCUで再び活躍の場が与えられている。

 2024年には、待望の単独シリーズ「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題) / Daredevil: Born Again」が配信されるということもあり、デアデビルは間違いなく今後のMCUにおいて最も重要なキャラクターの一人だと言えるだろう。MCUでの再始動を祝うと共に、デアデビル/マット・マードッグの今後の活躍に期待したい。

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