「虎に翼」女性教師のワンシーンが反響を呼ぶ【ネタバレ注意】
伊藤沙莉が主演を務める連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか ※土曜日は1週間の振り返り)第3回が3日に放送され、主人公・猪爪寅子が通う女学校の女性教師が見せた物憂げなワンシーンが注目を浴びた。
第3回では、寅子(伊藤)が「明律大学女子部法科」に願書を出すため、必要な内申書の用意を女学校の女性教師(伊勢佳世)に頼む。しかし、先生は寅子の父・直言(岡部たかし)に対し「出過ぎた発言をお許しください」と詫びながら、「本当によろしいのですか?」「大学を出るまでに最低でも6年かかるということですが」「あまり学をつけ過ぎても、その……お嫁のもらい手が」と寅子の身を案じた。
だが、直言は「あるに決まってるじゃないですか、先生。だって、うちの寅子ですよ?」と一蹴。直後に物思いにふける女性教師が映し出され、そっと立ち上がり、座っていた椅子を整えて教室を後にするという、どこか切なさのにじむセリフのないシーンが挿入された。職業婦人として教師という道を選んだ先生の背景に思いを馳せるようなこの場面。日本初の女性弁護士で後に裁判官となった一人の女性が、困難な時代に道なき道を切り開いていくという本作のテーマを表すようなシーンとして、ネット上で反響を呼んだ。
三淵嘉子さんをモデルとした朝ドラ・110作目の「虎に翼」は、脚本家・小説家の吉田恵里香によるオリジナル作品。主題歌は米津玄師の「さよーならまたいつか!」で、俳優の尾野真千子が語りを担当している。(清水一)