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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~ (2020):映画短評

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~ (2020)

2020年12月4日公開 120分

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~
Amazon Prime Videoにて独占配信中

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.5

くれい響

改めて、映画館で体感する意義

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

葛藤する主人公のドラマーを演じたリズ・アーメッドを始め、今年のオスカーで6部門候補になった衝撃作が、ついに劇場へ! 突然の状況の変化を、人はどのように受け入れ、どのように対応することができるのか。突発性難聴に限らず、誰にでも起こり得る人間ドラマは、デレク・シアンフランス原案だけに、とてつもなくヘヴィでドキュメンタリーのようにリアル。それをさらに引き立たせるのが、主人公が失っていく音と映画内の音の絶妙な切り替わりである。音響賞受賞も納得しかない没入感は、ヘッドホンを使っても配信視聴では体感できない。特殊な音響システムを備えた劇場での上映は、それだけ貴重な体験になるだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
斉藤 博昭

音のない世界を体感させ、訪れる境地に果てしない感動が待つ

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

聴覚を失うミュージシャンの主人公の「感覚」を共有する意味で、可能な限り周囲の雑音をシャットアウトし、本来なら映画館で観るべき作品。くぐもったような微妙な音、タイトルにある金属音など、計算された音響の演出に感心するばかりだ。聴覚を失った人が使う機器など、その日常をさりげなく物語に組み込んだ脚本もうまい。
さらに本作に感動するのは、「音を感じることができる」のが本当に幸せなのか…というテーマだろう。各自それぞれの運命を受け入れること。その境地に導こうとする支援コミュニティのリーダー役の言動が、主人公だけでなく、われわれ観る者のハートに静かに、そしてどっしりと訴えかけてくる。ラストの余韻は格別。

この短評にはネタバレを含んでいます
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