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【ネタバレ解説】「デアデビル:ボーン・アゲイン」S2第4話:衝撃展開!ブルズアイ主役回でまさかの悲劇

神回!ミルクセーキを堪能するブルズアイ

 昼は弱者を救う弁護士、夜は悪と戦うクライムファイター・デアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)を描くマーベルドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」。シーズン2第4話「真剣勝負」は、シーズン折り返しにして神回! ブルズアイ/ベンジャミン・ポインデクスター(ウィルソン・ベセル)の日常が描かれ、さらに衝撃的な事件が起きる。(文・平沢薫)

※ご注意:本記事はネタバレを含みます。「デアデビル:ボーン・アゲイン」シーズン2第4話をまだ観ていない方はご注意ください。

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ブルズアイの日常生活が描かれる

 今回の主役がブルズアイであることから、ドラマ冒頭の「マーベル・テレビジョン」のロゴが、いつもの赤色ではなく青色だ。本作のシーズン1から、ブルズアイの登場シーンにはデアデビルの赤と対比するかのように青が使われていた。

 ドラマはブルズアイの朝の日課からスタートし、彼の日常生活が描かれる。その姿は、一見、安アパートで暮す普通の几帳面な人間のように見えるが、目玉焼きを作る時にフライパンに引く油は、円を重ねたブルズアイのマーク。腕立て伏せの後に、手首と肩の柔軟性をトレーニングするあたりがブルズアイ。そして隣室の老婦人の飼い猫に、目玉焼きを与え、頭を撫でる。後で、ダイナーにいる小さな犬をにらんで怯えさせるので、彼はイヌ派ではなくネコ派のようだが、それもキャラクターに似合う。

 この朝のシーンは、「Marvel デアデビル」シーズン1第8話「鏡に映る亡霊」で描かれたキングピン/ウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)の朝の日課と対になるものだろう。あちらは街を見下ろす優雅な高層マンション、卵料理もシンプルな目玉焼きではなく、オムレツに何かハーブを散らしており、服装選びにもこだわっていた。このドラマはいつも、こうしたストーリーとは直接関係のない人物描写、情景描写が物語の奥行きを深くしてくれる。

 また、ブルズアイの瞬殺の戦闘能力もたっぷり描写される。ダイナーにウソの通報で特殊部隊を呼び寄せて、瞬時に全員抹殺。この時の武器に、爪楊枝、ナイフ、フォーク、そして料理されたザリガニと、周囲にあるモノを使い、すべて命中させるのもブルズアイ流だ。

 ちなみに冒頭からここまでずっと流れ続ける曲は、ビリー・ジョエルの「ニューヨークの想い」(1976)。歌詞は、一度は別の土地で暮らした男が、故郷ニューヨークに戻って感じる安らぎを描くもの。この想いは、ブルズアイが、フィスクに洗脳され利用されていた状態から解放され、彼自身に戻った今、味わっている気分と重なるのではないか。

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今のブルズアイは、デアデビルの味方か?

 ブルズアイが、フィスクと出会う前の状態に戻っているのではないかと思わせる小道具も登場した。彼は、デアデビルが待ち伏せする自宅に帰った時、まずヘッドホンをするが、この行動は「Marvel デアデビル」シーズン2の第5話「パーフェクト・ゲーム」や第6話「ザ・デビル・ユー・ノウ」にも登場。彼は自分の精神のバランスを保とうとする時に、ヘッドホンでかつて信頼していた亡き精神科医のカウンセリングの音声を聞いていた。現在のブルズアイは、この習慣を復活させているのだろう。

 もちろん、ブルズアイとデアデビルとのバトルは、暴力の加減もスピードも絶好調。このシーズンは戦闘シーンの展開スピードが増している。そしてこの戦いの中で、ブルズアイの現在の立ち位置も判明。彼は、自分をデアデビルの味方だと思っている。そして、フィスクを殺すという「善行」をすれば、彼がフィスクの妻ヴァネッサ(アイェレット・ゾラー)に命じられてマットの親友フォギー(エルデン・ヘンソン)を殺したことが帳消しになる、と考えている。デアデビルはその考え方を否定するが、ブルズアイの決意は固い。

 そんな緊迫のドラマの中、今回も『スパイダーマン』の匂わせネタがチラリ。デアデビルが、ホワイトタイガーのアミュレットを身につけたアンジェラ(カミラ・ロドリゲス)に言う、「これを継ぐ責任は重い」という言葉は、スパイダーマンの名セリフ「大いなる力には、大いなる責任が伴う」を連想させる。また、ヴァネッサがニューヨーク州知事マージ・マカフリー(リリ・テイラー)を訪ねた時、知事の背後に置かれたニューヨーク州の紋章が一瞬アップで映し出されると、そこには州のモットー「エクセルシオール」の文字が。これは、マーベル・コミックの生みの親、故スタン・リーの決め台詞。彼が『スパイダーマン』映画にいつもカメオ出演していたことを思い出させる。

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悲劇のラストシーン

 そしてクライマックス、ブルズアイが「善行」を実行しようとするシーンが圧巻。このシーンひとつ、ここでの連鎖反応に、登場する4人の本質とそれによる偶然の悲劇が凝縮している。この演出が絶妙だ。

 当該シーンに絡むのは、フィスク、ヴァネッサ、ブルズアイ、デアデビル。フィスクがヴァネッサの登場に気を取られるのも、そこで試合相手に打たれると、思わず本来の凶暴性を発揮してしまうのも、これが彼の本質だから。ヴァネッサが、フィスクに止められても、自分は彼の勝利の女神だからと試合に来るのも、フィスクに逃げろと言われてもそれに逆らいブルズアイを銃で撃つのも、これが彼女の本性だから。

 また、ブルズアイがヴァネッサに撃たれてナイフを落とし、そこに落ちていた試合記念グッズ=ガラス製のフィスクの像を投げつけるのも、あるものを命中させる彼の本性。それが飛んできたら、咄嗟にチャンピオンベルトで打ち砕くのも、フィスクの本能。フィスクがブルズアイを撃とうとすると、それを阻止してブルズアイを救うのも、デアデビルの本質だ。

 そして、この一連の出来事の結果、悲劇が生まれる。フィスクが砕いたガラス製の像の破片が、ヴァネッサの側頭部に突き刺さってしまうのだ。彼女の生死は不明だが、傷からは大量の血が流れている。これが、誰かの意図によるものではなく偶然であり、しかも直接的には、フィスクがガラスの像を砕いたからだという設定が、傑出している。そのためフィスクは自分を責めなくてはならず、そのせいで、直接ヴァネッサが傷つけられた場合以上に、犯人を憎むことになる。その増幅された憎悪の対象となるのが、ブルズアイであり、彼を救ったデアデビルだ。

 となると、ここからフィスクとブルズアイ、デアデビルの壮絶な戦いが始まるはず。シーズン後半は、これまで以上に激しい暴力が吹き荒れることになりそうだ。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」シーズン2 ディズニープラスにて独占配信中

(c) 2026 Marvel

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