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ジブリが配給するフランス映画って? ミッシェル・オスロ監督に直撃!

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ミッシェル・オスロ監督
ミッシェル・オスロ監督

 フランスの長編アニメーション『アズールとアスマール』が、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーとして、日本の劇場で公開されることになった。同作は、まるで兄弟のように育った青い瞳のアズールと黒い瞳のアスマールが、不思議な冒険に旅立つファンタジー。監督を務めた、『キリクと魔女』シリーズなどで知られるフランスを代表するアニメーション作家、ミッシェル・オスロに話を聞いた。

 人種や文化の違いを乗り越えて、お互いに尊敬し合うことの大切さ。これが『アズールとアスマール』のテーマだ。異国の地を旅する主人公アズールは、今まで観たことのない異文化に対して、嫌悪感を覚え、序盤はその瞳を閉ざしてしまう。そんなアズールの姿が、他者の違いを認めることの難しさをシンボリックに表現している。「そう、まずは目を開かなきゃね。他人を知ることで、人生はもっと楽しくなるんだから」と語るオスロ監督は、突然、立ち上がると、取材部屋のカーテンをパッと開けた。「ほら、こうすれば、よく見えるだろ。これがトーキョーさ。いろんな建物があって、本当に面白いよ」とはしゃぐ姿は、まるで好奇心旺盛な少年のようである。

 実際、オスロ監督は、超アクティブな性格だ。「昨日も、渋谷から新宿まで、歩いて行ったよ。明治神宮の森を抜けると、パッと景色が変わって、大都会にたどり着く。不思議な感覚が味わえて、本当に心地よいよ」とオスロ監督。自宅のあるパリでも、普段の移動は、ローラーブレードを使っているそうだ。そんな監督の感性が、ワクワクするような躍動感となっている点も『アズールとアスマール』の魅力だ。

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 今回は、『火垂るの墓』の高畑勲監督が、日本語吹き替え版の翻訳と演出を手掛けている。オスロ監督も、日本語吹き替え版が大のお気に入りのようで、「とても理想的な仕上がりだ。特に、セリフのリズムや音の響きがとてもいいね」と自分の作品が、新しい命を得たことに喜んでいる様子だ。ちなみに、高畑の作品については「毎回、ジャンルや作風が違っていて驚かされる。彼自身が絵を描かないからかな。とにかく、普段は物静かな印象だけど、出来上がる作品には“度胸”があるよね」とその魅力を熱く語った。

 「常に新しいことにチャレンジしていたい」というオスロ監督の言葉通り、現在、『キリクと魔女』の舞台ミュージカルの演出を手掛けるほか、人気歌手ビョークの新曲ビデオクリップでもその才能をいかんなく発揮している。そんなパワフルな創作活動の根底には、「自分とは違ったものを受け入れる」という『アズールとアスマール』の精神があるのではないだろうか。

『アズールとアスマール』は7月21日よりシネマ・アンジェリカほかにて公開。
『アズールとアスマール』オフィシャルサイト ghibli-museum.jp

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