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アカデミー賞最多12部門ノミネートは予想外!『英国王のスピーチ』監督にオスカー直前インタビュー

第83回アカデミー賞

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トム・フーパー監督、ヘレナ・ボナム・カーター、コリン・ファース
トム・フーパー監督、ヘレナ・ボナム・カーター、コリン・ファース - Dominique Charriau / WireImage / Getty Images

 第61回ベルリン国際映画祭に参加した『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督に話を聞いた。本作は第83回となる今年度アカデミー賞で12部門という最多のノミネートを受けている。フーパー監督は本作が映画としては監督第3作目の新鋭だ。イギリスのテレビでの作品も含め、1作ごとに大きく評価をあげていき、今オスカーを目前にしている。

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 「12部門でのノミネートを予想してたとしたら、それはクレイジーだよ。コリン・ファースは昨年度の『シングルマン』でも注目されているし、今回もノミネートされるかなとは思ったけど、オスカーに関しての予想はそれくらいだったよ」と最多ノミネートを予想外のこととして受け止めるフーパー監督だ。

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 イギリス国王ジョージ6世の吃音の治療にオーストラリア人のスピーチ・セラピストがあたったという史実をもとにした本作製作のきっかけについて、フーパー監督は「僕の両親はオーストラリア人とイギリス人なんだ。イギリス人の父は幼い頃からのトラウマを抱えた人間でね。オーストラリア人の母が、それを癒すような役割だった。だから『英国王のスピーチ』は僕にとっては王室物語でもなんでもない。オーストラリア人がイギリス人を癒す話なんだ」と、王室を扱いながら、本作の苦悩と癒しが近いものとして感じられる理由とも思われる部分を明かした。

 それを王室に実際にあった話で表すプロセスについて「リサーチしていく上で、不満だったのは『それじゃ、お父様について話してくれますか?』とエリザベス女王とお茶を飲んだりできないことだった。でも、撮影開始の前に、スピーチ・セラピストのライオネルのお孫さんが、物置から資料を探し出してくれたんだ。どれだけラッキーだったか表せないくらいだよ」とまるで一念が天に通じたとも思えるようなエピソードを語る。

 大成功だった配役についてフーパー監督は「インディペンデント映画を見てもらうには、愛される俳優が必要だ。それはそんなに多いものじゃない。コリン・ファースは幼児からお年寄りまでに愛される数少ない俳優だ。彼にはジョージ6世と似たところもある。とても謙虚で、優しく、紳士的だ。どんな状況にあっても変わることがないのも似ている」、「実はティーンエージャーの頃、『眺めのいい部屋』のヘレナ・ボナム=カーターのポスターを部屋に貼ってたんだ。ヘレナは最近エキセントリックな役が多くなってるけど、クラッシックな役に戻したかった。でもハリー・ポッターと撮影が同時期だった。デヴィッド・イェーツ監督にお願いして、週末はこちらの撮影に来てもらうことにして、ようやく実現できた」と語る。加えて「この映画は6か月もプロモーションを続けている。こんなに長く続けたことはないよ」とコツコツと積み重ねた上での成功とも言えそうだ。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)

 『英国王のスピーチ』は2月26日より全国公開

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