「別れましょ。別れなくてもいいけど」(笑)

2014年8月31日 ミルクマン斉藤 ヘウォンの恋愛日記 ★★★★★ ★★★★★

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ヘウォンの恋愛日記

幾度も机に突っ伏して眠るヒロイン。そこにベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章がメインテーマのようにかぶさると、ホン・サンス好きならこれが「夢とのあわいの物語」なのだと判るはず。なぜならそのメロディは『アバンチュールはパリで』で幾度も鳴り響いていたものだからだ。酷似しているようでそれぞれ趣の異なる彼の映画は、昼となく夜となく呑みまくる以外、意外に作品間の直接的関連は多くないが、本作は終盤に登場する不倫カップルが『ハハハ』の人物だったりして例外的に他作を連想させる仕掛け。夢でも現実でも不倫の腐れ縁を断ち切れないヘウォンの孤独と焦燥感、つまらぬことで嫉妬に身を焦がす相手の教授が痛ましくもオカシい。

ミルクマン斉藤

ミルクマン斉藤

略歴:映画評論家。1963年京都生まれ。デザイン集団「groovisions」の、唯一デザインしないメンバー。現在、京都・東洞院蛸薬師下ルの「三三屋」でほぼ月イチ・トークライヴ「ミルクマン斉藤のすごい映画めんどくさい映画」を開催中。雑誌「テレビブロス」「ミーツ・リージョナル」「キネマ旬報」等で映画コラムを連載中。

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