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映画たて・よこ・ななめ見!

踊らない!一番インドじゃないインド映画

映画たて・よこ・ななめ見!

 ジブリで宮崎駿監督の出待ちをしちゃうほど映画大好きな村本大輔と、映画に関しては素人同然の中川パラダイスが、あらゆる角度からブッ飛んだ視点で映画トーク。今回のテーマは貧しい家で生まれた少年が映画館の映写技師との出会いをきっかけに、映画監督になるというパン・ナリン監督自身の物語を映画化し、第95回アカデミー賞国際長編映画賞インド代表に選出された『エンドロールのつづき』。歌と踊り、アクションがド派手な作品とはちょっと違う、新たなインド映画の魅力にウーマンの2人が大感動! (取材・文:森田真帆)

今回の映画は『エンドロールのつづき』です。

 映画と出会ったある少年が、映画監督を目指すヒューマンドラマ。映画館でスクリーンにくぎ付けになった少年が、やがて映画を作りたいと思うようになる。パン・ナリン監督が脚本とプロデューサーも兼任し、オーディションで選ばれたバヴィン・ラバリが主人公の少年を演じた。

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インド料理はカレーだけじゃなかった!

中川パラダイス(以下、中川):この映画、おかんが作るお弁当がめっちゃ出てくるやん。最近スパイスカレーにはまってるから、スパイスの効いた料理の数々が美味しそうでめっちゃええなって思った。最近嫁もスパイス使っていろんな料理作るから、すごい興味津々やったわ。日本の食材にも似てるやん。なんか沖縄の細玉ねぎみたいなやつも出てきてたよな。

村本大輔(以下、村本):それ、島らっきょうやろ!

中川:海外の料理見て、めっちゃ食べたいって思ったん初めてやったわ。正直インドってカレーしかないって思ってたから、めっちゃ美味しそうでさ、飯テロくらいお腹減ったわ。お母さんキレイやったから、それもよかった。子供もかわいかったし。

村本:あの映写技師のファザルさんもよかったよな。この映画って『ニュー・シネマ・パラダイス』みたいな感じかと思っててん。でもあの映画に出てくる映写技師のじいちゃんとは、似ても似つかんくらいの親戚の兄ちゃんみたいな感じやった(笑)。全然ちゃうやんって(笑)。めっちゃ適当なヤツやったし、コメディー担当やん。

中川:少年のおかんが作る弁当の食いっぷりも良かったよな。

村本:そうそう。日本ってみんなちゃんとしてるから、ああいう適当な兄ちゃんがいなくなってる気がすんねん。でもインドに行ったら、ああいう感じのヤツがいっぱいいるんやろな。あと、あの兄ちゃんめっちゃいいこと言うねん。「政治家が語るのは票を集めるため、店主が語るのは物を売るため、金持ちが語るのは富を隠すため、語り手にこそ未来はある、何をどう語るかが腕の見せどころ。嘘が上手くないとな」ていう、このセリフがめっちゃ響いてん。もうメモ取ったわ。バチッといいこと言うねんな

中川:あとフィルム映画? の時代とかも僕はあんまり詳しくなかったから、そういうシーンもオモろかった。

村本:そうやな。フィルムの時代の頃の話がでてくるから、映画の歴史と映画へのリスペクトがめっちゃ詰まってる感じやったわ

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インド映画は正直に現実を描いているから面白い

中川:今までのインド映画って踊り一辺倒なイメージやったんやけど、一番インドじゃない感じやった。あんまりガチャガチャしてなくて。しかも結構シリアスな問題も描かれてたもんな。

村本:最初さ、学校の授業であの街の説明をするやん。ガンジーっていうめっちゃ有名な非暴力の人が生まれたって話してて。なのに、主人公のお父さん、めちゃくちゃ子供を殴りまくっててびっくりしたわ。あれは監督の壮大なフリやったんか!

中川:フリちゃうやろ(笑)。でもびっくりするくらい殴ってたな。

村本:だって、「授業料まだ?」ってちょっと聞いただけでボッコボコにされてたやん。

中川:マジなやつやったな

村本:ハリウッドの映画だと、おとんが子供の頭こづくとかまあ見ないやん。たぶんコンプライアンスなんやろうけど。でも、日本でも昔はおとんが頭をパシって叩いたりとかあるやん。ああいう親父やったし、オレもまた親をいらっとさせるような悪いこと言ったりしてたもん。おかんに「おかんって友達おらんよな」ってわざと言ったりしてさ。

中川:そらおかんも「嫌なこと言ってきよる子やわ」って思ってんねやろな。

村本:めっちゃリアルやったわ。あとインド映画ってさ、前に紹介した『スーパー30 アーナンド先生の教室』! あれもそうやったけど、貧富の差がめっちゃあるやん。そういうインドの背景って映画でしかリアルにわからんから興味深かった。

中川:インドって人口多いし、めっちゃ賢い人もお金持ちも多いんやろうけど、貧富の差はすごくあって、貧しい人たちは何もないんやなって思った。うちの息子にとってはさ、おもちゃも本も漫画もいろんなものがあるし、習い事だってめっちゃあって、なんでも習えるんよ。でも息子は、種類があまりにもありすぎて、何をやりたいかわからんって言うねん。この映画を見たら、何もないからこそ、一つ何かを見つけたら、それに没頭できるんかもしれんなって思ったわ

村本:あの主人公がさ、「英語を話して、この街からすぐに出ろ」って言われて、その通りにするやん。で、その彼が電車に乗って街を出るときの友達の微妙な表情がめっちゃ印象的やったわ。オレの地元もそうやったけどさ、地方のちっちゃい閉鎖的な感じを思い出すねん。街を出ようとしただけで、批判されるっていうかさ。あの主人公も、あの言葉をかけられなかったら、ずっと外には行かれんかったと思うねん。そういうときに出会える人って大事なんやなぁ。前回のインド映画もそうやけど、勇気づけられる映画が多いわ

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子供のころハマっていたもの

村本:あの主人公は、結局いろんなもんを拾ったり、仲間と映画作ったりして、上映会までやってさ。あの小学生が大きくなって映画監督になったって、感慨深いよな。

中川:これ実話やろ。すごいよな、実際に監督になったんやから

村本:でもこの監督の過去作品、ネットで調べたら『性の曼荼羅』(2001)って映画やった。もっと感動作撮ってるのかと思ったら、まさかのエロやんか!

中川:ほんまや! でも、エロでもええやん! あのくらいの歳の時に、好きなものに出会って、そのまま駆け抜けられたのがすごいやん。僕はお笑いに目覚めるのちょっと遅かったから。

村本:パラダイスはいつからお笑いにハマったん?

中川:中学ん時から新喜劇見ていて、高校くらいのときに席が後になったヤツがお笑い好きでさ。そいつと一緒によくNSC行ったりしてハマってたりしてたな。なだぎさんがコンビ組んでいたスミス夫人が好きで大阪の2丁目劇場に月に一回は行ってたわ。

村本:そんなに行ってたん? この映画の少年みたいやん。劇場通って。

中川:僕、おばあちゃんが株主優待券持っててん。2丁目劇場なら月2回、NGK(なんばグランド花月)なら月1回使えたから、お笑い好きの友達誘って行ってたわ。そのネタを丸パクリしてやってみたり、文化祭のためにネタ書いたりして、楽しかったな。

村本:株主優待って、ただのボンボンやんか。裏口からこっそり映画館入ってたって、この映画の主人公の少年と違いすぎやっ(笑)! 

※記事内容には個人の意見が含まれています。

『エンドロールのつづき』1月20日公開
映画『エンドロールのつづき』公式サイト
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ウーマンラッシュアワー・プロフィール

2008年に結成された、村本大輔と中川パラダイスによるお笑いコンビ。2011年「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞受賞、2012年「THE MANZAI 2012」決勝進出、2013年NHK上方漫才コンテスト優勝など数々の賞に輝き、4月に東京進出。「THE MANZAI 2013」で見事優勝し、3代目王者に輝いた。

村本大輔
1980年生まれ。福井県出身。自分でも「ネットに書き込まれるうわさはほとんどが事実です!」と認めている、自称・ゲス野郎芸人。だがその一方で、ジブリ作品やピクサーなどの心温まるアニメが大好きで、映画『あなたへ』で号泣するほどのピュアな一面も持ち合わせる大の映画好き。水産高校に通っていたため(中退)、お魚系や海洋ネタにも意外に詳しい。

村本大輔ツイッター

中川パラダイス
1981年生まれ。大阪府出身。これまで10回もコンビ解散している村本と唯一トラブルもなくコンビを続けている広い心の持ち主。2012年に入籍し、現在1児の子育てを満喫中のイクメンパパでもある。映画に関しては、「王道なものしか観ない」というフツーレベル。

中川パラダイスツイッター

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